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宛先のない手紙 vol.2

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ほぼわたしの考えを垂れ流すエッセイのようなもの。その2。
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2018年11月の記事一覧

腹痛と暗黒の狭間で

腹痛と暗黒の狭間で

目覚めたときの雰囲気で、「あ、今日はイマイチだな」と思う日がある。今日はそんな日だった。

みるみるうちに黒い雲が立ち込めて、体も頭も重くなる。まいったなあと思いながら、睡眠不足でもないのに椅子の背もたれに身を預けてまどろんだ。

ぱちりと目を開ける。30分も経っていない。寝て起きてもやっぱりダメで、はたと「ああ、PMSの時期なのか」と思い至る。たぶん、だけれど。

たいがいメンタルが激しめに上が

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受容と我慢と諦め

受容と我慢と諦め

「女性の方が順応性が高い」という言葉を目にしたのは、どこでだっただろう。

真偽はともかく、今の日本では、まだまだ女性のライフスタイルの方が大きく変わりやすいのは事実だろう。女性側に意識がない限り結婚して姓が変わるのは女性だろうし、出産は女性にしかできない。否応なく体の内部も見た目も変わるし、体質の変化は出産後にも訪れる。

だから、「女性の方が順応性が高い」のだ。……と読んだ記憶がある。聞いた、

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「当てはめる」ことで失う自由

「当てはめる」ことで失う自由

相変わらず、わたしのメンタルは七転八倒を繰り返している。かろうじて起き上がり続けられているので、八転び九起き。でも七転び八起きとは言えない、そんな感じだ。

「これはあかんやつだなあ」と思いながらも、最終的には浮上してくるので、何だかんだと原因はわからないままだ。原因というか、時として病名というか。

「メンがヘラって」たり、「メンタルがおぼろ豆腐」だったり、「キャパオーバー」だったり、「ジェット

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「〜なんだって」に揺らがない

「〜なんだって」に揺らがない

素直さは美点とされる。「素直だね」と言われて、その言葉をネガティブに捉える人は少ないだろうと思う。

でも、ただ素直であることと、鵜呑みにすることとは異なる。

他人が言う誰かの評判をそのまま信じ込むのは、時として危険であり、またもったいないことだ。特に、「いい人」「悪い人」のような根拠がはっきりしないことは、主観によって変動する。周りの人間がみんな「よくない」と思っていたとしても、自分にとっては

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そこそこ、それなり、ある程度の「先」

そこそこ、それなり、ある程度の「先」

ピアノの即興演奏が得意だ。正確には、「だった」かもしれない。今、家にはピアノがないから。

わたしが習っていたのはヤマハで、ヤマハには資格として「グレード試験」というものがあった。即興演奏は、試験内容のひとつでもある。

試験としての即興演奏は、その場で見せられた楽譜を定められた時間見て、制限時間を終えたタイミングで「はい、弾いてください」と言われていきなり弾くことだ。初見とも呼ばれていた。

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倒れ、お粥から固形食、そして復活(仮)

倒れ、お粥から固形食、そして復活(仮)

地下鉄の揺れを心地いいと感じられるのは、きっと座れているからであり、揺れがさほど大きくないからだ。

何事も加減が大切であり、何も揺らぎがまったくない状態でいたいと思ってはいない。それはそれで、ただの「無」に近いものだから。機械的には生きられるけれど、生きたいとは思えない。ただ、波形が緩やかであってほしいと思う。

急転直下したメンタルを引きずって、どうにかせねばと岩盤浴に駆け込んだ。5分うつ伏せ

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見えるもの・見えぬものへの配慮

見えるもの・見えぬものへの配慮

「健常者はエレベーターに乗るな!」

改札前にあるエレベーターの扉が開いた瞬間、高齢女性の怒号が聞こえた。次いで、わたしの前にいたおじいさんが振り返り、「うるせえ!」と叫び返す。今朝の出来事だ。

ふたりの間に何があったのかはわからないけれど、朝から嫌な気持ちになった。

エレベーター乗り場を横目に見ながらエスカレーターに乗ったけれど、エレベーターに待ちができていたわけではなかったし、降りてきた人

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ポックリ逝きたい祖母と孫

ポックリ逝きたい祖母と孫

「ポックリ逝きたいわあ」

くちぐせのように、祖母が言う。

「逝くときは、ポックリ逝きたいわあ」

祖母の両親、わたしの曽祖父母はふたり揃って長生きだった。曽祖母は認知症になり、最期は誰のこともわからなくなってしまったようだけれど、曽祖父は93歳(確か)で亡くなるまで趣味で畑に出続けた人だった。

祖母は「そんなに長生きせんでいい」と言う。そのたびに「親が長生きやったから厳しいんちゃう?」と返し

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卯岡さん、こんな人だってよ

卯岡さん、こんな人だってよ

11月になった。わたしが今の仕事を始めたのは、2016年の11月下旬頃。もうすぐ2年だ。

仕事についてはまた振り返るとして、今日は「わたし」について考えてみる。noteの「自己紹介」を書いてみたいと思いながらそのままだったし、最近フォローしてくれる人が少し増えたので。

唐突だが、わたしは診断ものが好きだ。占いに傾倒しているわけではないけれど、「へえ〜」と思う程度に診断も占いも楽しんでいる。

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