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Moon Wood Dialy

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その名の通り、月曜日と木曜日に更新される約500文字の雑文。都内に住むある四十代会社員の虚実入り乱れた日常生活の記録。
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2024年1月の記事一覧

札幌で札幌ラーメンを食べる

札幌で札幌ラーメンを食べる

東京のイタリアンはイタリアのイタリアンより美味しいと言う人がいるが本当だろうか。

冬に地上にいる人間は真の札幌市民ではないらしい。確かに美しくライトアップされた地上に目もくれず、大勢の人が地下街を闊歩していた。しかし出張で来ただけの東京の人間にその地下街は広すぎた。たちまち迷子になり這々の体で地上に出たら札幌タワーが見えたので、やっと方向感覚を取り戻した。

狸小路商店街を抜けた辺りに昭和の雰囲

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鎌倉悪い顔選手権

鎌倉悪い顔選手権

一昨年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第33回で、仏師運慶が北条義時にこう言う。

「お前、悪い顔になったな」

それを聞いて、チョコレートプラネットがYouTubeでやっていた名物企画「悪い顔選手権」を思い出した。中でも古館伊知郎さんの回はとんでもない傑作である。悪い人が悪い顔なのはある意味当たり前なのだが、古館さんのそれは、真面目で責任感のある普通の人がやむに止まれずダークサイドに堕ちた、という

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【読書感想文】ナポレオン:佐藤賢一

【読書感想文】ナポレオン:佐藤賢一

物語は戴冠式から始まる。

壮麗にして豪華絢爛。でもなぜか高揚感はない。参列する誰も、そして皇帝ナポレオン自身、この式典が大いなる茶番であることに気がついているからだ。

時代は遡りナポレオンの幼少期へ。前半は彼が幾多の戦いを経て頂点を目指す痛快な英雄譚だ。だが、物語は中盤以降一気に混沌としてくる。皇帝、将軍、政治家、民衆、美女、親族。信頼と裏切り、熾烈な外交戦、陰謀、誘惑、愛憎…。それぞれの思惑

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老人が握るもの

老人が握るもの

今日も渋滞がひどい。

右車線にシボレーマスタング、左車線に我が社のトヨタプロボックス、歩道に自転車の男子小学生。いま、この3者が熾烈なデッドヒートを繰り広げているところだ。

やがて小学生の姿は遥か彼方に消え、残されたトヨタとシボレーが不毛な競争を続けている矢先、ふとこんな文字が目に飛び込んできた。

「本日…腐敗…老人…握り…本田圭佑」

準備中の小さな和食店の店先の地面に黒板が立て掛けてある

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【映画感想文】枯れ葉:アキ・カウリスマキ

【映画感想文】枯れ葉:アキ・カウリスマキ

フィンランドといえば森と湖とムーミンの国、福祉が充実していて誰もが幸せに暮らしているというイメージだが、それはかの国の一面に過ぎないようだ。

主人公はホラッパとアンサという中年の男女。ホラッパは心優しいがアルコール依存症で仕事が長続きしない。アンサも家族に恵まれず、理不尽な理由で解雇され、きつい仕事をしている。そんな、分かりやすい「幸せ」とは程遠い生活を送る二人が出会い心を通わせていく。

アン

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百

「百」という数は随分大きいような気がする。
百階建てのビルなんて見たことがないし、ラーメン屋が百分待ちだったら諦めるしかない。

しかし、なぜ切りのいい数字として「百」が使われるのだろうか。人間の両手の指の数を足すと「十」になる。その十倍が「百」だから、という単純な答えしか思いつかないが、結局、自然の摂理や人体の構造と「いっぱい」という概念の交差点が「百」なのだと思う。

さて、今この会議室にいる

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乱世の亡霊

乱世の亡霊

司馬遼太郎さんは家康が嫌いだったというが本当だろうか。

「覇王の家」「関ヶ原」「城塞」を読んで私は家康に魅了された。才能や情熱では決して抗えない圧倒的な「結果」。それを成した男の生き様は平凡な人間が目指すべき一つの理想像とも言える。大河ドラマ「どうする家康」も一人の平凡な若者が悩み迷いながら天下人となる物語であった。

終盤、老いた家康は戦なき世を希求する己こそが「乱世の亡霊」であるという矛盾を

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2023M-1グランプリ ギャグ別ランキング

2023M-1グランプリ ギャグ別ランキング

本稿では「誰」ではなく「どのギャグ」が面白かったか、という観点からM-1チャンピオンを勝手に選んでみたいと思う。

5位(同率) 恩奈 残:ヤーレンズ
マンションの大家の中年女性。「おんな のこ」と読む。

5位(同率) 歌舞伎町の大手町の中野:ナイチンゲールダンス
「金髪青メガネ」の売れっ子ホスト。乗り換える人が多いので「大手町」と呼ばれている。

4位 大きい草かんむり:フースーヤ
仲間の裏切

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