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哲学的あるいは社会学的

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他のマガジンに収まりきらないものを含め、哲学的な、または社会学的な考察をまとめました。
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2023年7月の記事一覧

ケアと身体性

たまたま図書館で借り出せた順番なのだが、中真生『生殖する人間の哲学』、村上靖彦『ケアとは…

Masanobu Usami
11か月前
7

「誰が売っているのか」と「誰が買っているのか」――男の性の「ふつう」「当たり前」…

「ブルセラ」「援助交際」であれ、昨今の「パパ活」「立ちんぼ」であれ、現象化・問題化される…

Masanobu Usami
11か月前
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反出生主義を巡って考えたこと

反出生主義を巡る思索の記録。2019年12月から2020年12月にかけて断続的にツイートしたもの。付…

Masanobu Usami
11か月前
10

自殺や希死念慮を巡って

以下は著名人の自殺や、希死念慮が関わった事件に際してツイートしたもの。 座間事件 座間の…

Masanobu Usami
11か月前
10

ケアとはどういうものか

小川公代『ケアする惑星』読了。前著『ケアの倫理とエンパワメント』もそうだが、ケア(倫理)…

Masanobu Usami
11か月前
8

主観的時間と客観的時間――時間感覚を巡って

時間感覚が何となく平板だ(この文章は2018年12月のツイート)。1日の中では多少の起伏はある…

Masanobu Usami
11か月前

タイムトラベルのジレンマ

タイムトラベルが可能だとすると「この私」が特権的な位置を占められるのかという問題が生じる。無限にタイムゾーン又は平行世界が存在する中で「この世界」が特権的であるのか、「この世界」の「この私」は特権的であるのかという問題。まさに映画の観客のような外部の視点が導入されざるを得ない。また、「過去が変わった」場合それ「以降」のすべての世界が同時に変わることになる。その時、過去を変えることを企図したあるいは過去を変えることとなった「この私」の企図あるいは行動は生じ得るのか、過去が変わる

偶然性とAI

結局芸能人とかでも周りにどんな人がいるか、ちゃんと話をしてもらえるか、そして本人がその話…

Masanobu Usami
11か月前

「意味」とAI――歪み、差別、平板化

物理的な音列としての言葉、物理的な文字列としての言葉と、意味としての、意味があるものとし…

Masanobu Usami
11か月前
2

AI時代に間主観性は成り立つか?

発話において意味/意図は一応は決められるが、多義性や他解釈可能性は閉じない。話し手の言葉…

Masanobu Usami
11か月前
1

玉手慎太郎『公衆衛生の倫理学』/「強い制度志向と倫理のアウトソーシング」『現代思…

『現代思想』1月号の玉手慎太郎「強い制度志向と倫理のアウトソーシング」になるほどと思った…

Masanobu Usami
11か月前
4

AI・技術と感情

AIに感情や「空気」を読むことはできず、入力装置やセンサーからのインプットからあくまで統計…

Masanobu Usami
11か月前
3

「被害者」の証言をどう聞くか?(適宜加筆)

被害者あるいは何らかの被害者性を帯びた人の証言の場合、当該の体験を受け止めきれず記憶の欠…

Masanobu Usami
11か月前
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ジェンダー・アイデンティティを考える視点

LGBT理解増進法案で議論の時に「性同一性」についての保守派の発言を見ていて混乱してきた。性同一性障害を念頭に異常・疾患の概念に閉じ込め医療化したいスタンスのものがあるかと思えば、性自認でも性同一性でも同じgender identityの訳語で誤魔化しだというものもあり。もしかしたら同じ人でも両方言っているかもしれない。 どっちであれ、出生時に判定された性別のまま男性化し又は女性化し、家庭を築き生殖し子を持ち育てるという性別規範、家庭/家族規範をどうしても維持をしたいし、そ