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その一瞬で過ぎる時間の価値を。

僕のタロット占いには時間制限がない。メニューの表記上は「30分以上〜ご納得頂くまで」と書いている。それで実際のところどうなっているのかと言うと、その時によってまちまちだ。30分どころか最初の数分で結論が出てしまって残りは雑談タイム、みたいな時もあれば、1〜2時間かけてじっくりお話しさせて頂くことも多い。3時間を超えたことはまだないと思う。あったとしても覚えていない。「語るべき言葉をすべて語る」。僕が意識しているのはそれだけだ。こちらとしては、相手が物足りないと言えば5時間でも6時間でもお付き合いさせて頂く所存である。何時間経とうが、同一のご相談について占っている限り占い料金は変わらない。なんならゲストハウスでもあるので、必要とあれば泊まり込みでもOKだ。

このスタンスはいまに始まった話ではない。路上での修行中、一件1000円で承けていた頃からそうだった。ネオンライトのビカビカ光る繁華街の路上で、お客さんが「うん」と言うまでひたすらカードに書かれた言葉を読み続ける。ずっとそうして生きてきた。そのスタンスで3000人占った(イベントの際などには時間制限を設けるが、これは主催者の意向や他のお客様のことも考慮せねばならない環境に則しているだけである)。

占い師の中でもこういうスタンスの人は少ないと思う。世のほとんどの占いは所要時間ごとに設定された料金を支払う仕組みになっている。30分だといくら、1時間だといくら、或いは1分毎にいくら。それはそれで考え方としてわかる。が、個人的に僕は自分の仕事に対して、所要時間による料金計算をしたくないと考えている。目の前の人と向き合っている時は全神経を目の前の人に集中させていたい。カードに書かれているメッセージを紡ぐことに集中していたい。時間のことをちらちら考えていたくない。1時間経った? 2時間経った? 関係ないね。いま魂と魂が会話してんだよ。そういう時間は、何時間経とうとすべて“一瞬であり永遠”だ。感じてほしい。その一瞬で過ぎる時間の価値を。

去年の暮れ、タロット占いの料金を3000円から5000円に引き上げた。これは個人的にかなり思い切った決断だった。じつは当時、特にそこまで悩んでいることや向き合っていることがない方にまで占いに来られてしまう、ということが結構頻繁に起こっていた。占いが始まってから「うーん…何聞こうかな?」と悩み始めてしまう。僕の占いに興味を持って頂けるのはとっても嬉しい。のですが、ごめんね、もう少し自分で自分の問いと向き合えている状態で来て頂きたいのです。そうしないと、こちらの熱量を持て余してしまうのだ。「暖簾に腕押し」どころか「暖簾に向かって全力疾走」しているような気持ちになってしまう。これでは適切な需要供給バランスにならないということで、料金改定による改善を計ったのである。結果的に狙いは成功した。改定前よりも、ちゃんといままさにご自身の問題と向き合われている方との出会いが増えた。こちらのサーブに対して、向こうもイイ感じのレシーブをくれることが増えた。これは僕にとって嬉しい変化だった。高いものが良いとは限らないのと同じように、安い方が良いともまた限らない。そのサービスの価値が届く相応しい価格というのがあるのだと思う。たぶん、自分でも気が付かぬうちにステージアップしていたのだ。

「レセプター(receptor)」という言葉について最近よく考えている。生物学の用語で、意味は「受容体」だ。受容体とは『生物の体にあって、外界や体内からの何らかの刺激を受け取り、情報として利用できるように変換する仕組みを持った構造のこと』(ダイキン工業、用語解説より)。

生物学用語を飛び出してこれをより形而上的に意味を押し拡げるならば、レセプターとは「形を受け取るための形」と翻訳できるだろう。たとえば同じ映画を見ても受け取るものが一人ひとり異なるのは、それぞれの体に備わっているレセプターの形が異なるからだ。

すべてのものは自分自身の体内に形成されているレセプターが「それを受け取れる形」になっている人に届くようにできている。僕らの意識は常に外界からありとあらゆる刺激を受けているが、自らの体内に適切なレセプターがない場合、受け取ったそれを情報として利用できるように変換すること(感知し、理解し、使いこなすこと)ができない。愛を受け取るレセプターができている人に愛が注がれれば、その人はその愛を感知し、理解し、自らの愛として使いこなすことさえできる。一方で愛を受け取るレセプターが形成されていない人には、たとえどんなに多くの愛が注がれようともその愛を感知することすらできないだろう。神託を受け取るレセプターができている人にはいつも神託が届いている。福音を受け取るレセプターができている人にはいつも福音が届いている。純度の高い言葉を受け取るレセプターができている人には、純度の高い言葉はいつもまっすぐに届いている。つまりすべては常に降り注いでいて、あとは自分がそれを受け取れるかどうかでしかない。自分の中に適切なレセプターが形成されていれば、受け取ったそれを感知し、理解し、使いこなすことができるのである。

「お気軽にご連絡ください」という決まり文句がある。僕も以前インスタグラムのプロフィール欄にそう書いていたことがある。が、今はやめた。「本気でご連絡ください」。もしくは「本気でかかってきてください」。これがいまの僕のより正確かつ純粋な気持ちである。ヘイ、カモン。本気でかかってきてください。あなたが本気で悩んでいるのは、きっと本気で人生を生きているから。大丈夫。安心して。こちらも本気で生きています。本気の魂と本気の魂で対話しましょう。納得できるまで何時間でも話しましょう。最後にあなたが「うん」と言うまで聞きます。話します。泊まり込みでもOKです。感じてほしい。その一瞬で過ぎる時間の価値を。

すべては常に降り注いでいる。
あとは自分がそれを受け取れるかどうか。

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◆北沢由宇タロット占い
(30分~ご納得されるまで向き合います)
1件/5,000円 2件/8,000円 3件/10,000円

◆オーラの絵を描いてお渡し
 一人3000円/30分程度
(タロット占いとセットの場合-1000円)

◆ご宿泊 素泊まり・ドミトリー1泊3000円

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