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戯言

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日々の言葉たち
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消えゆく存在、あの日の思い出

消えゆく存在、あの日の思い出

最近、人はなぜ生きるのかということをよく考えます。
幸せを掴むため。夢を叶えるため。運命の人と巡り合うため。生きる意味を見つけるため。
色んな理由がこの世の中には転がっている。
でも、どれも私にはピンと来ないものばかり。

私は、死ぬために生きているのではないかと、よく考えます。
死ぬということ、この世に別れを告げるということは、勇気がいることです。
死を覚悟するには、私の両手の中に邪魔な思い出ば

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こんな夜は何をしようか。

こんな夜は何をしようか。

夜は冷たく寂しい。

この頃空気が冷たくなって白い息も覗き始めた。煙草を吸う彼に、「煙が残ってるのか白い息なのかわかんないね」なんて話して白い息を吐いて見せたのを思い出す。

私はこの時期の冷たい夜を好いていて少し嫌っている。
心が萎む。涙が溢れる日も少なくはない。
それが心地いいのか憂鬱なのかはまだわからない。

恋人がいても暖かいご飯を食べて温かいお風呂に浸かっても満たされない心があるのは事実

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音の記憶

音の記憶

音にはありふれた力があると私は信じている。

私は幼い頃から音楽を愛していた。音楽があることで心が穏やかになり豊かになる。

父が愛した音楽。少し離れた場所にいる母が愛した音楽。姉が愛した音楽。祖父母が戦後に愛した音楽。

誰かしらひとつは愛した音楽があるはずで、例え愛していないとしても心に刻まれた音楽はその人を時折救ってみたりするのだ。
音楽はみんなを虜にする最強の存在である。

車を持つように

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届かない言葉たち

届かない言葉たち

私は最近遺書と呼ばれるものを書いている。

特別何かあったわけでも、こんな世界クソ喰らえだと感じたわけでもない。でも、ふと明日死ぬかもしれないなと感じたのだ。

もし私が明日死んだら、
私の想いはどこに消えるのだろう。
きっと消えきれずにこの世を彷徨ってしまう。
「お化けだ!」とひとびとを怖がらせてしまう。そんなの御免だ。
だから私は文字に残すことにしたのだ。

とりあえず書こうとした時に思い浮か

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