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里帰りどころか、海外でハイリスク妊婦となった経緯。

現在ベルギー在住で妊娠4か月のT woodです。
前回のスペイン🇪🇸ロードトリップの記事を読んでいただけたでしょうか。

なんと私、ロードトリップ中に赤子を授かりまして、33歳にして初の妊娠を経験しております。

もちろんすべての経験が初めてになるので、比べようがなく、異国ということもあり不安との戦い。

そしてある件でハイリスク妊婦になってしまったのですが、ここまで多くの方々のブログ、youtube、記事に救われたので、私もここに記事を残し少しでも誰かの安心になれればと思い記録を残したいと思います。

妊娠に気がついたのはなんと、生理予定日の3日後。

腹筋やワークアウトをしようとした際に、何となく冗談で妊娠してたら腹筋とか出来ないよね。そういえば生理が3日遅れてるかも?でもそんなの誤差だよね。と笑いながら数ヶ月前にもその様な兆しがあったため妊娠検査薬が残っていたので冗談半分で使ってみた。

妊娠検査薬が反応するのは通常生理予定日の1週間後。
中には、3日後から検査ができるものもあるのですが、私が持っていたのはこの、1週間後のもの。

が、しかし、尿をかけて速攻 "POSITIVE (陽性)"の印が。

彼も私も硬直。ええ、98%無いと思っていた。
もちろん、同棲して2年、交際を初めて6年。
年齢も年齢なので計画妊娠といえば計画妊娠。

しかし、こんなにスムーズに事が運ぶとは思っていなかった。

というのも私は、子宮頸管癌の一歩手前、高度異形成細胞を日本で2度、ベルギーで1度引っ掛かり計3回の円錐切除手術をしている。

そのため、妊娠は半ば運任せ的なところがあったのです。

しかし、市販の検査薬。
信頼なんてあまりしてなかった私。

次の日片手に大きな水のボトルを持って大量に水を飲み、薬局で再度検査薬を購入。近くのショッピングモールのお手洗いで再検査。

映画「Juno」さながらのシーンだなと一人で思いながら。

中指立てながらするキスシーンなど、私の好きな映画の一つ。
是非観たことない方は観てみてください

そして結局妊娠と70%程確信した私たちは病院へ連絡。
帰ってきた返事は「3週間後にきて」

3週間後!?

あまりの長さに驚きました。
この3週間がまた長い長い。
胎動もお腹の膨らみも無ければ悪阻という悪阻もなく
自分が結局妊娠してるかもわからない状況。

ようやく病院へ行けることになりエコーを取る。
この時妊娠7週、エコーは膣からの確認となる。

楽しみに期待してたのと違う、じゃが芋のような姿の我が子。

ただ、心拍を聞くことが出来、そこに"存在している"ということを理解する。じゃが芋に見えて当然、この頃は胎児ではなく胎芽と呼び、まだまだ生物らしさはあまりない。

彼の両親と私の両親へ連絡。
彼の母は泣いて喜んだ。そして私の父は飛んで喜んだ。

私はPARTNERSHIPを持っているけれど、結婚はしていないし海外にいるしバツイチ。
姉は2つ上で体調の兼ね合いで妊娠は難しく、妹はまだ大学生。

そんなこんなで、父はまだ孫を抱いたこともない。
そして、半ば諦めていた。

そこでの吉報に、興奮して性別まで聞いてくる程だった。

しかし、両家の両親の喜び他所に、私の心は不安に満ちていた。今回の検診でわかったのは妊娠の確定。

そして、頸管の短さについてと、Nipt検査の説明。

円錐切除手術を3度してる私は即時、ハイリスク妊婦と断定され、早産流産の可能性、回避法を説明された。

またこの国ではNipt検査(出産前トリソミー検査)が基本的には全員に行われる。この検査でわかるのはダウン症や、その他の難病等である。

※この検査で自閉症やADHD、発達障害については検査できない。

この国の人達は検査をして陽性の場合、98%が産まない選択を取る。日本でもそうだが、日本は10-20万円ほどの費用が掛かるが、ここでは保険に組み込まれており、数千円程。

そんな話ばかりを異国語で並べられ、喜ぶどころか調べることや悩みが増えることに。

しかし次の検診は4週間後‥
日本で妊娠したことのない私はこれが普通なのかも分からずただただ、長く不安な日々を過ごした。

唯一の救いはお腹のサイズを見ることで、我が子が生きてるか、存在してるかを知る。体重は悪阻を含め増えたり減ったりを過ごし、結果プラマイゼロでお腹だけが膨らんでいく不思議。

私は子宮筋腫も2つあるのでお腹が少し出やすいのかも。と医師に言われたけど、本当にお腹が出るのが早かった。

そんな中、彼の母が突然言った言葉に私は震えた。
「ボス君(彼)は4000g超えて生まれたの🙂」

え?4kg??え?そんなことある?って思ったら何とボスくんの兄3人中2人も4kg超え。

もしや。この子も‥‥
そんな不安も増えたころ次の検診がやってきた

11週目、あっという間に人間になって手を振っている。
何なら微笑んでいる?

そしてついに言われる、早産流産を防ぐ手術、cerclag(子宮頸管縫縮術) を受けるならNiptをすぐに受けて、産むか産まないかを判断しなければいけないと。

cerclage、簡単に説明すると子宮頸管の入口を物理的にクリップで止めて早産流産を防ぐというもの。

子宮筋腫持ち、頸管が短い私は流産、早産のリスクが高い可能性があるが、出産経験が無いため、どんな癖を持ってるのか未知だと。

このまま自然分娩で産める人もいれば、残念なケースもある。

しかしcerclageを受けると子宮を刺激するので、その為に流産してしまうケースが9%ある。とのこと。

幸い、Niptの検査の結果が99%問題ないとのことで、私とボス君の出した結論は、手術を受ける。でした。

ちなみにこの検査で性別もわかるのですが
周りの友達の80%が思ってた通り、そして私も思ってた通り、男の子でした。

なんと私、同じ顔の男の子を抱く夢を2度見てるのです。
もしかして、正夢なのかもしれませんね。

そして現在(2023/11/07)、入院真っ只中でございます。

5日22時から水、食事を摂るのをやめ、

6日早朝5時に家を出て、9時から手術。目が冷めた頃には激痛が走る。昨日は点滴と6枚切り食パンサイズのパンを1枚食べて、ただただ寝てました。

今朝、またパンを食べ痛みに悶絶。
痛み止めで遥かに楽になるも、まだまだ痛い。
そしてずっと動けないのでお尻も痛い。
食欲は特別無いものの、お昼はすごい量が出てくる。

マッシュポテト、魚のムニエルマスタードクリームソースがけ、バターソテーほうれん草、クリームスープ、タルト。

日本に比べると高カロリーで、栄養が偏って見える。
無理して魚一つとスープを食べました。
残りは全部ボスくんが食べました

※この国の病院は特にどれくらい食べたかは記録しません

昼食後、少し休んでから体を拭いてもらいました。
赤ちゃんのような匂いの暖かいタオルで。
さっぱり気持ちよかったものの、加圧ソックスと尿管カテーテル、点滴のせいで寝返りも打てません。


そもそもお腹に力を入れる動作は一切できません。

くしゃみ、痰を取り除く喉鳴らし(術中パイプが入ってたので傷がついてるのか痛みと痰が絡みます)、鼻をかむなど…

そしてついにリハビリで立位の訓練をする事に。
ベルギーは割とスパルタで3日で退院させられます。
明日退院予定です。なので速攻リハビリさせられます。

そしてベッド上にある、つり革のようなチェーンを掴み、立ち上がった途端。

痛い!!!!!と思う。

そして気がついたら1時間寝てました。笑
はい、人は想像以上の痛みを感じると気絶します。

いままで多くの痛みを耐えてきたけれど、割と何なら痛みに強いほうだけど、人生で最も痛いです。

というのも、日本のcerclage(子宮頸管縫縮術)は大きく分けて2つ。

① 頸管が短くなった時点で、膣からギリギリの外側を結ぶのがマクドナルド法

② 12-14週までに頸管の根本の外側を結ぶのがシロッカー手術。(これは早産の既往あったり、流産経験ある人、子宮頸管無力症が早めにわかった時点で予防策としてやる事が多い)

この国にもこの2つはあるが、今回の私の手術は子宮頸管の根本の内側からクリップワイヤーで止めるっていう手術、transabdominal cerclage(経腹的締結手術)

今回の私のケースの手術では、帝王切開と同等、一度腹部切開し、子宮を取り出し、縫い付けて、戻す。
という話すだけでも痛々しい手術。

医師いわく、帝王切開の分娩と同等の痛みだとか。
1回の妊娠で2度それを経験しないといけないとは‥

術後24時間は流産リスクが高いのですが、その峠を超え今に至ります。

ものすごく痛いし、これが正解か不正解化なんてものはなく、健康に人を産むというのは本当に奇跡なんだと感じています。

私はハイリスク妊婦ですが、どんな妊娠もリスクがあり、安心なんてありません。

幸い、ボスくんはとてつもなく献身的でありがたい限りです。

世のお母さん、心底尊敬してます。

そして妊婦のみなさん、不安も痛みもあるけれど、頑張りましょう。私で良ければ話聞きます!質問も答えます!
そしてパパも同時に労ってあげましょう。
ママモードに入るとパパは二の次三の次になりがちですが妊娠は家族作業。共に乗り切る歴史にしましょう。

そしてパパたち、本当に本当に、お疲れ様です。
ママたち時々八つ当たりしちゃいます。 怖くて怖くて突然泣き出します。時々パパのこと臭いと思うほど鼻が敏感になります。でも、2人の子のためにママは大きな変化と戦っています。いつもの3倍くらい広い心で許してあげてください。

ここまでかなり体変わりましたお腹のサイズ、胸のサイズ、皮膚の乾燥、乳首の痛み、色の変化、匂いの敏感さ、吐気による歯の痛み、腰痛、頭痛、何故かよく見る悪夢たち。そして頻尿。

だらしなくなりがちで、"美しいママ" でいるのが難しくなってしまう。

でも、これらに耐えて強いママになっていってるのは間違いないです。忍耐強いパパになってるに違いないです。

そんな異国で点滴に繋がれながら、激痛に耐えながら近況報告、並びに心からのエールを送るTwoodでした。

無事に生まれる事を祈っていただけると幸いです。

そして皆さんの妊活、妊娠生活、産後の生活が穏やかであることを祈っています🙏🏼








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