国をつくるという仕事(西水美恵子)

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http://www.eijipress.co.jp/book/book.php?epcode=2054

・文字を読めずとも、人には誇りがあり、判断することができる。
・良いことも悪いことも伝染するが、悪いことの方が広範囲に早く広がりしつこく残る。
・国のトップが、草の根から国全体まで自分の目で見て対話し、過去と今と未来を同時に視て、反対意見を求める国は良くなる
・本当に必要なことは、現場でしか見えない
・コーランの教えはダイバーシティだが、識字率の低い地域で解釈が変えられている

パキスタン元大統領アシフ・アリ・ザルダリは、ミスター10%と呼ばれ、プロジェクトまたは国家予算の10%着服しパキスタン5番目の富豪になった。 

嫁はイスラム圏初の女性首相ベーナズィール・ブットーで、暗殺された。汚職で2度退任し人となりは、まるでマリーアントワネットだった。

国のトップが腐敗していると、地方の役人は当然のこと、最前線の現場職、民間企業まで汚職の嵐。賄賂できる村だけ電気が来るとか。そこでは電線が丸まっていて、きれいに引かれた電線が見えてきたら、近くに高級住宅地や要人が住んでいるとわかる。

国レベルから村まで何段階にわたり少しずつ着服される。かかわる業者も同じだから、100ドルでできることが500ドルかかるわけだ。

支援された金額のせいぜい10%程度しか活用されない。全く活用されないこともよくある。今もかもしれないが。物も同じで、支援物質に金額付けてこっそり搾取される。(地元の産品が売れなくならないように戦略的にされるとは別次元)。 

きれいな水がでないから片道1時間以上かけて汲みに行くのが女性の仕事。兵器を買うお金があるのに道を作るお金はないと皮肉る。

コーランは性差別がないのに女性を家に閉じ込める過激派は文字を読めない人が識字率の低い地域で広めた。イスラム圏は今でも経済の割に識字率の低い国が多い。

女は自分よりも人のために働くというDNAがある。女は自分よりも、子供、夫、親、地域、国のために働くが、男は利害関係にとらわれやすく自分のために動きがち。インドの当時のシン首相のことば。

だからこの橋や井戸の管理は、女に任せる方が良い。という村の男の言葉。

台所の煙が虫や腐敗を防いだりするが、人の肺や器官に入り込み健康を蝕んでいる。

・○援助=助ける
・×援助=与える 

今日のパンより、毎年使える脱穀機が欲しい。いつもらえなくなるかわからない小麦より、肥料や肥えた土地が欲しい。
なおすのに複雑な道具や電気のいる水道より、清水の出る簡単な井戸の掘り方や修理する技術がほしい。小学校行く時間を2分の1にできる橋が欲しい。

更に、パンの作り方、パンの材料の栽培及び管理の仕方、脱穀機などの道具や機械の作り方、毎年よく育つ土の管理方法、井戸にベストな場所の選び方、より多くの人に平等に使われる仕組み、より良い効果のある橋の設置場所の選び方、安く早く丈夫に橋をかける技術などをより多くの人に身につけてもらう助けが最高の援助だ。

・人間は複数から自分で決めたい
・しかし同時に権威者にも決めて欲しい

売れ残った牛乳1銘柄のラスト1本ではなく、棚に何銘柄も並んでるところから買いたい。もしたくさんの選択肢があれば何かで最高ランクだったABC乳業の低脂肪など。
先進国であれ発展途上国であれ、民主主義であれ社会主義国の人であれ変わらない人間の特性だ。

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