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#6ミンツバーグの『マネジャーの役割と仕事』:リーダーシップ理論の要点まとめ

この記事では、書籍の引用を通じてリーダーシップ理論を紹介します。

引用する書籍は、リーダーシップを理解するために、6人の教授の見解を取り入れたものです。

私自身、この内容に非常に興味を持ち、読むことができました。
それは大学での社会福祉士に関するレポート作成や、国家試験の勉強にも役立ちました。

本を要約することで、さらに役に立つのではと思い、記事にすることにしました。

6回に分けて、それぞれ異なるリーダーシップ理論を紹介します。
よろしければ、ぜひご覧ください。

⚫︎書籍名: 『リーダーシップ理論集中講義:コッター、マックス・ウェーバー、三隅二不二からベニス、グリーンリーフ、ミンツバーグまで』
⚫︎著者: 小野善生
⚫︎出版社: 日本実業出版社
⚫︎発行年: 2015年

1.ミンツバーグに学ぶマネジャーの役割と仕事

Henry Mintzberg
ヘンリー・ミンツバーグは、マキル大学とINSEADで教える教授で、現場主義に基づいた調査で知られています。彼は管理者の実態から経営理論まで広く研究しており、著書に「戦略サファリ」があります。

リーダーシップについて、経営管理論と実際のマネジャーの行動を比べてみます。
調査から、マネジャーがどんな役割を果たしているかを紹介し、理論と現実の違いを明らかにします。
最後に、マネジャーの10の役割について説明します。

2.古典的管理論とは

「管理者行動論」を理解するために、まず「管理」って何かを知ることが大切です。簡単に言うと、管理とはチームの力を使って目標を達成することです。そのためには、以下の5つの基本的なポイントを押さえることが重要です。

1. 階層性の原則

組織には、上から下までいくつかの段階があって、指示は上の人から下の人へと順番に伝わっていきます。この仕組みのおかげで、指示がしっかり伝わり、みんなが同じ方向に向かって動けるようになります。

2. 命令一元化の原則

部下は、ひとりの上司からだけ指示を受けます。これによって、指示がごちゃごちゃにならず、部下は迷わずに仕事に集中できるようになります。

3. 統制範囲の原則

ひとりの管理者が見られる部下の数には限りがあります。ちょうどいい人数を管理することで、チームをしっかりまとめて効果的に動かすことができます。

4. 専門化の原則

各メンバーは、自分の仕事に集中して、その分野に必要なスキルを伸ばします。こうすることで、みんなが自分の得意分野を活かして、仕事を効率よく進められるようになります。

5. 権限委譲の原則

管理者は、部下に仕事を任せて、自分で進められるようにします。でも、何か問題が起きたときには、管理者がしっかり対応します。

これらのポイントを守ることで、管理者はチームをうまくリードし、みんなで組織の目標を達成できるようになります。

3. マネジャーの役割

マネジャーの仕事は、以下の3つの主要な役割に分けられます。

1. 対人関係の役割

  • フィギュアヘッド: 会社の顔として、公式なイベントに参加したり、重要な書類にサインしたりします。

  • リーダー: 部下をサポートしてやる気を引き出し、チームをまとめます。

  • リエゾン: 他の部署や他の会社と連携し、良い関係を作ります。

2. 情報管理の役割

  • モニター: 内外から情報を集めて、組織に影響を与える変化をチェックします。

  • 周知伝達役: 集めた情報を組織内のメンバーに伝えて、みんなで情報を共有できるようにします。

  • スポークスマン: 組織の情報やニュースを外部に伝えて、組織の考えや立場を外の人たちに知らせます。

3. 意思決定の役割

  • 企業家: 新しいアイデアを考えて、組織を良くするための計画を立てます。

  • 障害処理者: 突然起こった問題に素早く対応して、解決します。

  • 資源配分者: 時間やお金などの資源をどう使うかを決めます。

  • 交渉者: 他の企業や個人と交渉して、条件を決めます。

これらの役割をバランスよくこなすことで、マネジャーは組織を効果的に運営し、適切な意思決定ができるようになります。

4. マネジャーの存在意義

マネジャーの存在意義を理解するためには、彼らが達成すべき主要な目標を知ることが大切です。以下に、マネジャーが果たすべきことを簡単にまとめました。

1. 組織の目標達成

マネジャーの基本的な役割は、組織が決めた目標を達成することです。マネジャーは、自分だけの利益や不正な行動に走らず、組織全体の成功を考えて働きます。

2. 業務の計画と管理

マネジャーは、業務を計画し、管理する役割があります。部下がスムーズに仕事を進められるように環境を整え、組織の目標と個人の目標をうまく合わせるようにします。

3. 環境への適応

外部環境の変化に対応するために、マネジャーは未来の方向性を示し、組織を変えていきます。変革の際には、しっかりと情報を集め、その情報をもとに行動します。

4. 利害の調整

マネジャーは、さまざまな関係者の意見や要望を調整し、組織内のバランスを保つ役割も果たします。これによって、組織が一つの方向に向かって進むことができるようになります。

5. 情報の中心

マネジャーは、組織内外で情報の中心となって働きます。内部では部下や他のメンバーと良い関係を築き、外部には必要な情報を伝えます。

6. 組織の役割管理

マネジャーは、組織内の役職や役割を適切に管理し、必要に応じて組織の再編成や新しいプロジェクトを立ち上げます。

これらの役割をバランスよくこなすことで、マネジャーは組織を成功に導くことができます。すべての役割がうまく機能することで、組織の目標達成がより確実になります。

以上、管理とは、チームを使って目標を達成することです。マネジャーは、組織の目標達成、環境への適応、情報の中心となる役割を担っています。

階層構造、指揮系統、管理範囲、専門性、権限委譲の5つの原則に従い、効率的にチームを運営します。

さらに、マネジャーは、対人関係、情報管理、意思決定の3つの領域で10の役割をバランスよく果たし、組織を成功に導きます。


ここまで読んでいただきありがとうございました。

私が目指しているのは、孤立のない共生社会の実現です。

参考文献
1)2)3)

小野善生著 『リーダーシップ理論集中講義:コッター、マックス・ウェーバー、三隅二不二からベニス、グリーンリーフ、ミンツバーグまで』 日本実業出版社 147~167頁 2015年

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