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生活に対話があるということ。

海街移住1か月。


逗子に引っ越して1か月。
リノベーションでつくった家の修正工事や、ひかり回線やテレビの開通作業、住所変更の手続き等モロモロが終わり、目の前にあってもただ視界に入っているだけだった念願の海を、ようやく、ちゃんと見ることができるようになった。

窓から見える広い空と海の抜け感あるビューに心射抜かれ、ここに住むと決めた年初。

それから約8か月半、目の前に現れる無限タスクに視界も思考も手足も時間も完全にもってかれてたんで…

「引っ越したらねぇー、あんなことしてぇ、こんなことしてぇ、そんなこともしちゃってぇ…あらやだ私ったら…うふふ」

なんて妄想ほぼ皆無だったので、「妄想うふふ」をこれから思う存分膨らませて…というか即実行していきたい。

あっ!?2つだけ妄想して叶えたことがあった。
1つ目は、海沿いのランニング。ビーチラン。

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引っ越し前、コロナ世界以後リモートになり1日歩数が100歩以内…という日々が続いて、いわゆるこいつぁやべーぜと始めた人生初のランニング。

「走るのなんざ大嫌い!」」を公言していたにも関わらず子供が生まれるまで1年以上続いたのは、それが1日で唯一お外に出れる機会だったからというのと、朝から晩までPCの前に座っている生活で汗をかくのがめっちゃ気持ち良かったから。

その頃は仕事が終わる夕方〜夜に走っていたが、娘誕生以後、その時間帯は「娘をお風呂にいれる」というプラチナ枠になったので、この4か月ほど走れていなかった。

「引っ越したらこんな住宅街じゃなく、海を見ながら潮風の中走るんだ…」という妄想。

それを叶えるべく、ランニングを再開した。

その為に、なんと、毎朝7時に起きて走る…というこれまでの自分には絶対に信じられないことをやっている…やってのけている。

社会人になって15年間、家を出る30分前に起きる生活。リモートになってからは仕事を始める15分前に起きる…「睡眠こそ我が最大欲求!1分1秒でも長く眠るが至極!」だったのに、朝走るために、仕事を始める2時間前に起きる…という。。
引っ越したことで生活様式が大きく変わった。

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2つ目は、SUPデビュー。
この写真、インストラクターが自宅バック(白いマンション)に写真を撮ってくれて、それ見た瞬間、こいつぁ…とんでもねーことになったぞと。このカット見たら…もはや年賀状にするしかねーじゃないかと。。

子供生まれた年の年賀状って…子供写真がセオリーでしょ?そうでしょ?なんだかんだ言ってもそうなるよね?…を信じて疑わなかったのだけれど、このカット…やけに強くない??
この日は曇り空だったけれど、晴れてる日にこのカット撮っちまったら…空と海が…あ…青に…青になっちまって…こいつぁ…てーへんだと。。

一体何の話だ…?そうだ、こんな感じでようやく逗子という町を楽しめるようになってきました、という話。

生活に「他者との対話」があるということ。

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で、ちょっぴり心に余裕が出てきた中で、ふと気づいたこと。そして、この町に住んでよかったと感じたこと。

それは、生活の中で、家族以外の他者と対話があるということ。引っ越してくるまではほとんど無かった、同じ町に住んでいる他者との対話

町を歩いていて、知らない人とすれ違う際に「こんにちは」と挨拶をしてくれることが何度もあった。

娘を連れて散歩をしている時、珍しい花が咲いていた木を眺めていたら、そのマンションに住む真っ黒に日焼けした素敵なおじさんが丁寧に説明をしてくれて、町の良いところをいくつも教えてくれた。

OKストアというスーパー(スーパーフェチの自分の中でNo.1スーパーで、このスーパーが近所にあることが逗子移住を超強力に後押ししたw)逗子店で、買ったものを袋に詰めていたら隣のおばさんが「狭い?狭くない?こっちおいで」と場所を譲ってくれて、OKストアオリジナルの保冷バックが便利だと教えてくれた。

同じマンション内で同じくらいの子供がいる家族がエントランスでたまたま揃った時、自然と自己紹介をし合い「今度みんなで、庭で子供プールしましょう」と誘ってくれた。

リアルで2度会っただけでFacebookではつながっている逗子在住の知人が、昨日、引っ越し祝いをもってビールを飲みにきてくれた。

…これらはささやかだけれど、その度に「グッ」ときて、とても温かい気持ちにしてくれた。

これは逗子の前に4年間住んだ元住吉でも、その前に7年間住んだ武蔵小山でも、一切無かったことだ。
そして、実家を出て1人暮らしを始めた時、なんかそういったことが生活の中であったらいいな…と欲していたし望んでいたけれど、叶わなかったことだ。

スーパーが大好きだけれど、同じように商店街も大好きで、武蔵小山にはパルム商店街、元住吉にはブレーメン商店街という素晴らしい商店街があったので、その街を選んだ。それは、こんなことがありそうだったからだけれど、残念ながら無かった。

きっと自分は「人の営み」が好きなんだと思う。
しかも、それが、目に見えて、温度が伝わって、相手の人となりが分かる方が、惹かれるし、ずっと楽しい。相手の顔が見える町。
そんな町で暮らしたいとずっと思っていた。

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多くのサービスがデジタルで完結するようになり、コロナでさらに加速したデジタル化によるコミュニケーションの大きな変化。
仕事は対面せずともZoomで成り立つことが分かり、業務は細分化されてタスク化し、全体像が見えぬまま仕事をすることに慣れて作業員化してしまい、他人と話をする機会と時間が今後ますます減っていく。

日本の古き良き近所のコミュニティがとっくに崩壊している中、他人と話をせずとも情報だけは入ってくるし、生活することはできる。

仕事でもプライベートでも、こうしたことによる弊害じゃないかと思う違和感を感じることが多い。

サービスを提供する側の企業や組織で働いてる時も、いちユーザー・消費者として様々なサービスを利用している時も、個のコミュニケーション能力や対人スキルの低さによる問題に辟易とすることが明らかに増えている。

それは、一概には言えないかもしれないが、他人と、人と、直接話をする…対等に本音で話し合う…「対話」の機会と時間が減っていることが大きな要因だと思っている。

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日々の生活での他者との対話。
その重要性。

自分がそれにいかに元気や活力をもらっているか、何に対して自分の心がピョンと弾んで潤うか、自分のアンテナにひっかかるかすかな信号をキャッチする大切さ、選ぶこと、捨てることの意味。

なんだかそんなことを感じさせてもらった、僕らの新しいホームタウン、逗子という海街での1ヶ月でした。

町や海や公園で、人とすれ違う際には僕も挨拶をするようにしてます。そこから何が生まれるのか、これから思う存分…楽しんでいきたいと思います。

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