- 運営しているクリエイター
#短編小説
荒唐無稽な物語(ショートショート)
1月4日、午前7時正月休みも終わり、今日から仕事始め。
とはいっても、ここ最近の感染拡大のためにぼくは自宅勤務だ。
今日は10時からZOOMで、社長の念頭訓示の予定があるぐらいで、あとは自分のペースで仕事ができそうで助かる。
そもそも、職場に出ていたって、初日はそれなりにしか仕事をしないのだから、今日はパソコンの前でのんびりと過ごそう。
そんなことを思いながら、朝食を終えたぼくは、自宅の書斎
ショートショート「ルームシェア」
「それでさぁ」
さくらがパソコン越しに話を続ける。
「12時20分くらいになったんだよ、そのせいで。それで、いつものカレー屋さんに行ったら、一人前で席がいっぱいになって。でも、どーしても食べたくってさ。それで、一回職場帰ってもう一度行って、そしたら入れたんだけど、いつものサラダがなくて」
「でもよかったじゃん。食べられて」
向かいに座る雄太が、パソコンをタイピングしながら答える。
「いや