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〈先生ガチャに外れた〉担任に苦手意識を抱いている生徒へ。

担任に苦手意識を抱く生徒もいるだろう。



担任といえども当たり外れはある。
運悪く外れを引いたのかもしれない。

担任といえども相性はある。
単に相性が悪いのかもしれない。

担任といえども知らないことはある。
まだよく知らないだけかもしれない。



苦手意識を抱くときは大抵ひとつめだと思いがちだが、実はそうとも限らない。

だからまずは敬遠せず、遊びのような感覚で、すこし踏み込んでみてほしい。

休み時間や放課後に話しかけてみる。
授業に関する質問でも何気ない雑談でも、内容は問わない。

担任が大勢に向ける顔ではなく、個人に向ける顔を見てみるのだ。

すると印象が変わるかもしれない。

意外と優しそうかもとか、ただ天然ボケなだけだったのかとか、ちょっと照れ屋さんなのかなとか……

人間味に触れることで新しい発見を得るかもしれない。

担任とうまくやっていくに越したことはない。
だからもし苦手意識がなくなれば万々歳だ。



でも、踏み込んでみたところで、やはり苦手意識は変わらないかもしれない。
むしろ余計に強くなるかもしれない。



そんなときは諦めることも視野に入れよう。

わたしもかつて苦手な担任の先生がいた。
教員になった今も、あの先生のようになってはいけないという思いがあり、まさに反面教師として胸に刻まれている。

別に担任だからといって好きにならなければいけないという決まりはないから、苦手なら苦手なまま放っておこう。



ただ、何か相談をしたいとなると困りものだ。



友人関係で悩んでいたり、家族のことで悩んでいたりすると、学校の先生に打ち明けたくなるかもしれない。
でも担任に苦手意識を抱いている。
なるべく話したくないし関わりたくない。



では、どうすれば良いのだろうか?



▶︎我慢して話す

やはり担任だから話してみる。
でもちゃんと聞いてもらえなかったり、聞いてもらえても大袈裟に受け止められたり不適切な助言をされたりして、こんなことなら話さなければよかったと後悔するかもしれない。



▶︎話すことを我慢する

やはり苦手だから話さない。
すると軋轢は生まれないものの、悩みは解消されず、心のなかに閉じ込められる。
相談を要する悩ましい現状が続いてしまう。



いずれにしても事態は好転しない。
だからわたしは次のことを強く勧める。



▶︎「この先生なら」と思う先生に話す

担任でなくとも構わない。
生徒が話したいと思う先生に話してみる。
とはいえ、ただ丁寧に話を聞いて、共感や同情をする先生ではない。

むしろ共感や同情はなくても良いから、きちんと理解し、何らかの解決策を見出してくれそうな先生を探してみよう。

きっと学校内にいるはずだ。

隣のクラスの担任の先生。
授業のときに来る教科担当の先生。
専任ではない非常勤の先生。
朝の校門指導で立っている厳しそうな先生。
廊下ですれ違うときに挨拶をしてくれる名前の知らない先生。

少なくともひとりくらいは浮かぶだろう。

突然相談したら驚かれるかもしれない。
担任が不愉快になるかもしれない。

たしかにそれらは事実である。

でも先ほど書いた通り、苦手な担任に話して嫌な思いをしたり、誰にも話さずに溜め込んだりするよりも、きっと明るい光が待っている。

なぜなら生徒が「この先生なら」と思う先生は、ほぼ間違いなく当たりだからだ。

きっとそういう先生はどんなに驚いても、担任に不愉快になられても、相談に来た生徒のことを考え、生徒のために動いてくれるだろう。



現場ではごくたまにこういうことが起きている。

「なぜこの生徒がこの先生に!?」
と誰もが予想しなかった関係性の教員に、生徒が突然相談を持ちかけるのだ。


相談内容はかなり重いことが多い。

担任には相談したくないけれどどうにかしなければと思い、勇気を出して行動に移したのだろう。



生徒の感性は鋭い。
生徒の見る目は冴えている。

だから担任に相談したくなければ、自分を信じて、別の先生に相談しよう。

だいじょうぶ。
きっとその先生ならだいじょうぶだ。

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