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【NO死生観NOLIFE】 第6回感想

5月に初めて身内の死を経験してから、死というものについて色々考え始めました。そんなタイミングで友人がFacebookでシェアしてくれた死生観講座とやらに参加しています。

“はっぴーの家ろっけん”という神戸にある多世帯型介護付きシェアハウス。その経営者の方が主催する
”どう、死にたい?どう、生きたい?偏差値より人生偏差値!学力より生きる力を掴み獲る秋”
をテーマにした講座。隠しきれない溢れ出るカオス。最初は面食らうけど入ってみると優しい人達で居心地は最高です。

毎回の講座で時系列に心に触れたことを箇条書きにするスタイル。

今回は第6回。テーマは”幸福学×死生観”

話される方は前野隆司さん。
ロボットのエンジニアや、脳科学の研究者を長年務めてこられた前野先生。


Well-being

幸せというとhappinessを思い浮かべるけどそうではない。Happinessは感情としての幸せの中の一部。しみじみといい人生だったな、は幸福だけどhappinessではない。
健康・幸せ(幸福)・福祉全てを含んだ概念がWell-being(良好な状態)。今日の話の幸せの研究はこれを対象とする。
健康=体の幸せ
幸せ=心の幸せ
福祉=社会の幸せ

思ったこと。

医師が定義する幸せが、体の幸せだけになると、全体で見た時にアンバランスでそれってほんとに幸せ?みたいなことが起こる。紅谷先生がこの後に言っていた、老化を不幸と定義しがちな医療。疾病構造が戦後から変化してきたのにいつまでも専門分化至上主義みたいなのが、そろそろ変わらなければいけないのは、こういう話からも感じる。

前野_幸福学入門45分-2

データが示す幸せの効用

幸せな人は長寿。7-10年寿命が長い。笑う人ほど長生きする。記憶力が低いほうが幸せ。
物忘れしちゃえば楽だもんね(ロッケンガールズ)
幸せはUカーブ。40-50代が一番幸福度低い。老年的超越(90-100歳が極めて幸福)
→超高齢社会って幸せな社会じゃん!!!
医学は年を取ることを不幸と捉える学問。それに抵抗してきた(紅谷先生)
日本は女性の方が男性より幸せ。逆の国もある。
幸福感の高い人ほど創造性3倍、生産性31%高い、欠勤率が低く離職率が低い。
長き続きしない幸せ:地位財
長続きする幸せ:非地位財

思ったこと。

データの嵐。前野さんの研究は哲学ベースの定義を考える研究ではなく、心理学ベースの研究。データを取ってきて、「幸せ」と回答する人を幸せと定義して、そこから幸せの要素などを抽出する。
色んなデータが衝撃的、でも納得感しか無い。中でも、超高齢化社会って幸せな社会じゃん、年を取ることを幸福と考える、というところが一番引っかかったなあ。
最近は、いい年のとり方をする、というのが楽しみになってきていて、年を取ることをポジティブに捉えるようになってきたけど、それができない!って感じている友達とまさに今日話をした。特に女性だと若さが美、であるかのような価値観ってはびこっているし、効率的であることを重視する社会の中で、介護の対象である高齢者をどこかでのけもの扱いするような、表には出さなくても無言の圧力がある。
以前はその価値観に嫌気が差していたけど、根っこから追い出すことはできなくて、でもこの講座に入ってから、そういった価値観に毒されていることに目を向けて、それに抗うでもなく、段々と毒が漂白されていく感覚があってすごく面白い。ロッケンガールズを見ていると、人生の厚みたまらんなあみたいなことばかりで、表面上だけでない尊敬の念が湧いてきている。ブッククラブの贈与の話も繋がって来て、初回からの話が自分の中で溶け合っていい色になってきてる。

幸福の4因子!!!

①自己実現と成長の因子(主体性)
(夢や目標を叶える・持っている人は幸せ、成長し強みを見つけた人は幸せ)

②つながりと感謝の因子
(色々なことに感謝する人、親切で利他的な人、多様な友人を持つ人は幸せ)

思ったこと。

数年前から自分で勝手に作って自分の心の拠り所にしてる、心の窓理論。友達はこころに窓を作ってくれて、そこから新しい世界を垣間見せてくれたり、風が吹き込んで気持ちが晴れやかになったりする、窓のような存在だと思う。辛いことがあると人は視野が狭まって行くけど、そういう時ほど、窓が閉じきってこころに霧が立ち込める。そこで友達に頼って、窓を開けてもらうのってすごく大事、窓が無いと換気されるまですごく時間がかかる。
友人が多いだけでなく、多様であるほど幸せ。腑に落ちまくる。
感謝し利他的である人。ブッククラブで読んでいる贈与につながるなあ。それから、最近これも思いついた、減点方式ではなく加点方式の思考法。今を当たり前と勘違いすると、あれやってくれない、これやってもらってない、と減点方式になってく。でも、こんなことしてもらったなあ、これってありがたいなあ、と加点方式で考えたら、それで満ち足りる気がする。陽人さんが言っていた、手を合わせるということ。仏壇の前で手を合わせることで、毎日にほんの少し感謝する時間ができる、それってここに繋がる。


③前向きと楽観の因子
(自己受容できている、楽観的、細かいことを気にしない人は幸せ)
全員が松岡修造じゃなくていい、ネガティブな部分を含めて、それも受け止めて楽観的であればいい。

思ったこと。

今日床屋で聞いた話。ポケモンgoの制作の牽引した日本人が渡米した時、英語も喋れず、就労ビザについても知らず、冬は寒いカリフォルアに短パン&ビーサンで飛び込んだ。何も知らないけどとりあえず行ってみた。苦労はしたけど、googleに入ってポケモンgoを作るまでになって、その人が成功の秘訣は?と聞かれた時に、あんまり考えすぎないことですかね、と言ったらしい。
今ってネットで何でも調べられるし、人って現状維持の方が傷つかないし楽だから、リスクとなる情報ばかりに目が行くのかもしれない。細かいことを気にしないほうが挑戦したりしやすいのかな、1個目の要素に繋がる。
自分が好きな格言が2つあって、そのうちの一つが“悲観は気分に属するが、楽観は意志である”
楽観はエネルギーのいることだけど、自分次第でできることで、慣れてくるとすごく楽になる。落ち込むときは落ち込む。悲観は自分に備わった感情という機能だからしょうがない。でもその後で、心の窓を開いて楽観でいるためのエネルギーを人からもらって、立ち上がれるとすごく健全で居られる。
ヨガの講師の知り合いが言っていた、体が現在にあるのに、心が過去や未来に行ってしまうと、トラウマや不安が出てくるという話。心ここにあらずとは言い得て妙で、現在にしっかりと心を置くこと。それも最近とても好きな考えで、この話の流れで思い出したこと。過去や未来の細かいことに執着をしない。仏教やらヨガやらやっぱり何千年の集合知はえげつないな。それからウルフルズもたまらない。

④独立と自分らしさの因子
(人の目をきにしすぎない、自分らしさを持っている、自分のペースを守る人は幸せ)
年齢とともに上がる、前野さんも昔は気になっていた。

思ったこと。

今日のアートタイムでした話。自分は周囲の目を気にする方、だけど大事なことになると全然周りのことは気にならず、直感的な決断を信じ続けることができる。これってどっちなんだろう笑
若い時気にしていた周りの目は気にならなくなった、そこの転換点、自分にも来るんだろうか。他の要因でもそうだけど、今までに出てきたことって、その人の性格だから変えられない、あー自分ってこの要素ないから残念不幸な人生だ、でなくて、意識していけば案外変わっていくことなんだろうなあ。慣れるまで時間はかかるだろうし、大変かもしれないけど。
自分がしんどい思いをしてきた時に、心の拠り所が欲しくて取り入れてきた格言やら思考の仕方。それが今回のお話の中でめちゃくちゃ肯定されて、あーやっぱりそのやり方でいいのか、引き続き頑張ろ、みたいになってそれだけで幸せだった、首藤さんが最終回だね今回、と言ってたのも納得笑。

前野_幸福学入門45分-3

幸福×経営

はっぴーの家でのマニュアルづくり。マニュアルを作ってもうまく行かない、価値観を共有することでそれを解決できるかどうか(首藤さん)
西精工の幸福経営。毎日朝礼を1時間。日々何を改善するか、を会社の理念に立ち返って話し合う。自分たちが幸せになって社会を幸せにする、という理念を共有する。そこを徹底的に話して共有することで、細かいこはマニュアルにせず、任せることができる。
月曜日会社に行きたいか、というアンケートで9割の人が行きたくてたまらないと答えた。仕事をすることが楽しい人生ゲームになってる。

思ったこと。

まちだ丘の上病院で見学してた時のことを思い出した。その病院で働く関係者が病院について話す場があって、それに参加した時に、病院のマネジメントとか運営とかやっぱり面白そうだと思ったけど、そのヒントなのかも。患者さんによって全く違う人生を送ってきてるから、一人ひとり対応は変わるはずで、それをマニュアルに乗せることはかなり難しい、だからこそ、何を大切にするかを共有することで、現場での自由度が生まれたり、それぞれの患者さんに柔軟に対応できたりするんだろうなあ、紅谷先生もそんなこと言ってたし。
それを楽しくわちゃわちゃみんなで話しながら、実現できるような規模の病院で将来働けたらいいなあ。そこに加わる職種に、ホスピタルクラウンやらお坊さんやら、先生やら、今の医療関係者の枠にはまだ加わっていない人が入れるようにしたいな。

他に気になった言葉たち。いつか芽を出す気が。

心は、ほんとは無いんだよ、そう思ってから死ぬのが怖くなくなった。ロボットは死ぬのが怖くない。
それに気づいてから、怖いものがなくなり幸せになった。 人は考えすぎているだけで、そこまで考えなくていい。
→脳はなぜ心を作ったのか。先生の著書で買った、これから読む。気になりすぎ。
幸福度診断
幸せの4つの因子
非定型業務の方が幸せ(自分で工夫したりとかの方が単純作業より幸せ)
単身世帯は幸福度が低め、3世代世帯強し
ご近所付き合いは幸福度を高める(色んな人と付きあう)
利他的活動は幸福度を高める(助ける行為が幸せ)
外向性・積極性
協調性
勤勉性・誠実性
情緒安定性
知性・開放性
これらが高いほうが幸せ
性格は変わらない?意外と周りにいる人によって変わっていく。
コロナがこれらを奪っている?

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