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ウクライナの方との日本語授業を始めました。②


前回、このタイトルで書いたときは「なぜ今ウクライナの方の支援として日本語教育をはじめることにしたのか」という、自身の気持ちの変化と経緯を綴りました。

授業を始めて一か月とちょっと。
現在、二人の学習者さんと学んでいます。

プライバシーもあるのでかいつまんでお話できればと思います。

まずお一人は大学生。
オンラインでウクライナの大学の授業に参加をし、さらに日本でアルバイトをしながら日本語を学んでいる頑張り屋さん。
今まで通っていた語学学校の無償授業終了に伴って、私とのレッスンを始めました。
天真爛漫な彼女ですが、私が言葉の意味を説明するときはなるべくロシア語を使わないようにお願いされました。そりゃあそうだよね、国と言語は強い結びつきがあるといっていいし、様々な国で話されている言語でも、自分の国に侵攻してきた国で使用されている言語なんだから・・・。🥲
なので、私のカタコトの英語やGoogle翻訳を使いながら言葉の説明を補っています。

おもしろいのは、コスプレの話をしたときに、「ウクライナのコスプレの方が日本のより全体的に気合の入り方と完成度が高い!」と言っていたこと。たしかにわたしもInstagramで写真を見たことがありますが、ウクライナの方のコスプレは、(もともとスタイルの良い人たちが着るからというのもありますが・・・、)衣装の手の込みようが素晴らしい!メイクも、かつらも作った感が消し去られるくらい、キャラクターそのものみたいです。
日本のコスプレももちろん様々で、めっちゃクオリティ高い人もいるのは知っていますが、ご興味のある方は是非ウクライナのコスプレ写真もみて頂きたい~!と思います。🌟

もう一人は、ロシアによるウクライナ侵攻後、戦闘地域から大変な思いをして他国へ逃れ、その後来日した学習者さん。
アルバイトをしながら生活を送っています。趣味が手芸で、私と話が合う。

彼女はロシア語もウクライナ語も同じ位のレベルで話せるので、(おそらくもともとロシア語話者)私も授業中は文法や単語の説明を必要に応じてロシア語で行っています。
彼女も前述の学習者さんと同じく、昨年度は日本語学校で学んでいました。

ところで、一般の語学学校では、日本語で日本語を教えるのがスタンダード。
それはたしかに言語を学ぶのに理想的な直接方法ですが、そうとは言えない場合もあります。
がっつり日本語を学ぶことに集中できる人には良くても、アルバイトや仕事をしながら学ぶ生徒さんにとっては、ちょこちょこ授業を欠席したらついていけなくなり、その後よくわからない日本語をずっと聞かされるということにもなってしまいます。
とくに理解しづらい日本語特有のあげもらい表現、敬語、自動詞他動詞の使い方などは、なかなか定着するのに時間がかかります。

前回はそんな彼女と ” ~さんが ~てくれました” の表現を学びなおすことに。
日本語での説明がよくわかっていない様子だったので、
「『~てくれる』という表現は、行為の受け取り側の感謝を相手や、ほかの人に伝えるときにつかうんだよ~。受け取り側からの視点だよ」とロシア語で説明しました。
すると、「いま、理解しました!ああ、よかった!」と喜びの表情に。
それを見たこちらも思わず「よかった!」と安どの声が洩れました。
「先生は私に日本語を教えてくれます。」
キターッ!✧⁠◝⁠(⁠⁰⁠▿⁠⁰⁠)⁠◜⁠✧
(言わせてないよ、言わせてないっ!)
これまで謎だった表現が、生きた日本語に感じられたようで、言語に血が通うってこういうことだな~と感じました。

と、長々と書いてしまいましたが、実は明日からももう一人授業を受け持つことになりました!彼は若いですが、すでに就職をして自力で生活をしています。
そのため、授業料を支払ってもらうことに。

本来なら全然違う人生を歩んでいたであろう方々と相対しながら、彼らの今後の日本での生活に少しでも役に立ちたいと願う日々です。

そんなこんなで、それぞれの避難民の方にあったサポートをできるよう、これからも私なりに尽力していきたいと思います💪


それでは また💗💫

P.S ちなみに、只今経済的ご支援を私個人としても募集しております・・・。
授業時間確保のために、もしご協力くださる方がいらっしゃいましたらご連絡頂けましたら幸いです。😊🙏💕







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