上元しのぶ🐰

労働者さんに寄り添う大阪の特定社会保険労務士。受験回数ハンパないので受験生さんの応援も…

上元しのぶ🐰

労働者さんに寄り添う大阪の特定社会保険労務士。受験回数ハンパないので受験生さんの応援も。そして探偵。人生の半分以上を「うさぎ🐰大好き・スノーボード🏂大好き・カナダ大好き」で生きてきました。最近、津軽三味線を始めました。

最近の記事

独りじゃない-17”独りじゃない”

9年前、カナダで巻き込まれたトラブルの全容は以上です。 海外旅行には慣れていたのに、大切なパスポートを盗られるなんて、夢の中の出来事のようでした。でも現実の出来事でした。 ”日本に帰れない” この言葉ばかり頭をよぎっていました。 そんな中で、見ず知らずの私に付き添って帰国する為にいろいろやり取りして下さったあの人の存在は、ものすごく心強かったです。 正直、バックパックを盗まれた直後、みんなの事を信用できず、疑う事しか出来ない心境で、あの人に出会った時は警戒心の塊。 同じ日

    • 独りじゃない-16”リベンジ”

      この世の終わり感いっぱいの絶望の淵に立たされた”バックパック盗難事件”に遭った時は、「もう二度とバンクーバーには来ない」と決めていたのですが、窃盗団のせいで好きな地域に二度と来ない気持ちにさせられた事が悔しかったのと、バンクーバーに住んでいる友達がものすごく責任を感じていたので安心してもらうために、”行ってやる!”と。 2年振りにバンクーバーに降り立つ瞬間、どんな気持ちになるか分かりませんでしたが... 実際、降り立つと、やっぱり怖かったです(-_-) でも、その怖さを

      • 栄光の架け橋

        8月。 社労士受験生にとっては、ついに来た”勝負の月”ですね。1年間の集大成。 社労士受験と聞くと、ゆずの”栄光の架け橋”を思い出します。 この歌は、2004年のアテネオリンピックでNHKのテーマソングとして使用され、この歌が、ガンガン流れている頃は”普通に良い曲”としか思っていませんでした。 その後、社労士受験生となり、何度も何度も不合格の通知を受け取り続けた、とある夏のオリンピックが開催された年。この歌をよく耳にしていました。 その年の結果も不合格。もう「諦める」と家

        • 独りじゃない-15”懲りない”

          安心しきっていた所に、弟から、 「お母さんから伝言で、空港に到着したら連絡下さいって上司の人が言ってたって」と言われて思い出しました。 ”今晩、飲み会があった!” それも、わざわざセッティングしてもらった、憧れの先輩との飲み会!! 弟に携帯を借り、上司に電話を。 「無事帰ってこれたんやね!良かった!飲み会は始まってるけど、待ってるよ!」 ブチっ・・・ 空港から空港バス、電車と乗り継ぎ、ようやく、ようやく家に到着。 家族と感動の再会を味わう間もなく、親から携帯とお金を借りて、

        独りじゃない-17”独りじゃない”

          独りじゃないー14”帰ってきた!”

          バンクーバーから、念願の帰国! 普段から海外旅行をしても時差ぼけとは無縁ですが、今日は史上最高なぐらい無縁で、頭はスッキリ、気持ちはとても軽く、飛行機を降りて、いそいそと入国審査場へ。 みなさんがパスポートを握りしめて順番を待つのと同じく、私は渡航書を握りしめて順番を待っていました。 順番が来て、入国審査官の元へ。渡航書を差し出すと、久しぶりにあの言葉「どうしたの?」が再び(>_<)「盗られちゃって...」と説明。 でも、もうここは日本。この続きの言葉は違いました。 「そう

          独りじゃないー14”帰ってきた!”

          独りじゃないー13”離陸”

          空港に到着し、チェックインをしようとしたら、受付の人が「どうしたの?」と。 空港まで送ってくれた人が説明してくれて、再び「カナダの事、嫌いにならないでね」と。ある意味、スゴイ(^^;) セキュリティーチェックのゲートをくぐるところまで付き添って下さり、別れ際に、「絶対に、またバンクーバーに来て下さいね」と。 笑顔で手を振る。それしか出来ませんでした。 トロント行きは、夜なのに、大勢の乗客が出発ロビーにいました。 飛行機に少々トラブルがあったようで、出発が遅れましたが、貴重

          独りじゃないー13”離陸”

          独りじゃないー12”嫌いにはならない”

          次の日の朝。 体はぐったりとしていましたが、心は少し晴れやかに。 とりあえずホテルの朝食会場へ。でも、食べ物を目の前にしても食欲はわかず、少しだけ食べて部屋に戻りました。 ふと目に止まったのが、昨日もらったスタバのコーヒーとクッキー。 冷え切ったコーヒーとクッキー、最高に美味しかったです(^o^) 午後から、空港に送ってくれる人がホテルに迎えに来て下さるまでの間は、友達が一緒に居てくれることになっていました。友達と合う前に、昨日、現地の旅行会社から貸してもらったお金で、バッ

          独りじゃないー12”嫌いにはならない”

          独りじゃないー11”帰れる!”

          電話の音で、とっくに窓の外が暗くなっている事に気づきました。 ”飛行機が見つかりました!怖いかもしれないけど、これからオフィスまで来れますか?途中まで迎えに行くので!”と。 昼間の景色と夜の景色はガラリと変わるので、目印の建物がわかりにくく、すれ違う人が全員犯人に見えてくる恐怖もありましたが、言われた通りの道を歩き、待ち合わせ場所まで行きました。 オフィスに到着し、最初に言われたのが、「バンクーバーからの直行便じゃないんだけど」 どんな経路でも帰れるなら!とにかく日本にかえ

          独りじゃないー11”帰れる!”

          独りじゃない-10”感情は無いまま”

          ホテルに戻ると、対応してくれた日本人のホテルスタッフの方が、出迎えてくれました。 「先週もこのホテルで日本人が盗難被害に遭っていて、ホテル側としても責任を感じているので、帰国ができるまで滞在していただて構わないですし、電話も外部との連絡は普段は出来ないのですが必要な方とだけは連絡取れるように対応させていただき、食事も提供させていただきます、と支配人からの伝言です」と説明を受けました。 泊まる所が無いので滞在させて欲しい、付き添ってくれていた人と友達の2人とは連絡を取れるように

          独りじゃない-10”感情は無いまま”

          独りじゃない-9”ないないづくし”

          ようやく”渡航書”を手に入れましたが、いやいや、これだけでは帰国できません。 帰りの飛行機がない! そう。本日帰国するのに搭乗するはずだった飛行機は、とっくに出発してしまってます。 ”日本に帰れない”...再び、この言葉が頭をよぎります(^_^;) ここで判明しました。付き添ってくれていた人が、しょっちゅう電話を掛けていたのは、会社の仲間と私の帰りの飛行機の手配のやり取りの為。 ただ、ウィンタースポーツのハイシーズン。ウィスラーでウィンタースポーツをする場合はバンクーバ

          独りじゃない-9”ないないづくし”

          独りじゃない-8”権限ってスゴイ”

          日本と比べて外国は治安が良くない、というのは多くの人が認識されていると思います。そんな中でも、カナダは治安が良い方で、留学先や旅行先に選ぶ人が多いです。私自身が訪れた他の国と比べても、少しホッとする、というか、ビクビクピリピリしなくてもいい、というか、安心感のある国です。でも、やはり外国は外国。特に、私がこの事件に巻き込まれた時は、複数人のグループで、大都市などを中心に盗難や窃盗を繰り返し、ある程度犯行したら違う土地に移動して犯行する、という手口での犯罪が増えてきている頃でし

          独りじゃない-8”権限ってスゴイ”

          独りじゃない-7”心強い”

          前回でも述べたように、私が渡航書発行を申請するには微妙に条件に合っておらず、必要な書類は完全には揃っていなかったし、申請書をきちんと埋めるだけの情報も揃っていませんでした。 当然のことながら、窓口の人に、書類不備を告げられました。しかもその日は金曜日。発行は今日中には無理だから来週になる、とも。 再び、頭の中を”日本に帰れない”が...もう何度目なのやらm(_ _)m その瞬間、 「同じ日本人が異国の地でトラブルに巻き込まれて困っているのに、なぜそれをなんとかして助けてあげ

          独りじゃない-7”心強い”

          独りじゃない-6”この人、何者?”

          外国でパスポートを紛失した時、頭に浮かぶのは”パスポートの再発行”だと思います。 その手続を行うにあたり、1番最初にやらなければいけないのは、地元の警察にパスポートを紛失した事を届け出ること、なのです。警察に届けて、”ポリスレポート”という物を発行してもらわなければいけません。私の場合は、ホテルのスタッフの方がすぐに警察に届けて下さり、処理ナンバーみたいな情報を入手してくれていました。 ここでパスポートの再発行と渡航書の違いについて軽く触れておきます。 再発行手続は少なくと

          独りじゃない-6”この人、何者?”

          独りじゃない-5”初めて来た”

          日本からFAXが送られてくるまでの間に、出来ることをやっておきましょう、ということで、パスポート用の写真を撮ってくるよう言われました。写真屋さんがある場所を教えてもらい、撮影に。 写真屋さんで「パスポート用の写真を撮影したい」と伝えたら、「アジア人がパスポート用の写真なんか必要な訳がない」と撮影を断れかけられ(T_T) パスポートを盗まれて再発行してもらうのに必要なことを説明すると、「盗まれたの?気の毒に」と撮影してくれました。 ちゃっちゃと撮影して欲しかったけど、騙す人も多

          独りじゃない-5”初めて来た”

          独りじゃない-4”長い1日の始まり”

          「じゃあ、まずクレジットカードと携帯を停止させようか」 カード会社と携帯会社を伝えると、慣れた感じで電話をかけて、本人情報の所だけ私が電話に出て、それ以外は全てお話してくれました。 頭では何も考えられず、言われるがままに動くだけ。 「家に戸籍謄本か抄本あるかな?置いてないかなー、免許証は?」 謄本や抄本は無いけど、免許証は必要ないから家に置いてきたことを伝えると、 「免許証でOK。とりあえず、びっくりされるかもしれないけど、家に電話してFAXを送ってもらうように伝えよう。あ

          独りじゃない-4”長い1日の始まり”

          独りじゃない-3”うろうろしちゃうよ”

          ”落ち着け、落ち着け、大丈夫、大丈夫、落ち着け” 言い聞かせてはみるものの、大丈夫ではないし落ち着けるはずもなく。 思考はストップ、体は震え出し、パニック状態に。 どれくらいの時間が経ったのかは分かりませんが、バックパックを盗まれたことを伝えなければ、とようやく頭が動き出し、フロントに向かい、片言の英語でスタッフの方に伝えました。 ラッキーにも、たまたま日本人のスタッフの方がいらっしゃり、その方が対応して下さいました。 そうこうしていると、空港まで送ってくれる人がやって来ま

          独りじゃない-3”うろうろしちゃうよ”