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7月19日(木)心を鎮める旅、本、音楽。10年前のチルアウト

終業間際、職場の無造作に雑誌が置かれた棚を物色しているとき、ちょうど10年前のBRUTUSを見つけた。

2008年8月15日発行。表紙には山の遠景。センターに「chill out」の文字。色褪せているからかもしれないけれど、儚げなブルーグリーンのモノトーン。特集タイトルは、「心を鎮める旅、本、音楽。」10年前の雑誌だけど、読みたいと思える。

何より10年前から「chill」というテーマで1冊の特集が組まれていることに驚いた。去年〜今年にかけて急速に広がっていたので、以前から使われていたとしても、もう少し新しい概念だと思っていたのだ。元々チルを知っていたBRUTUS読者のような人からすれば、何を今更、という感じなのだろうか。

10年前といえば、私はまだ12歳。当時読んでいた雑誌といえばSeventeenとZipperくらいで、今や溺愛しているBRUTUSを手に取ったことはなかった。当時住んでいた場所では雑誌を手に取ろうと思うとスーパーの一角へ行くしかなかったので、そもそも目にする機会すら無かったかもしれないけど。

表紙をめくって目次を見てみる。「心を鎮める旅、本、音楽。」のテーマ通り、イビサ・フォルメンテーラ・奄美・宮前公園......世界中のチルな場所が取り上げられているが、今の感覚とは違うチョイスかなって感じはする。茂木健一郎さんにチルアウトを語らせるのも、今だったら思いつかない企画に思えた。魅力が色褪せない雑誌といえど、時代の変化を感じられるのが興味深い。

当時私がど田舎で子どもをやっていた時から、こんな世界があったんだなあ。その時代の空気が織り込まれている雑誌というメディアが、やっぱり私は好きだ。

もしいただけるなら......都心までの交通費にさせてください......