やり抜く力

　何かを思いついて実現しようとする時、いくつかのハードルが現れます。

　考えているうちは楽しくて夢が広がりますが、いざ実行に移す時、それまでと全く違う面倒な作業と思考が必要になり、そこでつまづくことが多いです。
とくにチームだと、まとめて推進力を生み出すには相当なパワーが求められます。

　僕はそういう場面に遭遇する度、学校生活を思い出します。

　少し考えて行き詰まっても、思い通りにならなくても、完璧でなくても、テストは待ってはくれませんでしたよね。
やり方や進め方が分からなければ、塾に通ってパワーアップするもよし、結果を問わず楽しく過ごすもよし。
いずれにしてもテストの結果は必ず出て、成績も順位もつきます。

　部活や文化祭も、放課後に練習や準備をしていたと思います。
やると決まったことには係を割り振り、実現の方法を考え、より良くするために最後まであがきませんでしたか？

　学校生活では、テストや試合や催事と、やらなければいけないことがいくつあっても、同時進行してそれぞれ結果を出さなければいけませんでした。
恋愛やヤンチャなことも含め。

　社会に出ると、テストや模擬店ではなく、全て本番です。

自営業や独立して働く人は、雇用されていない分、他人がゴールを設定してくれることもなく、やらなければ何も起こらず終わるだけです。色々な意味で。

　大人になると利害や要領を覚えますが、学生時代のように足りない物を補う努力をどれだけしているでしょうか。

　やりたいことを実現させるために必要なのは、賢さでもポジティブさでもなく、やり抜く力です。

　やらなくていい、メリットにならないと感じることは、いくらでもあるでしょう。
しかし、決めつけずにやり抜くことで、学生時代のように気づかぬうちに身についていたり、間接的に結果につながることがあると思います。

　コツコツ積み重ねていくことが本当に苦手な学生時代でしたが、社会人になると、それこそが本当に大切なことだったんだなと感じる今日この頃です。

こんな素敵なTEDの演説もあったので、よかったらどうぞ！

成功のカギは、やり抜く力 - TEDの英文日本語訳資料https://sites.google.com/site/tedjapaneseenglishnote/list/the_key_to_success_grit

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宇田川ガリバー哲男

身体のハンディキャップを乗り越えてメジャーデビューを経験したアーティスト。日本アーティスト協会の代表理事として、アーティストの職業化を推進中。Umami+（ウマミタス）名義でクリエイティブワークも手がける。

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