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犬と猫の認知症について②

獣医師ゴリです。

それでは今回より犬と猫の認知症についてお話ししていきたいと思います。

前回の記事はこちらへ↓


犬と猫の認知症とは

高齢性認知機能不全

とも呼ばれていますが、明確な定義は確立されていません。

実際の診療においては

犬や猫の高齢化に伴い、認知機能が徐々に低下していき、その結果複数の特徴的な行動異常が出てくること

私たち獣医師は

認知症

と呼んでご家族に説明をしています。


そのためどこからが認知症で、

どこまでが認知症ではないか

というはっきりとした区分はありません。


認知症かどうかを判断するための行動チェックシートのようなものはありますので、後ほどこのnoteでもご紹介しようと思っていますが、

今回勉強したセミナー内では以下のような具体例のデータが示されていたのでまずはこれを皆様に紹介をさせていただきます。↓


日本の10~18歳の犬72頭からの調査(2007年)
1. 排泄の失敗(25%)
2. よくほえるようになった(23%)
3. 家族とのコミュニケーションの変化(20%)
4. 命令に従わない(20%)
5. 家の中や庭で迷う(14%)
6. 睡眠周期の変化(8%)
7. 部屋の隅で動けなくなる(8%)


高齢のワンちゃんのご家族は、上記に挙げた項目で

『言われてみるとうちの子にも当てはまるなぁ!』

と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

自宅の愛犬が上記の項目の中で複数当てはまっていると思ったご家族は、もしかしたら愛犬の認知症が始まっているのかもしれません・・・。


若いワンちゃんのご家族に関しては、

いずれこのようなことが愛犬に起こりうる

ということと思って今後の私のnoteを参考にしていただけたら嬉しいです。

また猫ちゃんのご家族に関しては、これからのnoteで猫の認知症に伴う症状などもお伝えしていく予定ですので、もうしばらくお待ちください。

今回のnoteは以上です。

つづく


参考文献
・ヒルズセミナー「先生、眠らせてください」にどう対処しますか?
 認知機能不全症候群のアップデート
・一般診療にとりいれたい犬と猫の行動学


<お知らせ>

この度私が初めて有料記事を書かせていただきました。↓

現在すでに犬や猫を飼われている方はもちろんですが、これから飼おうと検討されている方にも参考にしていただける内容になっています。

私の獣医師としての経験から導き出した方法になりますが、その方法は今日からでも始められるシンプルな内容になっています!

興味を持たれた方はぜひ読んでみてください。

そしてコメントで読んだ感想などをいただけるとありがたいです。

よろしくお願いいたします。


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