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よかったね、望みどおりになったよ

炎天下を半日歩き回ったからだろうか。
はたまた半日呑み回ったからだろうか。

昨日、僕は自分が思っている以上に身体が疲れていることに気づいた。
前日の〈新開地ハシゴ酒ツアー〉を思えば、疲れは当然だ。

折しも土用の丑。
日本中でウナギがモウモウと焼かれる日。
これほど分かりやすいスタミナ回復の行事があるだろうか。

しかし、僕はすでにその行事を終えてしまっていた。
突然帰ってきた娘に合わせて、とっととウナギを食べ終えたのだ。

そんなこと構わず、もう一度食べればいいやん。
…とはなかなかならない。
今年のウナギの高値を見れば、そうできないことは疲れた僕にも分かる。

うぅ…ウナギぃ…

よし、ウナギを作ろう。
去年娘が作ってくれたウナギを今年は僕が作ろう。

疲れで頭がおかしくなったとは思わないでほしい。
あまりの暑さで僕が養鰻家を目指したくなったとも思わないでほしい。
作るのはウナギもどきだ。

材料は、はんぺん、豆腐、海苔、それと片栗粉。

海苔以外をゴニョゴニョとすりつぶして練り合わせ、海苔の上に展げたらフォークでそれらしい筋目をつける。

フライパンでタレを絡めながら両面をこんがり焼く。

はい、ウナギもどきのできあがり。
調理時間、いや製作時間はわずか10分ほどだ。

海苔がいい具合に皮。
食感はふわっとしながらもちっとしていて、はんぺんの魚の風味もあいまって、これはまさにウナギ。
小さな子供ならウナギと信じて疑わないだろう。
小さな子供を騙してよいかは別だけど。
いやまぁホント、それくらいウナギなのだ。

8切れ作ったが、コストは300円もしない。
これホンモノならたぶん5000円相当くらいの量では?

去年、娘が作ってくれたときの記事を読むと「唯一違うとすれば、脂っぽさがないことだが、僕はあの脂が得意ではないので、来年の土用の丑からこのウナギもどきがいい」と書いている。
よかったね、望みどおりになったよ。

けど…新開地歩いて疲れたんよね?
それでウナギ食べたかったんよね?

これ去年も書いたのだけど…
はて、もどきを食べる意味はいったい?

(2023/7/31記)

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