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まどろみ天使
2024年6月29日 15:27
(過去作)「何処にゆけば苦しみを愛せる」*1本当の意味で終わりのない終末への旅立ちだった。死のうと思い始めたのは、しかし、この一節に出会った後からだったと思う。そして今も、死のうと思っている。小学生の頃、随筆家になりたいと思っていた。受験勉強でかなりの量の随筆を読んだ。しかし「これ位なら今の私にも書ける」と常に思っていた。そのうち小説家になりたいと思った。だがどうしても書けなか
2023年7月11日 12:33
コーヒーを飲み始めたのは、高校生の時だ。当初は冬でもやみくもに、無難なアイスコーヒーを注文しては、シロップとミルクをたっぷり入れて、それでいながらコーヒーを飲む自分に悦に入っていた。 すっかり大人になった私は、喫茶店と、煙草と、本格的な珈琲を実に好むようになった。既に味の違いも分かるようになり、私は苦味とまろやかさの絶妙なバランスのとれた、マンデリンを愛するようになった。 やがて妹が結婚し、