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16_今日「1ミリ」でも先に進むための、優先度のつけ方

▼このテーマを読んでほしい方
・やることに追われてしまい、本当にやりたいことができていない人
・起業直後の起業家、スタートアップの経営者
・プレイングマネージャーで、日々忙殺されている人


■優先度づけ=必須スキルだが、一番難しい。


一番大事な仕事から、先に片付けなさい

誰でも一度は、このような指示を受けた、
もしくは指導をしたことがあるのではないでしょうか。

「仕事に優先度をつける」ということは、
現代人にとって必須スキルといっても差し支えません。

ですが、その実、決められた尺度はないため、
共通認識を持つことや、定量化もしづらい性質があります。

当たり前のことを言いますが、
優先度は「その人に依る」のです。

こと組織においては、
誰かにとって優先度が高いことも、
相手にとって優先度は低いということはざらにあります。

「経営者」と「社員」
「上司(管理者)」と「部下(プレイヤー)」
「直接部門」と「間接部門」

など。それぞれのミッション・役割への理解や
十分なコミュニケーションがなさされていないと、
簡単に、いざこざへと発展し、機能不全のもとになります。

組織がうまく機能している状態」とは
事業や会社にとっても優先度のベクトルや順位が
共通認識・言語化されていることだと言えるかもしれません。

では逆に、個人事業や1人社長であれば、
優先度の問題から解放されるかというと、
そうは言い切れません。

組織では、きちんと役割分担して進められていた業務を
自分一人で、すべてをやらねばいけない状況では、
物理的に優先度をつけることが難しくなっていきます。

前置きが長くなりましたが、
今回は「優先度を、どうつけるか」についてです。

ただよくある「時短仕事術!」のような
ノウハウやテクニックはメインテーマではありません。

仕事には、区切りはあっても終わることはないですし、
個人であろうと組織であろうと、
人間関係がそこに介在する以上は、
この問題はずっと向き合わねばいけないことなのだろうと思います。

優先度を設定する際に、
何を基準に判断するべきか」という点から
アプローチをしてみたいと思います。

■「そもそもの目的」に常に立ち戻る


これは組織・チームとして動く場合、イメージしやすいです。
タスクの優先度を考えるときに、

「重要度」×「緊急度」

ようなラベル付けをして、順位付けすることも多いと思います。

マーケティング担当者、営業担当者であれば
「売上期待値」や「受注確度」といった
定量化できるファクターも盛り込んで、
優先度を管理されているところも多いかと思います。

ただ、どこも人手不足な昨今。
一人当たりが抱える業務量については
増えることはあっても、減ることは殆どありません。
加えて、他所から差込み依頼なども都度都度発生します。

雪だるま式にタスクが積み重なっていくと、
優先度づけすら、ままらなくなっていきます。

ただそんな状況下でも、最も意味が薄れてはいけないのは、
なんのために優先度をつけていたのかという
ミッション」の設定と確認です。
ここでいうミッションとは、チームや組織として
果たすべき役割や目標というニュアンスです。

これがなく、タスクをこなすこと自体が目的になってしまうと
手段の目的化が起こります。

初めはきちんと、「ミッション」についての認識が揃っていても
余裕がなくなっていくと、誰も声を上げなくなり、
「暗黙の了解」になったり、おざなりになったりする場合があります。

そんなことより、目の前の仕事のほうが大事だから
という具合です。

セオリー的に言うと、
時間をきちんと作ってでも着手しなければいけないことは
重要だが、緊急でないこと」だといわれます。

現実的に、日々の仕事の8~9割は、重要度・緊急度も高いこと。
いわゆる「やらねばいけないこと」だと思います。

残りの1割で取り組むことが
「やりたいこと」や「考えねばいけないこと」で、
ミッション達成に向かって考えるべきことに分類されます。

ただこの1割の時間は、勝手には生まれてくれません。
そのためには、チームの連携がなくては進みません。
更に、そうするためには、組織全体で「目的」に、
常に立ち戻れることが重要です。
そうしないと、管理者に常に業務が集中することになってしまい、
今日も、そして今週もできなかったという自己嫌悪につながります。

「優先度」は、状況や個人の裁量によって変わりやすいものですが、
達成したい・近づきたいはずの目的は変わりませんから
やはり定期的、できれば月1程度でも、ここの棚卸やすり合わせは
必要になってくるのです。

■実益に近いことからやる


これは起業直後の1人社長や、スタートアップにおいては
当てはまりやすいかもしれません。

「実は決済権限のない方に一生懸命、セールスしている」
「勝ちパターンができたのに、再現性を探るすことは考えていない」
「相手には契約・購入意思があるのに、連絡が遅くなってしまい
 相手の温度感が冷めてしまう」

客観的に見れば、当たり前のことで
そこまできたのに、なぜ?」という内容ですが、
案外あるあるです。

筆者自身も、不徳ですが、忙しさにかまけていると、
ここの落とし穴に勝手に嵌ってしまうことが実際にありました。

やはり、当たり前のことを、当たり前に行うということは
意識をしないと難しいのです。

こと1人社長や、人数が数人しかいない時は
営業、マーケ、顧客対応、管理、人事に至るまで
マルチタスクで忙殺されやすいのが実状です。
そうなると、折角目の前に顧客がいたとしても、
そこに集中することができなくなります。

「売上至上主義」になれということではないのですが
最初期には、まずは自分(自社)の安定・立ち上がりが最も大事です。

どんなに頑張って業務をこなしていても、売上が乱高下しているなど
自分で飯を食えていない状態が続いていれば、
赤信号がずっと点滅している状態です。

顧客に安定的に価値を届けることができて、
富(売上)が集まり、それが内や外に回るようになって、
初めて他のことにも手を出すことができるわけですから

まずは売上につながることを行うということが
トッププライオリティになります。
※もちろん、立ち上がり後でも、本質的にはここは変わりません。

「今のタスクの中で一番実益に近いことは何だろうか?」
という視点を持って、日々の業務にあたると、

今のアクションは本当に正しいのか?
という見直しにもなることがミソなので、是非、試してみてください。

■信頼をベースにする


先の例のどちらにも当てはまることですが

優先度設定について、最もやってしまうとまずいことは
相手との信頼関係の欠如」だと思っています。

仕事を支えるのは、信頼関係です。
そして信頼関係の構築においては、
相手に不安を抱かせない」ということが、重要な要素になります。

基本的に、人間は、自分が余裕がなくなると、
相手のことを考えることが難しくなります。

例えば
・連絡や対応が遅くなって、相手に不信感を持たれてしまう。
・お願いされていることにレスをせず、放置してしまう。
・相手に連絡するといってから、何週間も経過している。

など。自分にはそんな気がないかもしれませんが

相手にとっては
自分はこの人にとって、大切にされていない
という質の体験になります。
負の感情を抱かせてしまうきっかけとなります。

事業は一人ではできません、必ず関わる誰かがいます。
自分が、ボールを持ち続けていることで、
相手は、不安や不満を持ち続けている可能性があるのです。

「相手に不安や気がかりなことを抱かせないこと」は
信頼関係や顧客の満足度というシーンにおいては、
トップにおかれる必要があります。

そしてこれは、対顧客だけではなく、対社内でも同じです。

こういうと
「いや、相手によって優先度をつけるのはごく当たり前のことだ」
「私は経営者なのだから、取り扱わねばいけない案件の数が違うのだ」
「全方位に同じようにコミュニケーションなんて悠長なことをできない」

このような反論を頂くかもしれません。
筆者も、決して説教じみたことを
ここで言いたいわけではありません。

ただ、「他人と紡いだ関係性の質は、そのまま自分に返ってくる」
というのが筆者の実感も含めての持論です。

人間関係において、薄い信頼を築いていた人は、
どれだけ多くの人脈を作っても、顧客を開拓しても
同じような関係性が広がっていきますし、
ひいては事業やサービスそして、組織全体にも波及していきます。

一人の顧客の声が、会社全体に波及して
経営陣への責任問題にまで繋がったというケースは、
特に、拡散やクチコミが容易になった今の時代、
イメージがしやすいと思います。

など少し発展しましたが、
ビジネスは、どこでどのように縁がつながるかはわからないものです。
なので「相手への誠実さ」がなされているかどうか、
これは、プライオリティを決めるうえでも
常にベース、根底にあることが必要だと思うのです。

■まとめ:「1ミリ」でも先に進むということ


今回は、「優先度付け」という、社会人の必修テーマにおいて。
色々なシーンや、状況において、どのような基準で考えて、
判断をすべきかということを書きました。

中には
「自分の仕事は、優先度とかをつけられるような感じではないのです」

という悩みを頂くことがあります。

例えば、セールスのように、結果が明確で、
行動のKPIなども設定がしやすい仕事ならば良いですが、

なかなか自分の行動が成果につながっているのかわからない。
なので、自己効力感がなく、むなしさを感じてしまう。
だから仕事に優先度なども設定しづらい。。。
はたまた、ただ決まった作業をこなしている感だけ。。。

こんな悩みを抱えている方、
部下から相談をされたことのある管理職の方も
多いのではないでしょうか。

なので最後に、これは全体に共通するというか、
お勧めしている考え方ですが、
昨日より1ミリでも、先に進めたかどうか」を頭に置いておくことです。

わかりやすく何をするのかを言うと
今日の行動に「〇×をつけること」です。

例えば
「サイトのアクセス速度を1ポイントでも早くする」
「今日は3人から顧客満足度アンケートの結果をとる」
「〇〇の件を、〇さんに話して意見をもらってみる」

など、何でもよいのですが、とにかく昨日よりも
より良くなる活動ができたのかどうか?を自問自答することです。

※もちろん多くの人は、個人やチームの目標管理や評価などが
存在すると思うので、独りよがりにならないことが前提です。

ただ、そもそも論でいえば
より価値のあるサービス・商品を提供し、改善し続けるというのが
全ビジネスにおける共通目的であり目標」になります。

一見すると、地味で小さい積み重ねの連続ですが
それが結果的に、相手に喜ばれることができたり、
してあげていたことが、自分に返ってくる瞬間があったりします。

そして、これらを重ねていくことで、
何を大事に考えてなければいけないかという

ミッションなどの意識が生まれ、
自主的に、優先度をつける目線なども養われていくと思います。
「毎日1㎜」の改善は、是非試してみてください。

ということで、今回は〆たいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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