Masanobu Usami

政治・経済・社会から哲学・思想まで。元国会議員政策秘書。行政書士試験・社労士試験合格。日商簿記2級、東商ビジネス実務法務検定2級。

Masanobu Usami

政治・経済・社会から哲学・思想まで。元国会議員政策秘書。行政書士試験・社労士試験合格。日商簿記2級、東商ビジネス実務法務検定2級。

マガジン

  • 共同親権問題

    法制審家族法制部会で検討が進む共同親権問題について。だいたいパブコメに書いてます。

  • AV・セックスワークや性表現を巡る議論

    対立的な構図になり議論・対話が成り立ちにくいAVやセックスワーク、性(的)表現についての考えていきます。

  • 哲学的あるいは社会学的

    他のマガジンに収まりきらないものを含め、哲学的な、または社会学的な考察をまとめました。

  • 女性支援団体叩き(暇空茜問題)まとめ

    いわゆる「暇空茜問題」として続いている女性支援団体叩き(Colabo、bondプロジェクト、ぱっぷす、若草プロジェクトなどが標的)について、バックラッシュという全体状況を含め論じているツイートをまとめています。ただいま過去ツイを随時収録中です。

  • 経済・税財政・社会保障

    経済、税財政、社会保障に係る制度、政策などに関係する考察をまとめています。

最近の記事

男性の「DV・モラハラ被害」の訴えについての留意点

自殺統計の誤用を続ける共同親権推進派は、自分たちのような言説がDV加害男性を死に追いやっている可能性、絶望感の末の殺傷等を引き起こしている可能性にいい加減気付けよと心底怒りが湧く。それは自死した人への共感、同情なんかじゃない。暴力(自他いずれに向かうのであれ)の煽動に利用することでしかない。 共同親権推進派の統計の誤用。①DVを理由とする自殺は男性の方が多い、②DV被害経験の男女差は大きくない。 ①については、自殺の理由は複数選択であくまで警察の把握できた範囲。統計から一つ

    • 「男の性欲」を自然化、本質化せずに性風俗、AVなどについて考えること

      赤旗・石川優実さん記事への攻撃について 買春、性風俗、AV、ポルノ、痴漢、レイプ、不倫・浮気…どの話でもすぐに男の性欲の本質化、自然化がなされる、あるいは前提にされる。 実際は動機の語彙だったり正当化・合理化の方便だったりに過ぎず、性差別意識、支配欲、権力欲、破壊衝動、ストレス、現実逃避などが働いている。問題はそれらがどうして性的行動の形を取るか、女性の対象化・モノ化という形を取るか。それはジェンダー秩序/規範/慣習の下で学習され反復、強化されているし、条件付けがされてい

      • 政治家の「不倫スキャンダル」について

        「政治家の不倫」はそれが利益誘導や公費の不正使用を伴う場合はもちろん、権力濫用等ハラスメントに当たる場合には政治的責任が生じる。また、相手を性の対象としてのみ扱い人格を尊重していると認められない場合には(相手の了解に関わらず)批判されてしかるべきであるし、ジェンダー意識の観点等から議員としての適性が問われてよい。さらに、「家族思い」といったイメージを積極的に打ち出していた等があれば「有権者を騙した」などと責められても仕方がない。 他方で、配偶者など家族に対する責任は基本的に

        • アテンションエコノミー、陰謀論、ミソジニー/バックラッシュ、排外主義、分断・対立の深化——トランプ、松本人志、百田尚樹、セックスワーク論、暇空問題、共同親権推進派、表自、ネトウヨの交錯

          どの問題も発信することで加害側を変えられるとは毛頭思っていないし、急に何かを変えられるとも当然思わない。でも、問題意識、危機意識を少しでも共有できて有効な動きに少しでもつながるならと願っている。もちろん自分も仲間たちと動き続ける。 たちもいるのだが、誇大な正義感を抱き、歪んだ「正しさ」を信じ、それがフィルターバブル、エコチェンで強化され我が身を振り返れない者がどの問題でも暴走をしている。そしてその現実社会・政治への影響力が加速度的に強まっているのが現況だと思う。 当然それ

        • 男性の「DV・モラハラ被害」の訴えについての留意点

        • 「男の性欲」を自然化、本質化せずに性風俗、AVなどについて考えること

        • 政治家の「不倫スキャンダル」について

        • アテンションエコノミー、陰謀論、ミソジニー/バックラッシュ、排外主義、分断・対立の深化——トランプ、松本人志、百田尚樹、セックスワーク論、暇空問題、共同親権推進派、表自、ネトウヨの交錯

        マガジン

        • 共同親権問題
          9本
        • AV・セックスワークや性表現を巡る議論
          38本
        • 哲学的あるいは社会学的
          44本
        • 女性支援団体叩き(暇空茜問題)まとめ
          75本
        • 経済・税財政・社会保障
          27本
        • ジェンダー平等に関わる課題
          12本

        記事

          2024年総選挙結果とアテンションエコノミー、減税ポピュリズム

          全体構図 「岩盤保守はどうなった?」「右傾化に歯止めがかかったのか?」と言うとしたら性急に過ぎて、国民民主、日本保守、参政に分散しただけと見ることもできるし、自民以外の受け皿が複数できたとも言える。この辺は丁寧な分析が必要だ。 同時に、この3党が結果を出した事実はポピュリズムとアテンションエコノミーという面でも警戒を要する事象だと思う。全体では減らしたとは言え大阪の選挙区は全勝の維新も含めてだし、左側でのれいわの躍進もそうだ。 単純に比例票の流れだけを見るとやはり自民

          2024年総選挙結果とアテンションエコノミー、減税ポピュリズム

          「性表現が性暴力・性犯罪を助長するのか抑止するのか」という二項対立の陥穽

          ポルノ、AV等の性表現が性暴力・性犯罪を助長するのか抑止するのかは、それぞれの側が二分法を前提に、都合のよいエビデンスと都合のよいロジックで結論を主張することが多く、学術的、科学的議論というより政治的議論となっている。 だから、私自身は一刀両断的な議論には与しないし、ポルノ等が成り立つとはどういうことか、その過程を通じて、性的欲望、性的主体、性的視線がどのように構築されるかということに関心があり、ポルノ等に反対する根拠をそこに見出している。ただし、それ故に、対応としては、法

          「性表現が性暴力・性犯罪を助長するのか抑止するのか」という二項対立の陥穽

          AIで「人」はどう変わるか

          AIを使うこと、AIが実装された環境があること、AIにアフォードされること、これが人の感覚、認知、認識、思考形態、体勢(構え)をどう変えていくか。「AIに誘導される」というようなこと以前に、これらのことについての議論が全然足りないように思う。 人を機械のアナロジーで語ることは古来からあったが、そのモデルとなる機械は時代によって変わってきたし、今は普通にコンピュータのアナロジーが使われるし、AIのアナロジーも使われるようになっている。 機械にせよ、コンピュータ、AIにせよ、

          AIで「人」はどう変わるか

          物語世界・妄想世界に閉じこもる暇空たち(11月24日追記)

          前noteが切り替えのタイミングを逸したまま膨大になってしまったので、ここで切り替え。 9月17日追記 暇空がどんどん訳わからなくなってるから勘違いされていそうだが、女性支援団体や他の標的となった団体、そして若年女性・少女たちへの被害、影響は続いていて、正常化にも被害回復にも程遠い状態。 暇空らから新たに言われることは確かに減っているけど、これまでばらまかれたデマ、誹謗中傷による被害、影響は未だ深刻なレベル。都や関係省庁の業務への影響も同様。 暇空らが逮捕されるとか、

          物語世界・妄想世界に閉じこもる暇空たち(11月24日追記)

          極右ポピュリズム政党化しつつある自民党―—「誰が総裁になっても」感

          岸田政権3年というのがピンとこないが、悪い方向への実績を数え上げてみるとなるほど3年か、というより詰め込んだなと思う。そして、保守派・ネトウヨがはしゃいでるからね。そういうこと含め、総裁選の争点設定が偏る予感しかない。「石丸ショック」が変に増幅されて持ち込まれているのも危うい。 自民党が(ますます)極右ポピュリズム政党化していくように思える。安倍政権でも、極右的な部分は決定的な失点とならず、理念・思想的なウイングの広さではなく、受益(と見えるもの)のウイングの広さ、要は財政

          極右ポピュリズム政党化しつつある自民党―—「誰が総裁になっても」感

          アジア太平洋戦争・第二次世界大戦を振り返る視点と「安全保障」の考え方について

          明治期の国民国家形成、そこにおける「伝統」の創造、日清・日露戦争、第一次世界大戦という歴史の中でアジア太平洋戦争を考えないとならないと改めて思う。単純な被害者性、加害者性の構図にしてしまうと誤るし、殊に「現在」が孕む危険性を捉えきれない。 国民意識・国民性が構築され、その下に地域、家族(イエ)が包摂、再編され、また、産業、軍事が国家を目的として統合されていったのが明治期であり、その核、基盤となったのが創造的に再編された歴史・伝統と天皇制。「総力戦」「動員」はこれらの条件があ

          アジア太平洋戦争・第二次世界大戦を振り返る視点と「安全保障」の考え方について

          「核」と「原子力」——潜在的核保有への欲望とナショナリズム

          8月6日と9日は改めて”Atoms for Peace”、「夢の原子力」の欺瞞を直視すべき日。「原子力の平和利用」は「核による加害」を免責し「核の軍事利用」を封印しないためだったし、日本における原子力推進には潜在的核保有への暗い欲望がある。そして、「原子力」に希望を見出し使う側に回ることで、被爆と敗戦の傷を克服しアメリカを赦そうという倒錯。 被爆国としてその悲惨な実相と教訓を世界に、また後続世代に伝えていくことは当然重要なのだが、「被爆国」「被爆国の国民」というアイデンティ

          「核」と「原子力」——潜在的核保有への欲望とナショナリズム

          「制服」と性的視線、性的欲望

          「制服」にもちろん元々性的な意味はないのだが、とは言え、制服には子どもの身体の管理という意味は込められていたし、意識されざることではあったにせよ、子どもの性的身体を閉じ込め、封印するという意味はあっただろう。それが「性的に無垢な子ども」の象徴として逆説的、倒錯的に性的欲望、性的視線を喚起することとなった面はあろう。 その記号としての制服にますます性的な意味が付与されることとなったのは、もちろん、それ以前からのポルノ等もあるが、やはり80年代、90年代のテレクラ、「ブルセラ」

          「制服」と性的視線、性的欲望

          オリンピックに「コスト」(代償)に見合った意味・意義はあるのか?

          オリンピックの意味があるとしたら、マイナー競技が注目を集めて競技人口、観客、支援・協賛が増えることぐらいしか思いつかない。それにしたところで、採用争いの生々しい政治が伴うので、積極的に評価できるものかどうか。競技に注目を集める手段は増えてきたので、あえてオリンピックに頼らずともということは言えるし。 また、競技にもよるがオリンピックだからこそ世界大会に出場できる国・選手がいることも確かだが、国際的なスポーツ振興のあり方はオリンピックに縛られずになされるべきだろう。 「平和

          オリンピックに「コスト」(代償)に見合った意味・意義はあるのか?

          スポーツ競技と「性別」について

          テストステロン、性染色体のような特定の身体物質の有無や量で競技参加資格が決められるのであれば、遺伝子レベルでそうなることと地続き。 そうすると優生思想や政治性を排除することができなくなる。 男女で競技をわけることは、生物学的、先天的に男女間に競技能力に差異、優劣があることを意味しない。歴史的、社会・文化的な競技環境、訓練環境、生育環境等のジェンダー差は大きく、条件が大きく異なる。同一競技でも男女間で「競技文化」が異なることは珍しくない。その意味で、多くの競技で男女別として

          スポーツ競技と「性別」について

          【随時更新中】暇空らの妄想=陰謀論・デマ・誹謗中傷——公明党、こども家庭庁、厚労省(付:共同親権推進派のデマ・自治体圧力)

          随時更新中だが、暇空らの妄想=陰謀論・デマ・誹謗中傷の記録である。これらの多くは名誉毀損罪、侮辱罪、信用毀損罪又は偽計業務妨害罪に当たると考える。 公明党、こども家庭庁、厚労省は、そして東京都、共産党は直ちに暇空らの刑事告訴に動くべきである。 暇空らの加害言動によって女性支援団体その他の支援団体には甚大な被害が生じており、それは今なお継続、拡大中だ。 その被害の態様もスタッフなどの心身の負荷、開示請求・住民訴訟・議員の省庁への質問等に対応するための多大な事務負担、攻撃に

          【随時更新中】暇空らの妄想=陰謀論・デマ・誹謗中傷——公明党、こども家庭庁、厚労省(付:共同親権推進派のデマ・自治体圧力)

          遺族年金論議に思うこと——家族主義・性別役割分業でもなく、新自由主義でもないセーフティネット機能を

          遺族年金の年金制度としての合理性は今一度考えるべき。元々が家族主義、「夫が妻を養う」を前提に持つ。早期の死亡により保険料が「掛け捨て」になるのを遺産相当として給付するのは合理的だが、死亡者の収入で/と合わせて生活していた配偶者・子の生活保障を年金制度でどこまでカバーするか。 もちろん、遺族年金のセーフティネット機能を単に縮小・廃止することは許されないのだが、加給年金等家族主義、性別役割分業を前提とする仕組みとあわせ、セーフティネット機能を年金制度と他制度でどう担うかは丁寧に

          遺族年金論議に思うこと——家族主義・性別役割分業でもなく、新自由主義でもないセーフティネット機能を