見出し画像

暗黒の6ヶ月間!派遣社員時代の思い出と、そこで気付いた自分に合う働き方

これまでの人生で一番辛い時期はいつでしたか?
ライフラインチャートでいうと、最も底にあるところです。”幸せと感じられなかった時期”とも言い換えることができます。

赤い四角のところ。

私がこれまでの人生の中で一番辛かった時代は、ある企業で派遣社員として働いた6ヶ月間です。新卒で入社した会社を転勤族の夫に合わせるために退職し、派遣社員として働き始めたことがきっかけです。


あまりにも派遣社員としての毎日がストレスで、全身蕁麻疹が働き始めてから退職まで治らず、とにかく痒すぎる6ヶ月間でもありました…。


あれからもう5年以上が経ちましたが、今でも定期的に思い出し、胸がチクっとなります。だけど5年経ったからこそ、時間が解決してくれたことや気づきもあります。


今回は、派遣社員時代の辛かったことのうち、特に印象的だった3つの出来事を振り返り、この経験から得た気づきについてお話しします!


辛かったこと①名前で呼んで!私の苗字は「派遣」ではない!

まず派遣社員として働き始めてショックだったのは、”派遣さん”と呼ばれたこと。

「私、派遣って名前じゃないんですけど(悲)」

もちろん名前で呼んでくれる方がほとんどです。でも、時々であっても「派遣さん」と呼ばれるのは良い気分がしませんでした…。

私は、「派遣さん」と呼ぶ人たちは、派遣で働く人のことを個人単位でみているのではなく、”派遣の人たち“としてマルっと一括りで見てるように感じていました。

というのも、派遣として働いている人たちは、みんな同じ仕事をしていました。たくさんの派遣社員の中には、事務が得意な人、接客が得意な人、データ処理が得意な人と、色んな人がいましたが、そこを活かすことはなく。

個人ではなく属性でみている思考が言葉となって、「派遣さん」を名前替わりに読んでいたのだと思います。

名前で呼ばれないと、自分がそこに存在していないような感覚になって虚しくなるんです!疎外感・ボッチ感がすごい。名前で呼ぶ、大事。

辛かったこと② 「提案はしなくていい」と言われてガックリ…

仕事を効率化できるアイディアが思いつけば、提案するのが当たり前と思っていた私。ある日、手作業で行なっていた庶務作業を、エクセルで管理したら良いのではないか?と上司に伝えました。すると、上司からは思いがけない返答が。

「気持ちは嬉しいけど、派遣さんは提案はしなくていいよ。そういうのは社員の仕事だから。」

ショック!良かれと思って提案したのに…!

ただ、上司も意地悪で言っているのではありません。派遣社員は期間限定職です。それに直接雇用ではなく雇用元は「派遣会社」です。なので、社内のことに関しては、社員で決めたいという考え。

前職では「意見をだせ!意見がないのは居ないと同じ!」と言われていたのに。人は変わずとも立場が変わると、求めらることがこんなにも変わるのか…

私の意見なんぞ、だれも期待していないんだなと、寂しい気持ちになりました。また、業務に対して工夫ができないことは面白みにかけ、やる気をなくしてしまいました。

辛かったこと③ 突然の派遣切り。雇用の不安定さを痛感!

働き始めて5ヶ月目、まさか自分が派遣切りにあうなんて思ってもいませんでした。
あの日のことは今でも鮮明に記憶していて、忘れることができません。

突然、派遣会社の担当者から会議室に呼ばれ、
「来月からあなたを継続雇用をしないことになりました」と通達。
呆然…ショックのあまり泣きながら帰宅…


自分の能力不足で派遣切りならまだ納得が行きますが、会社都合の雇用打ち切り…ついてない。

そういえば昔、テレビニュースで派遣切りになった女性のインタビューが放送されているのを見たことがありました。可哀そうだなと思う一方、自分には関係のない話だと思っていました。

他人ごとだと信じていたことが、まさか自分の身に起こるなんて。


場所と時間を重要視する人には派遣社員として働くのが合っている

と、これまで派遣社員の苦い思い出ばかりを話してしまいましたが、もちろん派遣社員を希望して働いている人もいたし、メリットもあるんです。

調査によれば、派遣で働く理由の第一位と第二位はこちら。

第一位 →働く時間や時間帯を選べるため
第二位 →勤務地を選べるため

【派遣で働いている(いた)理由 】
一般社団法人日本人材派遣協会
2021年度派遣社員WEBアンケート調査 抜粋


また、同調査では、1週間あたりの平均残業時間では「残業なし」の人が62.4%と、6割の人は残業のない働き方をしています。

仕事内容や賃金ではなく、場所と時間を重要視する人には派遣社員として働くのが合っているかもしれません。思い返せば、指示されたことを淡々とこなす方が好き、毎月稼ぎたい額が一定(昇給は望んでいない)、正社員の働き方がしんどい、仕事はお金を稼ぐ手段で大切なのはプライベート、と思っている人は、楽しんで働いていました。 


自分には合わない場所に身を置いたことで気づけることもある

しかし私は、派遣社員という働き方が合っていなかったのです。時間や場所よりも、自分に裁量権があること、やりがいや自己成長が感じられる場所の方があっていると気づくきっかけになりました。


もし、新卒で入社した会社で働き続けていたら、そのことには気づいてなかったと思います。
雇用が継続されること、試行錯誤できる仕事を会社から与えてもらえる日々を、重荷だと感じ、感謝することもなかったかもしれません。

自分には合わない環境に身を置くことで、自分に合う環境が分かる。


有名なキャリア理論家も、このように提唱しています。

【計画的偶発性理論】
個人のキャリアの8割は、予想しない偶発的なことによって決定される。

キャリア理論家 ジョン・D・クランボルツ

正直、二度としたくない経験です。しかし自分の人生のほとんどが、偶然起こった事象によって作られるのであれば、辛いことは水に流すだけでなく糧にしたい。

・とくに何が辛いのか、深掘りしてみる
・人に話し、あなたならどう感じる?を聞いてみる
・キャリアの選択時に思い出してみる

もちろん、そのときは落ち込んでよし。
少し落ち着いてきたら、こんなことを意識すると辛い経験も肥やしになると思います。




この記事が参加している募集

#振り返りnote

84,491件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?