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読書感想文『都市対抗野球に明日はあるか』横尾弘一著

この本を読んだ理由

2009年発売と、少し古い本だが、
サブプライム・ショック後の「企業野球」の話だったら、今のコロナの状況と似てるかな
と思い借りてきた。

というか、去年の2020年11月に東京出張の際、なんとなく東京ドームで観戦した都市対抗野球で、「社会人野球」というものにも興味が出てきた。
単純に自分と同じ「社会人」という理由もあるし、
ベンチャーや中小企業にしか関わってこなかった身としては、「会社が野球部を所有している」というのがまったく未知の世界だという理由もあった。

自分メモ

企業チームとクラブチームがあることを、はじめて知った
→僕が勝手に想像してた社会人野球って、企業チームだけと思ってたけど、
 NOMOベースボールクラブのような、クラブチームも「社会人野球」のカテゴリに属するんだね。


企業が本業と並行して野球チームを持つって限界があるよね
→企業が野球チームを持つことに浪漫があると思いながら読んでいたけど、
 プロ野球ですら運営が難しいのに、アマチュアで採算取ったり、
 それを継続するのって、事実上不可能じゃね? って思った。
 だったらいっそのこと、社会人野球はクラブチームって割り切った方が、
 活性化するのかな?
 と素人ながらに思ってしまった。


とはいえ地方都市の企業は応援したくなる
→去年見たのは「にかほ市」のTDKの試合だった。

 金沢市の人口は約46.5万人。
 山形県にかほ市は約2.4万人。
 この、にかほ市から都市対抗に出場している企業があるんだと、とても新しい発見があった。

 元ホークス、杉内投手の所属した三菱重工長崎も、金沢市とほぼ同じくらいの人口規模の「長崎市」の企業で、
 羨ましいなと思う気持ちと、
 応援したいという気持ちが両方生まれてくる。

 もちろん企業の野球チームの有無で、地域の価値や優越が決まるわけでもないが、
 地方の魅力のひとつになることには違いないと思った。

「読書メーター」に書いた感想

社会人野球の規模が縮小されているということは知っていたが、企業チームとクラブチームがあることをはじめて知った。企業にとっては人材確保だったり、会社の一致団結感というメリットがあるというのはわかるが、「企業の野球チーム」という括りにこだわることが時代遅れなのかなと感じた。野球チームを所有できるような大企業は数が限られてて、伸び悩むのは目に見えているし、歴史や伝統やOBの意見が絡んでくると時代の変化に対応しにくくなる。社会人野球には魅力が詰まっているが、運営における「しがらみ」が問題なのかなと思えてしまった。

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