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100才のスーパーウーマン(ノンフィクションです)

先日、誕生日をむかえた100才のSさん。
杖要らずでスタスタ歩いて
方向転換もふらつかず
椅子からの立ち上がりも手を使わずスッと立ち上がり
会話もハキハキして
ご飯もしっかり食べて
お化粧もして
全然100才に見えない(@ ̄□ ̄@;)!!

たくさんの人の体に触れている私は、驚きを隠せませんでした。
というわけで

「すいませんSさん、10分私に体を診させてください」

「何すんの~痛いことしないでよね(笑)」

「この優しそうな顔の私が痛いことしそうにみえますか(笑)?」

「はははっ(^-^) どうしたらいい?」

「まず向こうまで歩いて戻ってにてください」
「はいよ~」
「早いですね!!外も歩かれますか?」

「もちろんだよ!歩くことが長生きの秘訣だよ」

 「!!(゜ロ゜ノ)ノ!!…でもわかっていても体が痛かったりしたら歩くの大変じゃないですか?」

「そりゃあんた、もう100なんだからあちこち痛くて当たり前じゃないか!両膝も痛いし、もう100だよあんた~!!…」

「いや、Sさんその考え方とても私には驚きですよ!」

続いて10秒間立ち上がりテスト
(スクワット何回できるか)

「では、手を使わずにこうやって立てますか?」

「よっこいしょ」

「!!(゜ロ゜ノ)ノ!!早いですね」

「じゃあ片足立ちは??」

「やったことないけど、こうかい…危ないねぇ」

「私に捕まるのではなく触れる程度ではどうですか?」

「やってみるかい。よいしょ」
「いや捕まらないと危ないね」

「わかりました。ありがとうございます。できなくて当たり前なので気にしないでください(^-^)むしろ、手を使わずに立ち上がれるのが驚きですよ。10秒で何回できるかやってみましょう!痛かったり辛かったらすぐ止めましょう!」

「できるかなぁ~」

「何かあったら私が支えますし、痛みが出たら私が治しますので(^-^)
いきますよ!
よーい、スタート!!」

「6回!!!!(゜ロ゜ノ)ノ」

「できたねぇ(笑)」

「できすぎです(笑)」

「バンザイはできますか??」

「こうかい?」

「そう!!すごい!ちょっと仰向けになってください」

「はいよ」

「枕はずしますね…   どうです??」

「何が?」

「辛くないですか?」

「別に」

「!!(゜ロ゜ノ)ノ!!そのままバンザイしてください」

「はいよ~。(耳まで挙がる)」

「おおーーーーー!!!!」

「私の方を向いて横になってください」

「もう10分経ったんじゃないかい!? よいしょっ」

「いえ、あと3分程残っています(笑)」

なるほど…
100歳でこれほどまでに動ける理由は…
○○だからかも!?(^-^)

「ありがとうございました。」

「なんだい?もういいのかい?」

「はい(*^-^*)
 Sさん!
 あなたは20才に見えるとは言いませんが(笑)
 80才位に見えます!!!」

「あらまぁ嬉しいねぇ」

「これからも歩いていられるよう、
 膝の痛みが少しでも良くなるよう
 少しリハビリをさせてくださいね(^-^)」

「あいよ、よろしく~」

ヒトの身体に触れ、機能を評価できると様々な気づきや学びを得る事ができます。

これはSさんの身体であり、エビデンスもなければ、科学的根拠もありません。

ですが、たくさんのヒトの身体に触れ、機能を評価してきているからこそ、Sさんの身体を診させていただき大変勉強になりました。

余談ですが、転倒リスクを予測するTUGというテスト(椅子から立ち上がって、3m歩いて戻ってきて、また座るまでの時間を図るテスト)があるのですが、転倒リスクが予測されるのは13.5秒以上と言われています。

要介護・要支援の人達は13.5秒以上がほとんどという事です。

ですがSさんは驚きの

11.75秒

そりゃあ、杖なしで歩けますね(笑)


さて、私がSさんの身体を診させていただき、気づいた点は


緊張が極めて少ない


ということです。

高齢者に関わらず、体が緊張した状態で運動しても、まあ上手くいきません!(笑)


臨床やっていれば痛感しますね。
だから緊張しているものを正常に誘導してから運動しないと、効果もでなければ本人のやる気も起きなくなります

これは低緊張といわれている人にも同じことが言えます。

低緊張でも、どこかで代償しなくては動作が行えない場合が多くあります。
そしてそこは緊張していることが多々あります。

それらを加味して、Sさんの身体は緊張が極めて少ないのです。

慢性疼痛は柔性障害


と言われるほど、緊張による動作能力の低下は
臨床で多く経験する事と思います。

だからこそ、Sさんには多くの気づきを得ることができました(^-^)

緊張が少ないと何が良いのか??

力が発揮できます

動きに多様性が生まれます

関節への負担がより減ります

良い姿勢を維持できます

つまり、

いつまでも動ける体でいられる条件が整います


それを肌で感じられたからこそ、
アプローチする前と後の
クリアすべき条件がより明確になりました(^-^)

いやぁ、臨床って本当に面白いですね!!

それではまた次回♪

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