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独りじゃないー13”離陸”

空港に到着し、チェックインをしようとしたら、受付の人が「どうしたの?」と。
空港まで送ってくれた人が説明してくれて、再び「カナダの事、嫌いにならないでね」と。ある意味、スゴイ(^^;)

セキュリティーチェックのゲートをくぐるところまで付き添って下さり、別れ際に、「絶対に、またバンクーバーに来て下さいね」と。
笑顔で手を振る。それしか出来ませんでした。

トロント行きは、夜なのに、大勢の乗客が出発ロビーにいました。
飛行機に少々トラブルがあったようで、出発が遅れましたが、貴重品を全部盗まれたのに今こうして日本に向けて帰ることができた私にとっては、飛行機のトラブルなんてトラブルとは思えないほどです。

やっと搭乗開始。そして離陸。

バンクーバーからトロントまでは、だいたい4時間半ほどで、バンクーバーとトロントの間で時差が3時間(調べました笑)
ちなみに那覇空港から新千歳空港までが3時間20分ほどらしいですが、沖縄と北海道には時差なんてありません。
カナダ、どんだけデカいねんっ(>_<)

トロントの空港に到着。
イヤな思い出はバンクーバーに置いてきたし、日本に帰れる、という事で、かなり気持ちは軽やかに...
とは、なかなかさせてもらえません(^_^;)
飛行機を降りて、国際線への乗り継ぎゲートへ向かい、セキュリティーチェックのゲートで、航空チケットと渡航書を見せると、
「どうしたの?」
バンクーバーで言われたのが最後、もう言われることは無い、と思っていた言葉をかけられました(-_-)
「盗られた」と答えると、「気の毒に。でもカナダ嫌いにならないで、また来てね」と...
渡航書を見せる度に繰り返される、この”やり取り”。家に帰るまで、何度この”やり取り”があるやら...(^_^;)

東京行きの搭乗ゲート。
旅行を楽しんできたのであろう多くの日本人。留学生なのかな、というような感じの人。これから日本へ旅行に行くのであろう海外の人達。仕事で日本へ行くのかな、というようなサラリーマンぽい人。
貴重品を全部盗られて渡航書で東京に帰ろうとしているのは私ぐらいだろうな、なんて考えながら東京行きの搭乗ゲート付近に集まっている人達を眺めていました。

搭乗開始。そして離陸。
約13時間後には、帰りたくて仕方のなかった日本に降り立ちます。

”独りじゃない-14”へ続く

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