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旬のものを身体に入れたときの、じんわりくる喜び

スーパーで出会ったきれいなサンマ。
北海道から届いた新物だそうだ。
これはもう連れて帰れということだろう。

できるだけきれいで新鮮なサンマを選ぶ。
魚の鮮度は目や鱗の美しさで見分けるが、それに加えてサンマは下顎の先が黄色であるか否かが大きなポイント。

さらにサンマの腹にポツポツ丸い傷跡があるのも避ける。
サンマウオジラミという寄生虫がかじりついていた跡だ。
人体には無害な虫の跡と分かっていても、体液を吸われたサンマはなるべくなら選びたくない。

美しいサンマが手に入った。
さぁどうやっていただこう。

ふと、昨日の記事に書いたサバ缶を思い出した。
昼飲み、いや朝飲みした話だ。

書き終わってからずっと頭の片隅に残っていた言葉があったのだ。

筒切り――

千切りやみじん切りのような、細かくするよ!とは雰囲気が違うし。
いちょう切りや短冊切りのような、きれいにするよ!ともまた違う。

頭の中にはサムライのイメージしかない。

筒切りのイメージ

ではやっぱりこのサンマも…いざ、筒切り。

サンマ筒切り

勢いに任せて切ったはよいが、さすがにこれを焼くとうまみが止めどなく流れ出てしまう。
初物くらいシンプルに塩焼きがよかったのでは…?
サムライの頭に少々後悔の念が入れ替わり立ち替わり。

20分ほど弱火にかけ、生姜煮にした。

サンマの生姜煮

お、これいいやん。
ショウガのおかげで臭みもないし、苦手な脂も全然気にならない。
焦げ目もつかないのでキラキラの皮目がそのまま美しいし。
サムライ、納得。

染みるわぁ…
旬のものを身体に入れたときの、じんわりくる喜び。
今摂るべきものを摂っている感じ。
細胞レベルでみんなバンザイをしているのがよく分かる。

季節の恵みに感謝。

(2022/9/17記)

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