U.echan

京都で研修医。 自分の考えを整理して吐き出す場所として。

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最近の記事

五月に京都で想うこと。

研修医として働き始めて2ヶ月。慣れない環境に戸惑いながらも、労働という感覚を覚えることなくお仕事ができていて、良い環境に恵まれ、やっぱり医療に関わるのは面白いことだなあと感じています。 ただ、学生の頃より深く医療に首を突っ込んだ分、もやもやとした感情がもこもこ大きくなるのも同時に感じています。とりあえず今感じていることを書き留めておこうと、つらつら書き連ねていこうと思います。 1.あなたの命は誰のもの? もやもやを感じることは色んな場面でありますが、それを感じた一つの例を紹

    • 2021/2/6(土) これからのまちづくりを考える(NPO法人balloon 鈴木亮平さんご講演)

      楽し樹という団体での講演会後感想記。楽し樹解散なのでこちらに移動。 鈴木先生に関しては以下に簡単なご紹介をさせていただきます。 現在、NPO法人urban design partners balloon理事長、株式会社バルーン代表取締役、株式会社ろじまる取締役、株式会社MeHiCuLi代表取締役、NPO法人香取市自助・互助ステーション理事、東京大学大学院非常勤講師。 NPO法人balloonにて、「人口減少時代のまちづくり」として様々な活動に励んで来られた鈴木さんから、ま

      • 2021/1/31 山藤旅聞先生 ご講演   社会課題を「自分ごと化」する教育デザインとは?

        楽し樹という団体での講演会後感想記。楽し樹解散なのでこちらに移動。 山藤先生に関しては以下に簡単なご紹介をさせていただきます。 新渡戸文化小中学校・高等学校生物科教諭/統括校長補佐・高校教育デザイナー/(一社)Think the Earth SDGs for School アドバイザー/(株)日本パブリックリレーションズ研究所PR for School アドバイザー/(株)ゲイト CSV教育デザイナー他。 都立中高一貫校など公立学の教諭を15年勤務後、2019年から現職。

        • 2021/1/23 社会的処方とポジティヴヘルス:生老病死を地域住民の手に取り戻そう(堀田聰子 先生 慶應大学大学院教授)

          楽し樹という団体での講演会後感想記。楽し樹解散なのでこちらに移動。 今回ご講演くださった堀田聡子先生についてはこちらをご覧ください。  京都大学法学部卒業後、東京大学社会科学研究所特任准教授、ユトレヒト大学訪問教授等を経て慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科教授(医学部・ウェルビーイングリサーチセンター兼担、認知症未来共創ハブ代表)。博士(国際公共政策)。より人間的で持続可能なケアと地域づくりに向けた移行の支援及び加速に取組み、社会保障審議会・介護給付費分科会及び福祉部

        五月に京都で想うこと。

        • 2021/2/6(土) これからのまちづくりを考える(NPO法人balloon 鈴木亮平さんご講演)

        • 2021/1/31 山藤旅聞先生 ご講演   社会課題を「自分ごと化」する教育デザインとは?

        • 2021/1/23 社会的処方とポジティヴヘルス:生老病死を地域住民の手に取り戻そう(堀田聰子 先生 慶應大学大学院教授)

          2021/1/16 "ぐるんとびー"菅原健介さんご講演

          楽し樹という団体での講演会後感想記。楽し樹解散なのでこちらに移動。 “ぐるんとびー“って?今回講演してくださった菅原さんが運営されている”ぐるんとびー”とは、介護サービスを提供する事業の中でも、 小規模多機能型居宅介護と呼ばれるものです。詳しくはこちら。 小規模多機能型居宅介護とは、在宅介護に含まれる、デイサービス・ショートステイ・ホームヘルプなどを一体的に提供している事業のことを指します。ただ、ぐるんとびーが注目されているのは、単なる介護事業ではなく、高齢者を輝けるよう

          2021/1/16 "ぐるんとびー"菅原健介さんご講演

          【NO死生観NOLIFE】 第6回感想

          5月に初めて身内の死を経験してから、死というものについて色々考え始めました。そんなタイミングで友人がFacebookでシェアしてくれた死生観講座とやらに参加しています。 “はっぴーの家ろっけん”という神戸にある多世帯型介護付きシェアハウス。その経営者の方が主催する ”どう、死にたい?どう、生きたい?偏差値より人生偏差値!学力より生きる力を掴み獲る秋” をテーマにした講座。隠しきれない溢れ出るカオス。最初は面食らうけど入ってみると優しい人達で居心地は最高です。 毎回の講座で

          【NO死生観NOLIFE】 第6回感想

          【NO死生観NOLIFE】 第5回感想

          5月に初めて身内の死を経験してから、死というものについて色々考え始めました。そんなタイミングで友人がFacebookでシェアしてくれた死生観講座とやらに参加しています。 “はっぴーの家ろっけん”という神戸にある多世帯型介護付きシェアハウス。その経営者の方が主催する ”どう、死にたい?どう、生きたい?偏差値より人生偏差値!学力より生きる力を掴み獲る秋” をテーマにした講座。隠しきれない溢れ出るカオス。最初は面食らうけど入ってみると優しい人達で居心地は最高です。 毎回の講座で

          【NO死生観NOLIFE】 第5回感想

          【NO死生観NOLIFE】 第4回感想

          5月に初めて身内の死を経験してから、死というものについて色々考え始めました。そんなタイミングで友人がFacebookでシェアしてくれた死生観講座とやらに参加しています。 “はっぴーの家ろっけん”という神戸にある多世帯型介護付きシェアハウス。その経営者の方が主催する ”どう、死にたい?どう、生きたい?偏差値より人生偏差値!学力より生きる力を掴み獲る秋” をテーマにした講座。隠しきれない溢れ出るカオス。最初は面食らうけど入ってみると優しい人達で居心地は最高です。 毎回の講座で

          【NO死生観NOLIFE】 第4回感想

          【NO死生観NOLIFE】 第3回感想

          5月に初めて身内の死を経験してから、死というものについて色々考え始えました。そんなタイミングで友人がFacebookでシェアしてくれた死生観講座とやらに参加しています。 “はっぴーの家ろっけん”という神戸にある多世帯型介護付きシェアハウス。その経営者の方が主催する ”どう、死にたい?どう、生きたい?偏差値より人生偏差値!学力より生きる力を掴み獲る秋” をテーマにした講座。隠しきれない溢れ出るカオス。最初は面食らうけど入ってみると優しい人達で居心地は最高です。 毎回の講座で

          【NO死生観NOLIFE】 第3回感想

          【NO死生観NOLIFE】第2回感想

          5月に初めて身内の死を経験してから、本を読んだり、みんなと死ぬことについて議論してみたり、色々考えてきて前よりはそれなりに理解が深まった気がする。そんなタイミングで友人がFacebookでシェアしてくれた死生観講座とやらに参加しています。 “はっぴーの家ろっけん”という神戸にある多世帯型介護付きシェアハウス。その経営者の方が主催する ”どう、死にたい?どう、生きたい?偏差値より人生偏差値!学力より生きる力を掴み獲る秋” をテーマにした講座。隠しきれない溢れ出るカオス。最初は

          【NO死生観NOLIFE】第2回感想

          まちだ丘の上病院見学記

          机上の空論 『学生の時に悩んでいたことって、意外と現場では複雑すぎて手が出せなかったり、実はさらにその先で悩んでたりする。』 ちょうどこの前、元同期で今1年目の研修医と話していて、こんなことを言っていたのが印象的だった。 楽し樹という組織に関わってからというもの、講演会でお話を聞く機会が増え、そこで色々なことが頭のフックにひっかかって質問するわけだけど、ふと、この質問ってただの机上の空論になってないかなあと思い始めていました。 冒頭の研修医の彼は学生時代から勉強熱心で、様々

          まちだ丘の上病院見学記

          伝承の濃度

          平和記念公園、旧海軍司令部壕・海軍壕公園に行った時の話。 太平洋戦争で激戦地となった沖縄で、その痕跡を後世に伝えるための資料や展示がみられる場所です。 あまりに重くて、息が詰まって苦しく、神経をやすりで削られるような、そんな場所でした。その日の僕の心の容量では、すべての展示に目を通すことができなかった。それでも行ってよかった。そこで感じたことをつらつら書きます。 慰霊の日 “事実”をありのままに伝えることは不可能で、どこかでそれは必ず歪むし、立場によって解釈は変わるけど、最

          伝承の濃度

          ”認知負荷”と“百聞は一見に如かず”

          認知負荷認知負荷という言葉を知っていますか? イギリスに留学していた時に心理学の勉強をして、その時かじった知識の一つなのですが、すべての人間の認知の根底にあるシステムを理解するのに重要で、知っておくことで世界の見方が、1mmくらいは変わる、かもしれないものです。 私達は普通に生活しているだけで非常に多くの情報を処理しています。 視覚は私達の得る情報源の8割をなすとも言われます。街を歩いていると多くの人とすれ違う、広告が目に入る、信号を見てチカチカしだしたから、走り出す。視覚

          ”認知負荷”と“百聞は一見に如かず”

          感情のOrientation

          何らかの目標に対して果敢にも挑戦し、自分の望んでいた帰結を得られなかったとき、挫折という文字が頭をよぎるか、またはもやもやとした感情が心のどこかからのそりと立ち上がって、いつしか心に覆いかぶさるか。どちらが先かは人によるだろうし、今から言いたいことに対して大きな影響はない。 正・負の感情心に湧き出たその感情は、生まれた瞬間から正・負の性質を帯びているのか。 感情の湧き出る入り口の形が、今までの経験によってある形に切り取られていたとするなら、感情は正か負の特性とともに生まれ

          感情のOrientation

          言葉のオーラ

          言葉の持つ輪郭僕がイギリスに留学していた時、初めて母国語以外で日常生活を送った時に考え始めたこと。今でもたまに考える。 自己紹介をする時に使う“よろしくお願いします”、英語でなんて言えばいいのか分からなくて、辞書で調べていた気がする。よろしくお願いします、その一言は想像以上に多くのオーラを纏っていて、英語でしっくりくる言い回しがなかったのは、その言葉が切り取る形が違ったからなのかな、って考えた。 イメージを彫り出す道具としての言語夏目漱石の夢十夜、その第六夜に、運慶が仁王

          言葉のオーラ

          科学技術という宗教

          イギリスで知った教会の魅力イギリスに留学していた時、教会の異様な居心地の良さに感動して、たまに訪れては時間を忘れて座っていた。キリスト教に対して無知であった僕にですら、あの空間には不思議な居心地の良さがありました。 ただそれも歴史を考えれば当たり前なのかもしれません。文字の読めない人たちに対して文字以外の手段で信仰を広めるために、目で見て明らかにその凄さが伝わるよう、教会は時代を経てその豪華さに磨きをかけていったからです。 途方もない手間と時間と金を注ぎ込まれて作られたあの

          科学技術という宗教