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独りじゃない-9”ないないづくし”

ようやく”渡航書”を手に入れましたが、いやいや、これだけでは帰国できません。

帰りの飛行機がない!

そう。本日帰国するのに搭乗するはずだった飛行機は、とっくに出発してしまってます。
”日本に帰れない”...再び、この言葉が頭をよぎります(^_^;)

ここで判明しました。付き添ってくれていた人が、しょっちゅう電話を掛けていたのは、会社の仲間と私の帰りの飛行機の手配のやり取りの為。
ただ、ウィンタースポーツのハイシーズン。ウィスラーでウィンタースポーツをする場合はバンクーバーを拠点にしますし、ロッキー山脈の氷河を楽しむ旅行でカナダを横断したりする観光も同じくバンクーバーを拠点にしたりするので、東京とバンクーバーの間の直行便は満席。様々な航空会社と連絡し、空席の確認と、満席ならキャンセル待ちを入れるように、と。
でも、冬のカナダは、恐ろしく手強い。空いている便が見つからない状況だったのです。

1度は”日本に帰れる!”と喜んだものの、再び”日本に帰れない”とがっかり状態になり、もう心も体もヘトヘトでした。
領事館を出て、何も飲んだり食べたりしていないので、「何か食べましょう」と声を掛けて下さり、外国では、なぜか笑うくらいあちこちにあるスタバへ。席に座って待っていると、自分の飲み物と食べ物以外に、私の為にコーヒーとクッキーを買ってきてくれました。「食べたくなったら、食べてくれたらいいし、水分も取らないとダメだし。これは僕のおごり」
目の前に差し出されても、飲む気も食べる気もしませんでしたが、そんなことを気にしないかのように、付き添ってくれてた人は食べて飲んで、自分の家族の話、なぜカナダに来たのか、などいろいろお話してくれました。
この人がホテルに迎えに来てくれた時から今までの間で、この人は絶対助けてくれる、という気持ちと、コーヒーの香りとで、かなり落ち着きを取り戻していきました。

「じゃあ、怖いかもしれないけど、そろそろホテルに戻りましょうか。ホテルに空きがあるか尋ねないと。」

そういえば、今日泊まる所も無かった!(- o -)

”独りじゃない-10”へ続く

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