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河童

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天下分け目の戦から幾日か過ぎた日。 旅の坊主が古びた小さな社で一夜の宿をとっていると、そこへ怪我をした若い侍が転がり込んでくる。名を康介と名のり『落ち武者』と身を明かした。 それ…
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#かっぱ

河童54

「静かだ」坊主は呟く。 外には風の音。 雨はやみ雲が星の微かな光をもを遮る。 落ち着かせて…

アガ
9か月前
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河童48

くるくると走り辛そうでも、年寄りの前に走り出た「それ」を背負った男。 年よりはその男をあ…

アガ
1年前

河童47

姿が見えなくなってしまい、坊主は自分の上がった顎に気づき、ゆっくりと姿勢を戻し呼吸をする…

アガ
1年前

河童17

「えっ」と康介が声をあげ、坊主の方へと視線を投げる。 その視線を受けて坊主が頷き、ゆるり…

アガ
2年前
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河童16

バシャビシャと水溜まりを転げ、 「ぬふーぬふー」と、息をはく片腕。 「クフー」と、力を誇示…

アガ
2年前

河童15

社に落ちている腕の指。 戸口に見えた指。 そう。 この社のすみに落ちている腕の指と同じだ。…

アガ
2年前

河童13

払った刀が空を斬る音。刀の消えた先には、驚きのあまり瞬きせずに立ち尽くす年寄りと、驚きで自ら跳んで水溜まりに腰を抜かして座り込む、百姓の跡継ぎらしい若者が、驚き固まり震えていた。 「おっ」その言葉が出たあと何も言葉がでない坊主。 「なっ・・なっ」と言葉をつまらせ、 「なっ中へ、中にはいれ、さぁ、入れ」 坊主は刀を怪しむ年寄りに近づき、肩をグッと掴み、力任せに引き込んだ。 「そこの若いの」 坊主が外を見ながら叫ぶ。 「そこの水浴びしている若いの、すぐに立ち上がり中へ、さぁ、中

河童11

康介は知っている。時代は次へと向かい、世は修めるものが変わったと。 認めたくはない。今は…

アガ
2年前
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河童 7

娘の話に坊主と康介。 お互い目を会わせ「夢でも見たか」と、口には出さずに言葉をかわす。 …

アガ
2年前
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河童5

「送り狼」 ならば行き倒れを待っているのだろうか。 それならば眠りに落ちなければ教われるこ…

アガ
2年前

河童3

そんな薄気味の悪い人気のない場所にいる者は生臭い坊主と、まだまだどこかに火の手は上がるで…

アガ
2年前