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午後三時  鮎漁師の呟き

リハビリを済ませ
珈琲豆を買いに行き

遅めの昼食の後 川へ
大雨の後 高水
そんな中 激流の中に鮎漁師?
いやはや 師匠か?

そっちの世界は 視え 無かった筈なのに…

漁場を渡る
水が冷たくて 鮎は動いて居ない

玉錘投網も流されて...

流れが早いから 重たい玉錘投網を持ち出す
スパルタリハビリ

師匠?が 立っていた激流
そんな所に 近づこうものなら
伊勢湾に 浮かんでしまう

川見に来た 鮎漁師からメールが入る

スゴい場所で打ってますねぇ。足腰を鍛えなくては、自分には厳しい場所です。

鮎中毒さんより

とても ギランバレーに恋して
寝たきりになっていたとは
思えないと…


先客は 浮世雲を観て 俄かに
また 網を打ち出した

暗黙のルール

空いてる場所は 激流
重たい投網なら打てる
先客に 断りを入れ 激流へ

打っては みるが
鮎は居ない

歩くと足を掬われそうになる
“やばいな ここ”

師匠?が 立っていた意味が分かる
増水高水時 取水口など
鮎漁師が 亡くなった場所は
近づくなと いつも言われていた

しばらくしたら お爺が やって来た

“獲れたか?”
“獲れん”

昨日 800獲れたぞ
今日 朝 市場で天然鰻仕入れて
今 焼いてもらってると
800gで 8000円だと....

天然遡上の鮎を売って
天然鰻を買って 焼いて食べると
ニコニコ笑いながら 語っている。
話を聞いていて 
なんだか 羨ましいなと


下打って来るわと 新しい漁場を離れる

“激流には 近づくなよ”と

言われ...

モクズ蟹は まだまだ 小さく

高水の時 他の鮎漁師が
誰も 打たない漁場に
いい 鮎は 居る

今宵の宴
塩焼きサイズが獲れた

上三匹 天然遡上
下二匹 成魚放流後 天然育ち

天然育ち
成魚放流の鮎も 背脂も無くなり
美味しくいただけた


毎日毎日 川にいる

生をいただき
生を繋いでいる

鮎漁師 浮世雲

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