見出し画像

【LDLバディ対談】木下所長のオススメnote記事「挑戦を年代で変えなくてはならない理由」(四宮琴絵さん)

LDL(Locally Driven Labs)とは、約20年にわたって全国各地で経営とまちづくりに取組んでいる木下斉さんが所長として立ち上げたラボです。

LDLメンバーの取り組みや地方の取り組みをシェアしているのがこちら

私も4月からアソシエイトとして参加しています。
木下さんの狂犬ツアーを鳥取で開催したいという想いがあり、LDLの参加特典である各地の狂犬ツアーの動画アーカイブを見で勉強するために参加しました。この動画を見るだけで月額分の価値があると思っています。各地の狂犬ツアーを見て勉強をして、木下さんにも価値のあるものにするために準備しています。

8月のバディは四宮さん

7月からバディ制がスタートして2ヶ月目。7月のバディは公共不動産関係のお仕事をされている西田稔彦さんでした。

8月のバディは四宮琴絵さんです。四宮さんが紹介されているえぞ財団の記事とスキルシートに書かれたプロフィールなどの情報を読んで読み込んでから対談に臨みました。

四宮琴絵さんのプロフィール
株式会社ジョイゾー
kintone専業のSIerを夫とCOOとして経営しています。
(同)Hokkaido Design Code
地元釧路市で起業した会社です。イベント企画や運営を主としています。
現在は観光施設MOOの中に共創の場「港まちベース 946BANYA」を立ち上げ準備中です。
(一社)学校地域恊働センターラポールくしろ
現役中学校長を代表理事に、地元IT企業、観光クリエイターなどと子供の教育に関わる活動に理事として参画中。
現在はみんなのコードさんと協力して、「コンピュータクラブハウス」を立ち上げに関わっています。
釧路市のDXアドバイザー2年目。
サイボウズの地方創生事業「地域クラウド交流会」釧路オーガナイザー

LDLスキルシートより

四宮さんのお仕事

最初に私の会社での仕事やその他の取り組みについてお話しした後で、四宮さんのお仕事や地域的な活動についてうかがいました。

四宮琴絵さんはご主人である四宮靖隆さんが2010年に起業されたkintone専業のSIerである株式会社ジョイゾーのCOOとして活躍されています。SIer業界でお仕事をされていた靖隆さんがその仕事に持っていた疑問を解消することを目的に株式会社ジョイゾーを起業されたことがこの靖隆さんのnote記事に書かれていました。

kintoneはノーコードで開発できるサイボウズのクラウドシステム作成プラットフォームです。kintoneを広めることをパートナー企業として一緒にやってきたと言われていました。
最近、対面開発と言われる手法があるそうですがそれをはじめて言い出したのはジョイゾーさんだと聞きました。対面開発って何?って思いましたが、詳しく聞いてみると、通常はお客様のところに行って要件を聞いて持ち帰って開発するところを、お客さんに来てもらって1回2時間、3回6時間でお客さんの目の前でシステムを開発する手法が対面開発と言われているようです。

ジョイゾーさんではシステム39という名前でサービスを提供されています。39万円の定額で開発するため儲からないビジネスと言われてきたが、主軸の事業となるほどうまく行っているそうです。
うまく行っている理由を聞くと以下の3点を挙げられていました。
・営業がいない     (お客さんに直接来てもらう)
・ドキュメントは作らない(要件、タスクはクラウド上でチケット管理)
・必要なものしか作らない(実際に使う現場の人に一緒に考えてもらう)

無駄やコストのかかりそうな部分をうまく省いてコストダウンしているなと思いました。上で紹介した靖隆さんのnote記事にもあった「せっかく作ったものが使ってもらえない」「クライアントに必要以上のお金をかけさせてしまっている」という想いから作られたサービスだということがわかります。

お客様と一緒に作ることでお客さん自身のITリテラシーがレベルUPして、中にはkintoneが好きになって資格試験を受けてkintoneエンジニアになる人もいるそうです。
実際のサービスで業務を行っていることによって自然と仲間が増えてコミュニティのようなものができて、kintoneを広めるというパートナー企業としての役割にもつながっているのが面白いですね。

対面開発に関わってkintoneの資格試験を受けてkintoneエンジニアになった人もいたということもあって、体系的な教育プログラムを作ってDX人材育成サービスも行われているそうです。
最近では福井県庁でもデジタル人材の内製化を目的とした支援活動されています。

行政でもDXによる業務効率化が求められていますので、この取り組みで行政手続きや内部業務の無駄を省いて効率化していく動きが出てきたら面白そうですね。うまく行けばこの取り組みを都道府県の垣根を越えて横展開していくことで効果を何倍にもすることができると思います。そうなっていくことを期待します。

社内旅行的ワーケーション

ジョイゾーさんでは元々コロナ前からテレワークを行っていて、最近はワーケーションを推進されているそうです。各地のワーケーションプログラムを利用してミニ社員旅行的にワーケーションを行われていて、行った先で研修に参加したり、終わってから観光したり、kintoneの話をしたりと、どこまでが遊びでどこまでが仕事かわからない感じになっていると言われていました。とても楽しそうでうらやましいです。

鳥取でもワーケーションのことはよく聞くので、ワーケーションプログラムは用意されているはずとお伝えしました。鳥取砂丘の近くに砂丘を眺めながら仕事ができるTOTTORI SANDBOXができたことも紹介しました。SANDBOXは隼ラボに入居されているSkyerさんというドローン事業をされている会社さんが運営されています。

もちろん隼ラボにもコワーキングスペースがあることも紹介しました。

鳥取には海もあり山もあり温泉もあり、お魚など食べ物も美味しいです。
ワーケーションに適した場所も多いのでオススメです。
ぜひ一度鳥取にお越しください。

地域との関わり

四宮さんは釧路出身で地元のために何かしたいという想いがあったそうです。
kintoneのサイボウズさんが地方創生事業として地域クラウド交流会を始められた時に、釧路でもやりたいと手を上げて釧路のオーガナイザーとして関わることになり、2016年から地元でのイベントをやらせてもらうようになったのが地域との関わりのはじまりだったと言われていました。
その活動を続けていると、地元の人や北海道の他の地域の人、さらに参加した地域クラウド交流会の現地の人とのつながりが増えて、やっている活動も増えていったそうです。

釧路 廃墟ツアー

最近は釧路が廃墟だとか言われていることを逆手に取った廃墟ツアーを企画して実施されています。そのことはLDLに入ってこられたときに聞いていたのでその内容はチェックしていました。このnote記事にその想いが書かれています。

反応するのはすぐにできます。でも少し私も考えて、今までのやり方じゃこれ意味ないよね!って思いました。そして注目されているうちに、「逆手に取って考えよう。こんなに釧路に注目を集めてくれたんだ!」と捉え、この課題ごとみんなで考える形に持っていきたい!」と、すぐに考えたのが、この「廃墟ツアー」です。

note記事「廃墟ツアー in 釧路への想い」より

ネガティブでバズったときは反論したくなるものですが、その状況をチャンスと見てプラスに変えていこうとする姿勢には心動かされるものがありました。

廃墟ツアーは悪天候の中にもかかわらず33名という多数の参加で無事?開催されました。今回のお話の中でも「地域の歴史を知っておくべきと思うようになった」と言われていましたが、このときの体験からそう思われるようになったのでしょうね。

LDLに参加したきっかけとnoteおすすめ記事

そして四宮さんは今、釧路市にあるフィッシャーマンズワーフMOOの2階にあった飲食店が入っていた場所を借りて「市民やその他の地域の人が集まって共創する場づくり」にチャレンジされています。

この活動の話を木下さん話した時に「相当な覚悟を決めてやれ」と言われたことがLDLに参加されたきっかけと言われていました。その時に木下さんが書かれたnote記事をオススメとして挙げられています。

 実はこの日に私が「場所を借りて共創の場を作ります!稼ぐ方法はこれから考えます!」と言ったのがきっかけでした(笑)「四宮さんはいつまでも若くない、自分がやってきたことを過小評価するな」と叱られた次第です。
それで「いろんな地域でいろんなことをやっている人がいるからLDLに入ったら」と進められてLDLにパートナーに入ることになりました。
若手をどんどん取り込みながら進めてるのですが、表立って顔となる自分が、この取り組みを「あの四宮さんがやっても結局ダメだったよね」となった時の責任が大きいという忠告もかなり身に染みたところです。

四宮さん談

目次
○ 人生ステージを意識しなくてはならない理由
○ いつまでも若い気でやっているのはだめな3つの理由
・自分より若い優秀な人材を登用せずに、潰すことに
・地域でそれなりの立場になっている人が無用な失敗をすると致命傷に
・健康管理ができなくなる

「挑戦を年代で変えなくてはならない理由」目次

私もこの記事を読んで考えさせられました。
年齢が上がってくるとプレーヤーとしてやり続けるのが厳しくなるタイミングがあると思っています。特にランニングイベントの場合は主催者の走りが痛々しいようでは話になりません。会社の仕事もしながらいろいろやっているので、身体のメンテナンスや健康に気を遣いながら、誰かが引き継ぎたいと思えるようなものを生み出せるようにがんばります。

共創の場を作る

MOOは釧路市の施設で指定管理会社が管理しています。とても大きい5階建ての観光施設なので、まちづくりをやっている人としては寂れていて欲しくないという想いがあると聞きました。

想いを持った人が集まってくる、想いに賛同する人がお金を使ってもらえる共創の場所を作りたい エリアが変わる感覚がすごくあるのでうまい導線を作りたい

ビジネスで培ってきたマーケティングや協業しながらエコシステムを広げていくノウハウをまちづくりに活かしていきたい

地元の人たちと手を取りあってやっていきたい

小さな成功体験を釧路のみなさんと共有していく
失敗する感じはあまりしていない

四宮さん談

この話を聞いて、四宮さんの「地元をなんとかしたい」「どうしても成功させたい」という強い思いを感じましたし、最後にはなんとかして成功にたどり着いているんだろうなと思えました。

地域にもっと価値を

最後に聞いた四宮さんのこの言葉が印象に残りました。

地元はもっと価値を出していけると思ってワクワクしている
そこにいる人全員が「何もないよね」って言うのをやめたい
「何もなくていいよね」までに変えていきたい

四宮さん談

これに対して私はこう返しました。

このあたりは何もない場所だけど、信号がないから止まらずに何キロも走り続けることができるのはすごい価値だと思う

垣本談

「そんなの日常だよ」だと思うか「これってすごいよね!」と思えるか、捉え方によると思う。そこに価値があると思っているので「体験しにおいでよ!」って誘えるし、この何もなさが「すごくない!」って本当に思う。

四宮さん談

そう言って四宮さんは楽しそうに笑っていました。

人生まだまだ長いし、地元のためにやりたいこともたくさんあるので、これからもやりたいことをやっていきましょう!とお話しして、気づけば長くなっていた対談を終わりにしました。

はじまる前はどうなるかと思っていた2回目のバディ対談でしたが、業界が近いことや地元をなんとかしたいという想いが同じこと、鳥取つながり(四宮さんの実家は釧路の鳥取で鳥取西中出身)ということもあってとても盛り上がりました。

LDLで全国でがんばっている仲間ができると自分もがんばらないとと思いますし、みなさんの活動が本当に参考になります。

MOOでのチャレンジはぜひとも成功させて欲しいですね。
四宮さん、がんばってください!応援しています!

ひと足お先にnote記事を仕上げられた四宮さんの記事を紹介しておきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?