風の結(フーテンのゆい)/占い師(手相・タロットリーディング、数秘術) 小説『月の交差点』

愛月日奈子先生からタロットの世界を味わうことを教わりました。まさかわたしが占い師?まさ…

風の結(フーテンのゆい)/占い師(手相・タロットリーディング、数秘術) 小説『月の交差点』

愛月日奈子先生からタロットの世界を味わうことを教わりました。まさかわたしが占い師?まさかわたしが文章を書きたくなるなんて!人生は未知未知ている! * タロットカードの世界をもとに短編小説執筆中。

記事一覧

自己紹介(2024,9加筆)

みなさん、はじめまして。 風の結(フーテンのゆい)と申します。 数ある中から見つけてくださりありがとうございます。 1)占い師の自己紹介 2)毒親、洗脳 3)演劇活…

わたしから見た「不倫」とは

(返戻金申請なしです) ある占いの館にいた頃、わたしのところへいらっしゃったご相談の多くは 恋愛や不倫のご相談でした 「不倫」とは簡単にくくれば「悪」でしょうが、…

500

タロット小説【皇帝と世界】

ある日こんな二人があらわれた 「いいですか」 声をかけてわたしの正面にドカッと座った男 30代前半くらいか 背が高く体格もいい 甘い雰囲気はなく男くささを感じさせ 若…

タロット小説【塔と節制】

「…彼、ずるいのわかってるんですけどわたし…あきらめたくなくて… でも…友達に話すときっと…不倫はやめとけっていうに決まってるから…」 女性は困った顔つきでうつ…

タロット小説 【塔のち世界ときどき女帝】

  やめた! いきなり、 ...いや、ようやく自分のなかでそう言えた とんとんと階段を降りる 台所では母が朝食の支度をしている最中だった 日の当たる明るい台所に…

あの日 ゆれた

(8年前?に書いた原稿です) 1月17日 早朝 目が覚めた 強い揺れに起こされたのだ (地震か...) 床から伝わるなんとも気味の悪いその揺れに起こされて わたしは…

道路標識

今の若い年代に送り出される漫画は 色合いがかなり変わっている 時代が変わっているのだから あたりまえだが 感覚的にわかることも多いが でも だからこそ わたしは道路標…

エッセイ ~色は散り~

(返金申請の受付あり) 指の長い上品な手 羨ましいな …小指の先が曲がってる あ わたしも同じだ

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タロット小説  【月】

迷ったか 四辻に立ってみる こんな夜更けに誰も通らず あたりまえか 答えは出ず いつものバーでひとり カウンターの片隅で カララ と グラスの氷をかき混ぜてみた…

タロット小説【隠者】

気を付けてな この灯りは小さいから 本当の手元しかみえんのじゃ だがな そうやって胸元に掲げ 時に腹に抱き ゆっくり ゆっくりと 進めばいいんじゃ 怖がらんでもええ 急…

タロット小説 【悪魔】⒉

  フーテン? ああ 来よるぞ ときどき まあ奴も人間やからな ずっと囚われないままっつーのは無理ってもんよ 大抵の人間は無意識のうちにつながれに来よる フーテ…

タロット小説 【悪魔】

おお~ よう来たなあ~ 長い道のりご苦労さん なんだよ 苦労してここまできたのに デビルかよって? まあまあそう言わずに… ちょっと寄ってく? ここは地獄の三丁目 …

タロット小説 【女司祭】

どこかから響いてくる ひとつの声 遠く... はるか遠くから... その落ち着いた声のトーンは空間に 穏やかに 風に乗り広がっていく 「......&#@%*  よ …

タロット小説 【 魔術師 】

「どうすればいいですか?」 向かい側に座った彼女は食い入るような眼差しで 占い師であるわたしの顔を覗き込んでいた。 「ではカードに聞いてみましょう。」 緊張を隠…

タロット小説【女帝】

「楽しければいいじゃない!」   はあ…まただ 彼女はいつもこうだ(苦笑) 大学の学食で遅い昼食をとりながら 講座の単位の話やおしゃなカフェが近々オープンする話 …

自己紹介(2024,9加筆)

みなさん、はじめまして。 風の結(フーテンのゆい)と申します。 数ある中から見つけてくださりありがとうございます。 1)占い師の自己紹介 2)毒親、洗脳 3)演劇活動 4)演劇と占いと人生をつなげたわたしの生き方 **********  1)占い師の自己紹介 *占い師になったきっかけ*  趣味で受講したタロット講座でしたが、自分が経験してきた数々の事柄がタロットカード一枚一枚にあてはまり、今まではっきり考えてこなかったこと、流して流してきちんと見なかったこと、やる前か

わたしから見た「不倫」とは

(返戻金申請なしです) ある占いの館にいた頃、わたしのところへいらっしゃったご相談の多くは 恋愛や不倫のご相談でした 「不倫」とは簡単にくくれば「悪」でしょうが、その悪の奥にも様々な背景があります そのお話はまた別で書くかも?しれませんが、けっこう身の回りでも起こっていたし、生前の祖母はどうやら愛人生活をしていたらしい、というのもあり... これから書くことは、一個人の考え方であって、こういう考え方もあるのだなと、何かの参考にしてもらえたらいいかなくらいの気持ちで書いていま

¥500

タロット小説【皇帝と世界】

ある日こんな二人があらわれた 「いいですか」 声をかけてわたしの正面にドカッと座った男 30代前半くらいか 背が高く体格もいい 甘い雰囲気はなく男くささを感じさせ 若さそのままのパワーにあふれ確固たる意志が表にビシビシと感じられた 隣の席についたのはお人形のような可愛らしい目鼻立ちのはっきりした女性 こちらは20代にみえる 控えめにほほ笑む口元のローズピンクのルージュがとてもよく似合っていた ただ彼女もまた自分の意思を持ったまっすぐな瞳をしていた 二人とも似たようなロック調

タロット小説【塔と節制】

「…彼、ずるいのわかってるんですけどわたし…あきらめたくなくて… でも…友達に話すときっと…不倫はやめとけっていうに決まってるから…」 女性は困った顔つきでうつむき加減にぽつぽつと話しはじめた だが言葉は途切れることなく水があふれ出すように 出会いから今までの経緯の話が続く わたしは口を挟まず静かに相槌をうちながら話を聞いていたのだが… 彼女はどこか…嬉しそうなのだ ****** 街角で鑑定し始めて一番多く相談に来られる内容が不倫だ 不倫というのは潔癖症の世間では<悪>

タロット小説 【塔のち世界ときどき女帝】

  やめた! いきなり、 ...いや、ようやく自分のなかでそう言えた とんとんと階段を降りる 台所では母が朝食の支度をしている最中だった 日の当たる明るい台所にはいつもの母の姿 リズミカルなまな板の音 毎日のルーティーンを淡々と行う背中 みそ汁のいい香り 「かあさん」 「ん? ちょっとまってね。もうすぐだから。」 まな板のリズミカルな音は続く 「俺やめるわ」 「え? なにを」 「試験」  リズムが止まる 振り向く母 「は?...はあ~...

あの日 ゆれた

(8年前?に書いた原稿です) 1月17日 早朝 目が覚めた 強い揺れに起こされたのだ (地震か...) 床から伝わるなんとも気味の悪いその揺れに起こされて わたしはテレビをつけた (かなり大きいんだ...) 大阪もかなり大きい数値がでている ふと大阪の友達のことが心配になって 電話をかけてみた けれど (あ、まだ早朝だ。大したことなかったら迷惑かも。) と思いすぐに切ってしまった そのあと テレビでは広範囲の各地の震度が表示され 信じがたい街の様子が映し出さ

道路標識

今の若い年代に送り出される漫画は 色合いがかなり変わっている 時代が変わっているのだから あたりまえだが 感覚的にわかることも多いが でも だからこそ わたしは道路標識でいるべきで 一緒になってしつこく道案内はしちゃあいけないんだ って改めて思った 本当にいろんな色が混ざり合う時代 新しい色が生まれている時代 だけど好みっていうのもある でも一人ひとりその色で生きていて それをすべてひとりの感覚で きめつけちゃいけない ところで ふいに扉があいた よかった また入

エッセイ ~色は散り~

(返金申請の受付あり) 指の長い上品な手 羨ましいな …小指の先が曲がってる あ わたしも同じだ

¥100

タロット小説  【月】

迷ったか 四辻に立ってみる こんな夜更けに誰も通らず あたりまえか 答えは出ず いつものバーでひとり カウンターの片隅で カララ と グラスの氷をかき混ぜてみたり 考えはただぐるぐる回るだけ 暗い夜道は動けない そんななかでうろうろしてみろ すぐに獣に食われちまうぞ 森で迷ったか なら しばし木の上にのぼり夜をやり過ごせ 街で迷ったか なら ビルの屋上で星を数えながら太陽を待て

タロット小説【隠者】

気を付けてな この灯りは小さいから 本当の手元しかみえんのじゃ だがな そうやって胸元に掲げ 時に腹に抱き ゆっくり ゆっくりと 進めばいいんじゃ 怖がらんでもええ 急がんでもええ この洞窟には敵はおらん 安心せぃ 気のすむまで この洞窟探察をやったらええ 何を見つけるかはあんた次第じゃ さあ わしの案内はここまで この先は一人じゃぞ 時が来れば必ず 出口は見つかる あんた自身の出口が ああ 足元気を付けなされ 岩がごろごろしておるでのぉ (本当は宝石

タロット小説 【悪魔】⒉

  フーテン? ああ 来よるぞ ときどき まあ奴も人間やからな ずっと囚われないままっつーのは無理ってもんよ 大抵の人間は無意識のうちにつながれに来よる フーテンもな いつのまにか来とる時があるなあ 一人でひとしきりぎゃーぎゃー言うて 一人で納得してまた出ていきよるわ まあ 見てたら面白いぞ 落ち着いたら 周りの人間眺めてたりの おとなしく本を読んどる時もあるかな ときおり地面いっぱいに図面書いてみたり (ガリレオの鼻歌交じりの時もあるが 奴の

タロット小説 【悪魔】

おお~ よう来たなあ~ 長い道のりご苦労さん なんだよ 苦労してここまできたのに デビルかよって? まあまあそう言わずに… ちょっと寄ってく? ここは地獄の三丁目 なんつって😁 え? こいつら? 見ての通りじゃん 繋がれてんの わし? わしはなんもしとらんよ 人間がさ 好きでやってんじゃね? まあ わしはここで人間どもの愚痴を聞いてやってるわけよ よくわしにせいにされるけど あれどうにかならんかのお 自業自得じゃ思うんじゃがの この鎖もようみてみい ゆるゆ

タロット小説 【女司祭】

どこかから響いてくる ひとつの声 遠く... はるか遠くから... その落ち着いた声のトーンは空間に 穏やかに 風に乗り広がっていく 「......&#@%*  よ  」 でも 何を言っているのか 遠すぎてまだ聞き取れない 「・・・ここは...どこだ...?」 目がかすんでいるのか 周りの景色はぼんやりとしか見えてこない 自分の動きも緩やかだ 機敏に動けない ・・・ああ 夢の中か・・・ 浅い夢を見ている? 半分頭が起きているのだろうが 全く体が動かない

タロット小説 【 魔術師 】

「どうすればいいですか?」 向かい側に座った彼女は食い入るような眼差しで 占い師であるわたしの顔を覗き込んでいた。 「ではカードに聞いてみましょう。」 緊張を隠してカードを手に取る。 いつのまにか日は沈みはじめ 空にはうっすらと紅色が広がっている。 これからゆっくりと綺麗な濃い火の色に変わって行く時間だ。 イベント広場の一角に小さなスペースを陣取り 新米占い師はカードを繰る。 ただただ無心にカードを繰る。 彼女は、これで運命を決めるんだ、とでも言わんば

タロット小説【女帝】

「楽しければいいじゃない!」   はあ…まただ 彼女はいつもこうだ(苦笑) 大学の学食で遅い昼食をとりながら 講座の単位の話やおしゃなカフェが近々オープンする話 そしていつの間にか恋愛の話になった 彼氏がいるにもかかわらず わたしは最近ちょっと気になっている子がいる 細身で柔らかい雰囲気 友達も多くて… 今日も気軽に話しかけてきた 「おう」 相変わらずの人懐っこさで相手を安心させるあの笑顔はちょっとずるい (笑) 「今日の講義どうだった?俺ここの部分分かりづらく