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読んでいる本について

篠原悠希『月下氷人』と、羽田圭介『成功者K』。

『月下氷人』は、中華風ファンタジー小説「金花(木へんに花)国春秋」シリーズの外伝。シリーズ自体はもう完結してしまっている。外伝除いて全10冊。

架空の国、金花(木へんに花)国では、「外戚族滅法」というものがあり、王子を産み、皇后になった妃の一族は、外戚の勢力を封じるため、夫の皇太子が皇帝となったとき、族滅させられる法律がある。

その族滅から、命がけで生き延びる少年・星遊圭の話。

本当に外戚族滅法があったのか、と思うほどリアリティがあり、登場人物たちに嘘がない。ファンタジーと言っても、魔法も呪術も存在せず、あくまで舞台が架空の世界なだけ。主人公遊圭の行動も、少々突飛だけど、命がけならこれもありかな、と思う。フィクションならでは。

登場人物たちは、必ずしも遊圭に優しくなく、現実的。策謀も、足の引っ張り合いも、自分の欲望もあって、ハラハラする。裏切りもあり、裏切る理由もあり、物語は深い。

私はこのシリーズで、篠原悠希さんを好きになった。もうひとつの進行中のシリーズ「親王殿下のパティシエール」も読んでいる(面白いよ!)。

もうひとつ、羽田圭介『成功者K』。

父上が「文藝春秋」を定期購読していたので、羽田圭介さんが芥川賞をとったときの作品(『スクラップ・アンド・ビルド』)も読んだことがある。それ以来の作品。

芥川賞を受賞し一躍時の人となった、成功者Kは……という話。

Kを、芥川賞を受賞した羽田圭介さん自身に重ねて読むことは、たぶんどうでもいいことなんだろうな、と思いつつ、芥川賞の魔力というか、人々の注目や、チヤホヤの法則というかは、恐ろしいものがあるなと思う。

人を狂わせるのは、人や人が作り出す雰囲気、そして自負心や甘えやと、目に見えないものばかり。

なにに根拠をおき、自信の元にするかは、もし嵐に襲われたとしても、歪まず生きていく道標になるんだろうなと感じた。


両方とも途中までしか読めてないので、微妙な、感想文になってしまった。

今月も読書の冊数は多くなさそう。いまはそれで、いいやと思っている。生活が変われば、色々なことも変わるものだし、冊数が大事だったのは、どれだけ自分が読書できるものか知りたかったからだし。

のんびり楽しく。読書は趣味なんだから。

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