なかにし ゆうすけ

神戸市在住/柔道整復師/鍼灸学校2年生/デイサービスで機能訓練を担当しています/他人の…

なかにし ゆうすけ

神戸市在住/柔道整復師/鍼灸学校2年生/デイサービスで機能訓練を担当しています/他人の幸せの為に生きる/ご高齢の方が気軽に集まれる場所を作る/そのために日々精進していきます 学びながら感じたことや日々の健康に繋がる情報を発信していきます

最近の記事

浮脈の意義

中医学では脈診を行い、 病の病因・病位・病勢・病性などを推し量ります。 その中に浮脈という概念があります。 浮脈とは教科書的には表証といって 邪が身体の表面にあることを示唆します。 しかし、 臨床ではもう少し広げて考察するようです。 まずは陰陽の盛衰。 陰が不足すれば、陽に偏り、 脈が浮いてくるという概念です。 さらにそれを読み解いていくと、 脈の中を流れるのは営気であり血です。 その陰が不足するということは、 その裏には気血生化の源である 脾の虚

    • 夏の養生法

      四季のある日本で暮らす日本人の体質は、 四季をしっかりと感じることで健康に向かうように出来ています。 夏は冬に向けて陽気を養う時期です。 暖かい外気に触れて陽気を身体に入れることで、 冬の寒さに耐えられるようになります。 陽気を養うために、 散歩をすることも大切です。 何も考えずに手をしっかりと振りながらゆっくりと歩く。 四肢は脾が主ります。 梅雨の湿気で傷めやすい脾をしっかりと補うためにも散歩をお勧めします。 また苦味のあるものを摂ることもお勧めします。

      • 初めて外部の勉強会で講義させていただきました。

        先日、初めて外部の勉強会で講義させていただきました。 自分の中ではしっかり落とし込んで臨んだつもりでしたが、 いざ講義するとなるとまだまだ落とし込み方が足りないと痛感しました。 講義内容は、中医心理学について。 中医学は、陰陽学説、五行学説、精気学説に それぞれの事象を落とし込んで理解するのですが、 心理学という化学や物理学では説明のつかない 分野でこそ本領を発揮すると感じています。 中医心理学では、 その人の癖や言動、背格好や挙動などから その人の消長平

        • 日本緩和医療学会学術大会に参加してきました。

          先日、日本緩和医療学会学術大会に参加してきました。 その中で癌患者様の緩和ケアについてのシンポジウムに参加してきたのですが、 その中で強調されていたのが、 「癌患者様としてではなく、一人の人間として関わっていく」 というものでした。 要は、癌を緩和ケアする のではなく、 その人に起きていること全てを包括的に支援し、 緩和ケアするということのようです。 どうしても今の日本の医療は、 この病はこの科で、というように 役割分担しようとされ過ぎていて、 同じ人

          アフォーダンス理論

          アフォーダンス理論とは、物や環境が動物に与える意味や価値のことを指します。 椅子があると座るし、 その椅子に背もたれがあれば上着をかけたりするといった行動をとりますよね。 私たち治療家は、 患者様に関われる時間は 24 時間のうち 長くても 1 時間ほどです。 本当の意味で身体の不調を改善しようと思うと、 治療を受けてる時間以外の時間もとても重要になってきます。 なので、 自宅で出来るセルフトレーニングや養生法を お伝えするのですが、 なかなかそれを実行

          アフォーダンス理論

          自分中の正義が自分の成長の邪魔をする

          経験を重ねてある程度自分の中の 「治療家としての理想像」が出来てきて 知らず知らずのうちにその他の考え方を受け入れ難くなっていました。 「自分の中の正義が自分の邪魔をすることがあることを分かっていないといけない。」 1 年目のときに先輩に教わったことがあります。 「これが良い」は自分にとってだけであって、 その考えが強いと視野を狭くなり、 自分の可能性を殺してしまう。 人はそれぞれであって、 色んな幸せの形があって正解はない。 それを自分の正義に反するからと

          自分中の正義が自分の成長の邪魔をする

          第一印象のつくり方

          私も人と関わる仕事をしているので、 どんな第一印象を与えるかは凄く大切にしています。 不信感を抱かれてしまっては、 上手くいくものも上手くいかないですからね。 私が初診患者様に対して、 第一印象を良くするために気を付けていることは、 大きく 3 つです。 ① パーソナルスペースに気を付ける。 人にはそれぞれ異なったパーソナルスペースがあり、 それを簡単に侵されると不快感を抱きます。 待合での待ち方や座る位置 目の動きなどを観察して その人のパーソナルス

          第一印象のつくり方

          5月病

          環境の変化などのストレスが重なり、 様々な身体の不調が起こるとされている五月病。 中医学的に考えると、 この春の季節は肝の季節です。 肝には条達の性質があり、 伸び伸びと上昇することを好みます。 そこにイライラや過緊張のストレスが加わると 気が鬱滞し、 その気の鬱滞が火を生じ、 気鬱化火、肝火上炎していき、 イライラや、気持ちが上向かなくなるといった 精神面の不調が起きると考えられます。 肝火が心に影響すれば不眠や息切れ 脾に影響すれば食欲不振や下痢、嘔

          副腎疲労

          慢性的な痛みなどの身体の不調に対して、 自律神経系を調整することはよくあることだと思いますが、 さらにその先を考える必要があるかと思います。 慢性的な痛みがストレスになると視床下部が興奮して、交感神経優位にさせます。 視床下部が興奮するということは副腎皮質刺激ホルモンも分泌が促されます。 交感神経が優位になり、 カテコールアミンの分泌が促されて血糖値を上げる働きに加えて、 そもそもの刺激ホルモンも分泌される。 その結果、引き起こされるのが副腎疲労です。 副腎

          百会のツボの取り方

          百会というツボは世間一般に広く知られているツボの 1 つかと思います。 頭のてっぺん付近にあり誰でも簡単に刺激できます。 西洋医学的に考えても、自律神経の調整に使え、 肩こりや不眠、眩暈や頭痛などにも応用のきく便利なツボです。 中医学的に解釈すると、 百会は名前の通り色んな経絡が循って会う陽中の陽のツボです。 肝火が上炎したり、 熱がこもったり、 気を降ろすことが出来ていない場合などに 百会に反応がでます。 刺激の仕方としては、 熱を散らすためならトント

          百会のツボの取り方

          腸内環境のお話

          何かと話題に上がってくる腸内環境。 脳と腸の相関関係は科学的にも徐々に証明されつつあり、 中医学でも小腸と心の関係性や心主神志の働きと 元神の府である脳との関係性 脾胃が気血生化の源であることなどから、 腸(消化器)の重要性は述べられています。 私も去年の冬ごろから食(栄養)の勉強を始めてから、 腸内環境を整えることについて自分の身体で実験し ながら考えるようになりました。 軽い断食をしたり、 栄養素を色々変えて摂ってみたり、 朝ご飯を抜いてみたり、

          27歳になりました

          今日で27歳になりました。 私には人生の最終目標、治療家としての目標、 33歳までの目標、60歳までの目標、 色々あるのですが、 27歳の目標は ズバリ 「許せる心を持つこと」です。 「怒る」ことはほとんど無いのですが、 今までは「相手にせずに放っておく」という手段をとってきました。 しかし、これでは心のどこかに「憤り」が残り それが知らず知らずのうちに、表情や行動に出てしまうことがありました。 なので、27歳の目標は 「許せる心を持つこと」を実践して

          noteを始めて1年が経ちました

          何か新しいものに手をつけたくて、 発信力なり、継続力なり、アウトプット力なり 何かしら将来の為になればと思い、 友人に教えてもらって始めました。 始めはオンラインサロンなんかもと考えましたが、 その部分は今は思考停止中。 鍼灸師の資格を取った来年以降で考えていこうかなと練っています。 ここまで、この投稿で46投稿目 1週間に1度のペースでと考えていましたが、 何週間かサボりましたね。 私の尊敬する方は毎日ブログを更新し続けているのですが、 その凄さを実感

          noteを始めて1年が経ちました

          健康のために油を摂ろう

          先日、食事療法の勉強会を受けました。 そこで油のお話がありました。 油は胆汁やホルモンの原料にもなります。 細胞膜もそもそもリン脂質です。 脳も脂肪成分が含まれています。 一般的に油は中性脂肪を高くしてしまうイメージが ありますが、 それは油+糖分が過剰になったときだそうです。 胆汁が作られにくいと脂質の代謝が上手くいきませんし、 ホルモンが作られにくいと当然バランスを崩します。 細胞膜はリン脂質なので、 細胞の中に栄養を届けたり、 細胞の中から毒素を

          健康のために油を摂ろう

          鍼灸学生2年生が終わって

          2年生が終わり、一通りの中医学の理論は学び終わりました。 学んで感じたことはやはり細やかな臨床経験の積み重ねが大事だということです。 中医学の基礎を学んだときは、これを応用すれば良いだけだからいかに基礎を固められるかだと考えていました。 それもそうなのですが、、、   いざ、応用科目になってくると、 1 つの所見を切り取っても色んな角度からの見方があることがよく分かりました。 食欲不振ひとつにしても、 もともとの脾の弱さなのか、 胃が強すぎるのか、 なにかのタ

          鍼灸学生2年生が終わって

          病因病理

          中医学の素晴らしいところは どんな症状・病気でも病因病理を理論的に組み立て られるところだと思っています。 西洋医学のなかでは原因不明とされていたり 加齢やストレスという大雑把なものが原因とされて いたりする病まだまだが多いです。 加齢が原因であれば皆年を取れば同じ病気にかから ないと可笑しいわけで、 ストレスだって恐怖を感じている人もいれば、怒り や悲しみを感じている人もいます。 そこを細かく読み解けるのが 中医学の良さだと思います。 例えば、過敏性