「今まではしっくり来ていなかった」連続起業家 粟生万琴が心からやりたいことを決断したコーチング
コーチングによって、挑戦する「社会家」の背中を押す
CarpeDiem株式会社 代表取締役の海野と申します。
コーチになる以前は、とあるベンチャー企業で創業期から東証一部上場までを突っ走っていました。では、なぜコーチに?
という背景話は、以前詳しくこちらに書きました。
おかげさまでたくさんの方に読んでいただいています。
が・・・。
こちらで興味を持ったものの、実際どんな方が僕のコーチングを受けて、どんなふうに変わっていったのか知りたいと思った方もいらっしゃるかと思いました。
そこで、過去に僕のクライアントだった方々に連絡し、近況とコーチングのビフォーアフターを取材してみることに。
第2回は、IT業界/AIベンチャーから転身し、地元名古屋で第二創業を果たした株式会社LEO代表取締役 CEO粟生 万琴(あおう・まこと)さんとの対談です。
ITスタートアップを経て、名古屋のサウナ経営に至った経緯
海野:お久しぶりです!最近、名古屋の駅前にサウナをオープンしたんでしたっけ。
粟生:ですです。
海野:粟生さんは、ほんと活動の幅が広いですよね。これまでのことと、今していることを教えてください。
粟生:じゃ、ざっくり私の経歴を。13歳でプログラミングの授業を受けたことをきっかけに IT業界に興味を持ち、新卒でエンジニアとして仕事をしていました。その中でビジネスに興味を持って、アプリやシステム作り始めたときに、ユーザーが本当に欲しい物って何なのか、マーケットに必要されるものって何なんだろうかということが分からなくて、ビジネスを経験できる会社としてパソナグループに転職しました。
海野:そういうきっかけだったんですか。
粟生:そうです。パソナで会社員として新規事業を10年ぐらい経験をさせてもらった中で、新しいサービスを立ち上げた経験もあります。
そんななか、シリコンバレーを久々に訪れたときに「YOUはなぜ起業しないの? 技術もマネジャーの経験もあるのに、ずっと会社員をするつもり?」と問いかけられたのをきっかけにAI をもっと普及させるような日本の会社を作りたいと思い立ち、5人でエクサウィザーズっていう会社を創業。私はCOO として参画しました。私はもう抜けていますけど、会社は昨年上場しましたよ。
海野:そんな急成長AIベンチャーから名古屋へ移るんですよね。
粟生:地元が三重県出身、そして大学は名古屋ということもあって、東海地域に3年前に戻って来ました。それまでの経験を活かして、今は名古屋で主にスタートアップのサポーターとして起業支援をしたり、教員として高校生や大学生にプログラミングや起業家教育を担当しています。
また2回目の起業ということで、今回はAIスタートアップのようにハイスピードで成長していく形ではなく、「カームカンパニー」と言うんですけれども、緩やかに周りの人を幸せにできるようなビジネスを通じて活動しています。具体的には、スタートアップ支援や教育、あとはサウナ経営をやっております。
約2年前ですね、三重県のアウトドアサウナ施設をオープンしました。で、このサウナの経営にピボットしたきっかけとなったのが海野さんのコーチングでした。
夢中を突き詰めていたらファンが生まれる
海野:カームカンパニーって言葉があるんですか。初耳です。
粟生:海外ではよく使います。スモールベンチャーとも言われたりしますけど、私はカームカンパニーという呼び方がしっくりきています。周りの人、地域の人、私と関わる人たちから幸せにしていって、それを持続可能にすることこそがサスティナブルかつビジネスの本質かなと思っています。
海野:面白いなあ。その考えに至るんですね。
粟生:元々すごくロジカルシンキングで動いていたのが、新規事業やビジネスを作る頃になるとデザイン思考も加わってきて、海野さんのコーチングを経てからはアート思考に移行してきた感じがします。
私のいうアート思考っていうのは、本当に自分が求める幸せだったり、成し遂げたいことだったり、めっちゃ好きだと思うことを追求することなんですよね。そしたらいつの間にか周りも巻き込まれていて、ファンになっていたみたいな、そんな世界観です。
私の中では、サウナがアートシンキングであり、カームカンパニーだったりするのかな。
コーチングを受けようと思った理由
海野:初めてお会いした際コーチングについてはどう感じられていたんですか?
粟生:前提として、キャリアカウンセリングやメンタルカウンセリング、コーチング、に携わっていたので、知識としてはあったし、実際ビジネスでも使っていました。コーチングを受けたことも3回くらいあったんです。
でも、全然しっくりきていなかった。私にコーチングは必要ないのかなと思っていたくらいです。が、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(EMC)の立ち上げで海野さんと知り合って、もしかしたら別の方にしてもらえれば結果もまた変わるかもと思いお願いしてみました。
海野:何がしっくりこなかったんでしょうか。
粟生:2つあります。1つは私のキャリアをなかなか理解してもらえないこと。キャリアカウンセリングをしていた女性がその延長でコーチになったというのが多いんですけど、私とキャリアが違いすぎるんです。
彼女たちは職業的には一般の会社員をしていたのに対して、私は起業した後で、会社員時代も新規事業で会社の最年少役員をやっていたりします。なので、私のキャリアを理解しつつ共感する人がいなかった。
そのせいなんでしょうけど、2つ目の理由は、信頼関係がなかなか築けなかったことです。潜ってきた修羅場が違うというか。
海野:なるほど。近い景色を見たことがあるか、臨場感を持てるかというのは、話しやすさに影響しますよね。
粟生:海野さんに関しては、バックグラウンドも近かったですよね。ベンチャーを立ち上げた経験もあるし、しかもテック系だし、海外での経験もあるし、共通の言語が最初からあった。初見のときのグループワークでも価値観が近いなと思っていました。だから、信頼関係を築きやすかったんでしょうね。
海野:他に何か僕ならではみたいなところってありますか?
粟生:当時、私はちょうど脳波に関するプロジェクトをイスラエルのチームと共同研究で進めていました。だから、認知科学的なエビデンスなどもちゃんと提示してくれたのが私にはピッタリだったんですよ。脳の構造とか、こういう根拠のもとで人間は動くとか、そういう科学的な手法に基づいたコーチングだったのが良かった。
半年のセッション Before⇒After
海野:コーチング開始当時は、どんな状況だったか教えていただけますか?
粟生:明確な目標がない時期でしたね。AIのスタートアップを卒業して名古屋に帰り、スタートアップのサポートをしてたんですけど、やっぱりもう一度自分で何かやりたいなと考えていた時期だった。
いつもだとやりたいことはいっぱい出てくるんですけど、初めて“何かやりたいなとは思うけど、何かってのが出てこない”状況だったんですよね。
海野:それがどのように変わっていきましたか?
粟生:「真の幸せは何か?」「なぜビジネスをやるのか?」「なぜ新しいことやりたいのか?」などなど、自分の根っこを問うような海野さんのアプローチで整理できたと思います。
もっというと「自分はなんのために起業して、辞めて、また新しいことやろうとしてるんだっけ?」とか、「この先なんのために生きていきたいんだっけ?」とか、そういうことを整理整頓していただけた感じでしたね。
海野:半年間の変遷をもう少し詳しく教えていただけますか。
粟生:海野さんのコーチングを受ける中で、自分が本当に好きなサウナだったり、形あるものを作りたいという気持ちが自分の中で見えてきました。
私がそれまで作ってきたAIだったり、アプリだったりって、作品といえば作品なんですけど、10年前に作ったアプリを今使っている人はいないわけで。もっと長期で、形として残って人に何かした与え続ける物理的価値っていいなと思って、AOU no MORIというサウナもあるコワーキングスペース兼実証実験施設を作ったんですよね。
海野:決断してからは動きが早かったですよね笑
粟生:コーチングを受けた中でゴールが決まって、サウナをやるために山を借りて、森を開墾して、そんな中でいろんな苦労がある中で、伴走してもらえたのが大きかったですね。応援者ってありがたい。
挫けそうになるたびに「やるならもっとでかくやった方がいいですよ」ってずっと言い続けている人がいるってこういうことなんだなって思いました。
挫けず大局的な視点を保つことができた
海野:考え方や捉え方の点でここが変わったというところはありますか?
粟生:フォアキャスティング型からバックキャスティング型になりましたね。
私はもともとエンジニアだったりプロマネだったりしたので、現状から見て現実的に、着実に、計画を立てて毎朝毎にチェックするみたいな、PDCAを回すみたいなところがあったんです。一個ずつリストアップして潰していくみたいな。
海野さんのコーチングを受けてからは、「どこにもないサウナを作る!」という現状から見ればぶっ飛んだようなゴールを立てて逆算で進んできました。
挫けそうになっても、ゴールという頂上から見る視点に戻ることができた。大局的に考える癖づけになったと思います。
海野:それって何がそうさせてくれたんですかね。
粟生:一つは伴走してくれたこと。こうした方がいいとか、こうすべきってことはわかっているんです。それでも、実際やってみようとするとゴールの視点から見るってところに戻れないんですよ。
でも、海野さんが常に「いけるよ」って信じてくれていたし、最初にゴールを決めていたのでやれた。ぶっちゃけゴールに向かうまでの細かいプロセスとかハウツーってどうでも良かったんだなってことに気がつきました。今まではどちらかというとそちらにこだわっていた。
ゴールを決めることと、伴走者がいること。その二つがあれば、あとはついてくる。
そういうマインドに変わったと思います。心の使い方が変わった実感がある。脳というよりは、ほんと心という感じ。自分が描きたい世界に向かえるようになりました。
海野:セッション期間が終わってからも次々新しいことを初めて自走している感じがしていますよね。
粟生:今までだったら、AOU no MORIがきっちり立ち上がってから次へ行こうって感じだと思うんです。けど今は「同時にでいいじゃん」と思えるようになりました。
コーチングを受けてから、より自分の気持ちを大事にするようになりましたね。だから、そろそろ名古屋でもサウナをやりたいなと思ったからやった。めちゃめちゃ大変ですけどね。
今後の展望
海野:いいですね。これからの展望を聞かせてください。
粟生:次はできれば宿泊付きの場づくり、まちづくりをしたいと考えています。
AOU no MORIの次に、名古屋の商店街にサウナを出したんです。これは商店街にも貢献したいし、飲食店さんの売り上げが減っているからその支援もしたいと思ってやりました。
そしたら今度は街全体を作りたいなと思うようになりました。働けて、お酒を飲めてサウナに入れるというのが今までだとしたら、次はさらにそこに泊まれて、家族と来られて、外国人にも楽しいみたいな、村みたいなものにしたい。
もう少しコンテンツを増やして、規模を拡張したいって思うようになりました。次は関東に進出したいですね。
海野:ワクワクが止まらないですね!
粟生:幸せの追求って、最後はコミュニティとか、自然との共生だったりするんだろうなと思います。tokenなどのテクノロジーも活かしながら自然との共生を実現していけたらと思っています。ワーケーションとかリトリートとか、そんなおしゃれな感じじゃなくていいんですよね。
スタートアップの経営陣にコーチングを
海野:最後に。どんな人に僕のコーチングを勧めたいですか?
粟生:スタートアップの経営陣に勧めたいですね。転職したい人とか、起業しようという人でもいい。何か変化したい時のタイミングで海野さんに会うのがいいと思う。そして伴走してもらう。
海野:自分で聞くのもなんですが、僕はどんな人だと思いますか?
粟生:愛の人ですね。心が優しい。すごい苦しんできたんだろうなというのも見えるんですけど、でもそんな中でもずっと笑って、人に与え続けることを選んできた愛の人なんだろうなと。
海野:もったいないお言葉を笑。ありがとうございます。
最後に
最後までお読みいただきありがとうございました!
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