見出し画像

経営者になるためのノート【読書メモ】

ユニクロの柳井さんの本「経営者になるためのノート」。ユニクロ幹部社員が使う門外不出のノートだそうです。柳井さんの経営哲学やユニクロ(ファーストリテイリング)の経営理念についてまとまってます。経営者として必要な考え方が詰まっている一冊でした。

本書の面白いところは欄外にメモをするためのスペースがあること。読みながら気づいたことなどを書き込めるようになっている。自分用のノートとして完成させて初めて意味がでるような仕掛けになっている。だからタイトルが経営者になるためのノートになっている。

何度も読み返すべき本

経営者に必要な4つの力として以下が紹介されています。

・変革する力
・儲ける力
・チームを作る力
・理想を追求する力

上記の各4項目について7つの項目で詳細にまとめてあります。経営者ではなくても社会人として持っていたほうがいい考え方がまとまっているので、どのキャリアの人にもお勧めできる本でした。また定期的に読み直して自分を振り返るのにも役立つ本だと思います。

自分ごと化にして考えて読む

もしチームリーダーや課長とか自分の組織を持ってる人がいたら、本に書いてあるものを下記に変換すれば経営者ではなくてもすぐに役立つと思います。

世界 → 会社
会社 → 自分の担当している組織
お客様 → 社内の関係する部署

組織を持っていなかったら…
世界 → 自部署or会社
会社 → 自分
お客様 → 上司、関係する人

自分ごと化して読めば、いろいろと今の自分の立場での気づきがあると思います。チームを作る力とかは子育てにも通じるものがあるなと思いました。社会人ではなくてもためになりそうな本です。

以下、今の自分が気になったことをメモ書きします。

有言実行の大切さ

本書では経営者=成果を上げる人。そして成果を上げるとは約束を守る人です。と紹介されています。

約束を守るためには約束をしないといけない。つまり結果を出す前にどういう結果を出すか宣言していないといけない。

実力のある人でも不言実行の人は意外と多い。結果が出せる実力があるけど、失敗したときのことをリスクと考えて、先に言わない人はいる。

同じ結果かもしれないけど、先に言うリスクをとれるのかとれないのか、経営者としてやっていけるようになるためには有言実行でないといけない。

有言実行にするということは周りに対して責任を自ら負う。先に言うことで良い未来を創っていくと周りを安心させる。約束を実行して結果を出すことができるようになっていかないといけない。

危機感を常にもつ(自問自答する)

自分はできていると思わない。思った瞬間に成長しなくなる。常に危機感をもつことが大事。危機感を持つためには自分を客観的に評価し、慢心しないように努力し続ける。

自分はできているのか?というのを自問自答し続けることが大事。

役職が上がってきたり、経験値がたまってきてなんとなく仕事がこなせるようになってくると危機感がなくなってしまう。経験則でどうにかなる時が多くなる。
今の自分の実力でどうにかなる範囲なんて、大したことがないし、変化の速い今の時代に気づいたときに置いて行かれてしまう。

「上には上がいると常に思う」「基準を周りじゃなくて世の中にする」そう思わないと学びを怠ってしまう。もっと危機感を持たないといけないと反省しました。学び続けること、学んだことを実行し結果をだすこと。この繰り返しをやめたときに成長はとまるし、とりかえしのつかないときがくる。

情報の質を高めるために必要なこと

情報の質を高めるためには、自ら取りに行くだけでなく、本物の情報が入ってくるようにしたほうがいい。本物の情報を持っている人と情報交換ができるようにするためには、自分自身が本物の情報を持たないといけない。相手からあいつは力になってもらえると認められる存在になれば、質の良い情報が入ってくるようになる。

つまり認められるようになるには情報を出す・成果を出すなどのアウトプットの質と量を高めていくことが大事になってくる。

ってことでやっぱり学び続ける(インプットし続ける)ことが大事。インプットしてアウトプットしてを繰り返す。

素人とプロの違い

矛盾と戦うこと「できない」で、すぐにあきらめてしまったら普通の人、素人になってしまう。プロは常に矛盾と戦って、矛盾を解決しないといけない。そして矛盾を解決できるからこそ競争優位性が高まってチャンスが広がる。

気をつけないといけないのが対処療法で解決したように見せないこと。対処療法で解決しても、原因が解決していないので、同じような問題が何度も出てきてしまって疲弊する。本当の問題を発見して原因・本質を解決する。そのためにも日々、自問自答していることが大事になる。深く深く考える。そして行動して解決する。

マネジメントでも約束を守ることが大事

チームを作る力の項目で経営者は本物のリーダーであれと説いています。そこの一番最初の信頼関係を作るの項目では、有能であることも大事だけどリーダーシップは人間が人間に対してやることだから、もっと何か人間的に根源的なことが大事だと書いてあります。つまりは約束を守ることが大事。言行一致で首尾一貫した人間であることが信頼関係をつくるうえで大事。

経営もマネジメントも信頼が大切。表面上のスキルとかに頼らないようにしたい。

任せる・上司が責任をとるということ

チームプレーの基本はメンバーの一人ひとりが自分の責任を果たすことが大事。個人という単位でしか本当の責任をとることはできない。

仕事を本人に考えさせることが責任感の根源となる。本人が自分の仕事だと思ってやるから責任についての追及をすることもできる。

自分の仕事だと思ってもらうためには、本人に考えさせる、できるだけ意見を取り入れて仕事を任せる。本質的に間違っていなければ多少足りないところがあっても任せることが大事。自分の考えのほうが正しいだろうなと思っていても本質さえずれていなければ任せる。主体性を持って仕事をしてもらうことが大事。

「任せて任せず(松下幸之助)」任せたあとは放置しないで気にする。本質からズレていないかをチェックして必要なら軌道修正することが大事。任せたからあとは結果だけ見て評価するのは違う。任せてサポートして成果をだしてもらうことが大事。

任せて成果がでなかったときに自分がペナルティを受けるというのは本当の責任の取り方じゃない。失敗の責任をとるというのは「試行錯誤を尽くす」「原因を徹底的に探究し学ぶ」「次に絶対に活かす」こと。途中であきらめる、謝る、あきらめるのは違う。ペナルティを上司が受けることは責任をとるということではない。成果を出させる・学びにすることが本当に責任をとるということ。

挑戦しつづけるために自分に課すべき3つのこと

①自分に自分が期待する
②自己変革
③自己管理

自分に自分が期待する。自分ならできる、自分しかできない、自分は得意だと思うこと。自分自身が自分のリーダーとして自分に期待するからこそ自信がでてくる。ただし慢心にならないように客観的な視点も大事。謙虚、自信、慢心のバランスが難しいところ。自信を持つというのが自分は足りていない気がしている。もっと自分に期待してもいいのかもしれない。

自己変革。本当に成長を考えて準備している人間にしか未来はこない。優秀だと思って準備を怠るとチャンスをつかめないし、成長できない。謙虚に自己変革し続けることが大切。

自己管理。本道以外に近寄らず、度が過ぎた贅沢をしない。つまり調子にのらない。調子に乗りやすいので気をつけたい…
そして健康管理。やっぱり健康は大事だな。

最後に

人として誠実であることが一番大事であるということだと思います。そして当たり前のことを当たり前に毎日繰り返していく。そういったことがまとまっている本でした。経営者としてというよりも人としての原理原則が書いてあった。

当たり前を当たり前に毎日やる。これをし続けることは本当に難しいし、難しいことをできるようになるからこそ秀でた経営者(社会人)になれるんだなと思いました。日々精進。

ここでおススメされてたので読んでみました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?