母の書く「地獄」の意味

病院でも施設でもそうだと思いますが、
初めの1カ月は、いいですね。。。

皆さん、一生懸命に携わってくださいます。

でも2か月目位になると
徐々に患者の性格や病態等も分かってきて
出てくるのが、
「いつものことだから」と見過ごされるてゆくこと・・

「人間だもの」「仕方ない」かもしれないけれど・・

20年前、祖父を介護して見えた介護現場や医療現場の
出来事の数々が久しぶりに頭を過り始めました。

例えば、母でいうと

母はナースコールを頻繁に押します。

家族からするとその理由を
体位も変えられないから・・
病気に不安があるから 
などと母側の視点で捉えます。

が、病院では病状として捉えます。

すると、何回押しても
「いつものこと」と来なくなります。

ある時、母からメールが来ました。
「いじめられている」「地獄」
「ボタン押しても誰も来ない」「早く来て」と・・・

私も、それほど深刻には受け止めてはいませんでしたが・・

ある時、
病院に出向くとヘルパーさんが部屋に居て母に対応しており、
私が入ると直ぐに外に出て行かれました。

母は私に声を出し何かを訴えています。
直ぐに口の中の不快があることが分かりました。

見てみると
口の中(喉の奥)に口腔内の汚れが痰のようにたまっています。

これが原因で また肺炎になったら困るなぁと
ナースコールを1回押してみましたが5分経っても誰も来ません。
(頻繁に鳴らしているから来ないんだなぁと思い・・)

今度は廊下に出て通りすがりのヘルパーに
「担当看護師さんにお声がけしたいのですが」と伝言を頼みました。

しかし、結局、30分だれも来なかったのです。 

私は痰の吸引が病院ではできないので
口腔ケアのスポンジを使い、口腔内をケア、
鼻水も出ていたので、ふき取りました。
(ヘルパーさん鼻水見えなかったのかな。)
そして、昨日来た時に取り換えたままになっていた
マスクを新しいものに変えました。
(入院時、毎日11時に変えますといっていたのに)

室温は25度、強風に設定され、
足には毛布は無く冷え切っていました。

毎日多くの人を看る現場では気が付かなくなっていくことも
1日に数時間の家族は気が付きます。

それを日常の当り前として生活していないからです。

ALSは頭は通常の感覚がありますが、
伝えられず、動けないわけですから
関わる人の理解が如何に大事で必要なのかと改めて思います。

そんなこんなで、やはり他人では難しいと
家族介護となるわけですが・・・

社会資源に係る皆さんも、当事者経験ないんです。

ですから、

また実例としてお伝えすると

障害者申請の為の書類を前病院に出して
もう1カ月以上になりますが。

まだ出来てこない。(窓口で2週間くらいと言っていたのに)

医者が
「障害者認定がおりれば在宅介護の一助になるから早く書類を書こう」
なんて思ってくれるのではないか・・・と期待していたんですが。

かえって 医師の
「患者は一人でないし、毎日たくさんの業務があって手を付けられない」
という声が聞こえてきそうです。

(申請書類ができても行政の審査があるので
使用できるのは書類ができてから1カ月半はかかりますね・
トータル2カ月半かな)

障害者認定がおりなければ、
障害者としてのサービスが使えず、
家族が介護するか、
実費のサービスを探し
お願いする事になります。
すると。。。実費だと
夜間で、1カ月60万かかります。

また、東京でお世話になるケアマネは
4月にお願いしています。

その時点で
介護の暫定的な在宅のサービス計画を
スケジュールや費用の面から見たいので「例え」でいいから
だれかのサービスの写しでもいいから 参考に見せて欲しい と伝えて、
既に4カ月目・・・

何か難しいのかな・・家族は不安なのに・・

在宅介護は、もう猶予なく
あと、2週間で始まってしまいます。

当事者を観て意向を聴いて計画たてるのではないの?
(4月以来お会いしてない)
これって、介護区分で出来るサービス調べて詰め込むのかな?

 どうなの・・・か、し、ら・・(不安MAX)

だから・・・「有難う」でなくて 
言いたくなっちゃう。

医師や医療機関、介護関係や他の社会資源に係る皆様
家族は、難病や障害者の介護や看護のプロではなく
難病を看るの初心者。

でも統括しなきゃならない。

前倒して起こりうる事態に備えたいので
制度を教えて欲しいし、必要な書類等を急いでほしいし、
病気を観て処置して看護して、介護して欲しい。と願っています。

声をかけ、相手の身になって・・と
教科書で習った看護、
ナイチンゲールの看護でいい。

医者の仕事はわからないけれど
普通の会社の業務のように
迅速に書類を処理してくれればいい。

特殊な世界の仕事なのかもしれないけど
普通の社会での仕事のように対応してくださることが
「助け」になります。

忙しいから、いつものことだからと
後回ししないで!

母の言う「地獄」は ただ生かされている、
相手にされない等の意味があると思います。

家族の「地獄」は 後手後手の 
どこか他人事 で 関わる人達。

自分よし
相手よし
まわりよし

道徳と経済は一体というけれど

普通の仕事でいい
特別扱いでなくていい

迅速に反応して欲しい

先が見えないから。
今、使える資源を活用したい
今、出来る事を確実に行っていきたいのです。

出来ないなら 後回しにするなら
早く そう言って欲しい。

待っている時間が もったいない
他の手段を 声を大にして探すから・・

生きているのが
地獄なんて 思わせたくない

先はそんなに長くない。
だから、私達には 
「時間」とても大事なんです。

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