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重度のネット依存だった私が『スマホ脳』を読んだ感想と考察

ネット依存だった私

みなさんこんにちは、うきまろです😄

突然ですが、私は約8年もの間、重いネット依存に苦しんできました。
具体的にどの程度かというと、重要な国家試験の前日でさえ勉強に手が付けられず、何時間も、時には数十時間もネット漬けになってしまうほどでした(それも頻繁に)。

現在では改善し、時間を浪費することも無くなっていますが、それまでは特に必要でもない情報についてネットサーフィンをしたり、Youtubeで好きでもないジャンルのゲームの実況動画を延々と見たりしていました。
また、そのたびに

「また無駄な時間を過ごしてしまった」
「どうして毎回やめられないんだろう」
「自分を制御できないことが情けない」

という気持ちに襲われ、自己肯定感がどんどん下がっていってしまいました。そしてネット依存の時間が増えるほど、逆に現実の課題に向き合うことが怖くなっていきました。

「いまさら課題に取り組んで間に合うのだろうか?」
「散々時間を浪費したせいで溜まった課題に向き合うと、さらに大きな後悔に押しつぶされそう…」

という具合に。そんな気持ちがネット依存にさらに拍車をかけていました。

今回はそんな私がネット依存を脱却するきっかけになった一冊の本、精神科医アンデシュ・ハンセン先生の『スマホ脳』(新潮新書)についての感想と考察をお話ししたいと思います。私と同じく、ネット依存に苦しんでおられる方の参考になれれば嬉しいです。

(※私自身はスマホ、SNSなどに対して批判的な姿勢ではありません。あくまで「過度に依存してしまうのが問題」というスタンスです💡)

本の内容と感想

こちらの本では、様々な実験や研究結果に基づいて、
・スマホやパソコン、SNSによる依存の仕組み
・スクリーンタイム(スマホなどを見る時間)がうつ病と深く関わること
・それらと脳の仕組みや機能が深く関わること
・具体的な改善策
などをまとめてくれています。

私のネット依存は重く、さすがにこの本一冊でネット依存からの脱却はできませんでしたが、自分がどのような「依存の仕組み」に囚われているかを把握することができました。そのことが、自分の状況を客観視することで、今まで無自覚だった「依存の仕組み」を認識し、それに対処することができるようになっていったのだと思っています。私にとっては依存に関する知識を得ることの大切さを教えてくれた、貴重な一冊です。たとえば、SNSの通知1つとっても、持ち主の意識をSNS(あるいはスマホ)に強く向けるための工夫が施されているのを知ったときは、驚きでした。

また本書では、ストレス耐性や衝動を我慢する力などの様々な脳の働きを向上させるために、運動することを推奨しています。特にうつ病で不安や不眠に悩まされている私としては、大変触発されました。それも、研究によると「全ての運動に効果がある」らしく、その内容はヨガでも散歩でも効果があるとのことでした。この研究結果の紹介は、私の運動することへの意欲を向上させ、週3回程度の短い散歩をほぼ習慣化してくれました。また、これがネットに費やす時間を減らしてくれている面もあると感じています。

ネット依存の改善に必要な条件を考察

この本の内容と私の体験を合わせて、ネット依存の改善に必要な条件についての仮説を立ててみました。
それは「①ネット依存に関する知識を得る②自分が本当にやりたいことに力を注ぐこと、この2点が依存症を治すために必要」というものです。

この①と②について、もう少し詳しくみていきます。

①ネット依存に関する知識の収集
・ネット依存(あるいは依存症そのもの)について
・スマートフォン、パソコン、SNSの仕組みについて
・依存する脳の仕組みについて
前述のとおり、これらを理解すると、依存に苦しむ自分の状況をより客観視できるようになると思います。たとえば「ああ、脳は新しい事や不確かな物に惹かれる仕組みだから、ついついスマホやパソコンを開きたくなっていたのか💡」という具合にです。そうすると「もうその仕組みには引っかからないぞ」と注意ができるようになるわけです。このように知識を得て、今まで気づかなかった仕組みに気づくことは、依存に陥らないために重要だと考えます。

②自分が本当にやりたいことに力を注ぐこと。
例えば「本当は自分が興味があることやりたいのに、自分に無理を強いて別のことをしようとする」と、その反動あるいは拒否反応として現実逃避しがちではないでしょうか?あくまで例ですが「本当は消防士になりたいけど、無理して医師になるための勉強をする」などのケースです。私の場合は、そのような時にネット依存という形で反動や拒絶反応が起こりやすいのです。ですので、自分が本当にやりたいと思っていることに取り組むことが、ネット依存を避ける上でも、精神衛生上でもベストだと思います(もちろん、状況的にそれが困難な場合も多いかと思いますが💦)。実際、私が自身の発達障害に気づいてからは、無理に発達障害でない人と同じように働こうとせず、自分の発達特性に合った仕事やできることを探そうとしている現在の方が、あきらかに現実逃避としてのネットに触れる時間が減っています。

◆仮説の問題点

ただし、②「自分が本当にやりたいことに力を注ぐこと」を実行できるかどうかについては、個人が置かれている状況に大きく左右されると思いますので、一般的な解決策を考えるのはとても難しいです。たとえば「家族を養う為になんとしても今の仕事を続けるほかないし、副業や趣味を行う時間もない」という方もいらっしゃるかもしれません。そういう状況の方に「好きなことをしましょう」と言っても「できたら苦労しない!」という話になってしまいますので💦

まとめ

『スマホ脳』を読み終えて、自分がネット依存を脱却してなお、ネット依存の問題の難しさを感じています。日々の生活が忙しく、本を読んで依存症についてを学び取ろうとするほどのエネルギーが残らないこともあるでしょうし、依存に関する知識を得ただけで症状を改善させるのもまた難しいことだと思います。それでも日々の生活を少しでも快適にしていくために、半歩ずつでも何か工夫ができることが見つかればいいなと思っています。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
以上、うきまろでした。


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