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君の手がくれた「おと」は…〜サイドストーリー璃果〜
私が就職した会社に○○が来た
どれくらいぶりかの再開、だけど隣にいる綺麗な女性…
その人は○○の彼女だった…
○○には私の気持ちを伝えて会わないつもりだったのに
遥(私と友達になって?)
この一言で私は敵わないと思った
○○をへの想いをキッパリ諦めて少ししてからの事…
何故か同期の筒井浩平君のプロジェクトに参加することになった
もちろん沙耶香も一緒だからそこまで不安はなく…
会議
君の手がくれた「おと」は…1
僕には他の人とは違う事がある
それがある僕に近づく人はいない
だけど君は違った…
君は僕にくれたものがある
だから僕は今、幸せを感じる事ができる
僕はある企業に入社した
部「え〜、この度、遠藤○○君が我が部の仲間になる」
パチパチパチ
部「しかし、彼の耳は聞こえないらしいが、筆談でなら理解できるので、どうか仲良くしてやってくれ」
部長さんが僕の肩を2回叩く
だから僕はお辞儀だけ
君が手がくれた「おと」は…2
私の彼氏はちょっと他の人とは違う
それは耳が聞こえない事
最初は話すことが出来なくてどうしたらいいのか考えた
結果私が手話を覚えればいい事で解決したんだけど…
○○に気を使わせてばかり…
でも、○○と幸せを掴む為に私は頑張ると決めた…はずだった
同僚との遊びは極端に減り、飲みに行ったりご飯食べに行くことも減った
周りからは「遠藤君にベッタリ過ぎない?」とか「甘やかすのは…」とか…
君の手がくれた「おと」は…3
私は生まれつき耳が聞こえない
だから、人見知り…
耳が聞こえてたらこんな性格じゃなかったかもしれない
産んでくれた親も恨んだこともある
でも、私に生きる希望をくれた人がいた
遠藤○○の存在だった
初めての友達…初恋の人
障がいを持つ人が行く学校「ろう学校」で出会った
○○といると音がない世界でも楽しかった
優しくて、かっこ良くて…
でも、彼は引っ越しをして離れ離れ…
高校は普
君の手がくれた「おと」は…4
○○と約束した週末はなんか清々しい
答えはわかってるから気持ちだけ伝えるだけでいいから
でも○○は優しいからな〜
もしかして彼女さん連れてくるかな?
綺麗な人だったけど…
そんなことを考えながら目的地に着いた
中へ入るとやっぱり彼女さんもいた
多分彼女さんのヤキモチを妬いて来たのかな?
璃(おまたせ)
○(大丈夫だよ?)
遥(私、席外そうか?)
璃(いえ、居てもらっても大丈夫
君の手がくれた「おと」は…5
○○の元カノの璃果ちゃんと仲良くなった私
知らなかった時間を少しずつ埋めていく
そんな幸せな時間が仕事でも影響が出てくる
苦手な営業は成績も上がった
何も不満がない私にそれは起きた
母「遥香?」
遥「なに〜?」
母「あなた彼氏出来たでしょ?」
遥「えっ!?」
母「その反応はやっぱりね?」
遥「いいでしょ!?私だって大人なんだから…」
母「ダメとは言ってないでしょ?
どんな人な
君の手がくれた「おと」は…6
○○の両親を味方につけた私は覚悟を決めた
遥「お母さん…」
遥母「彼氏はいつ呼ぶの?」
全てを見透かした母の一言
遥「今週の日曜日にしようと思うんだけど…どうかな?」
母「そうね?あと、お父さんには彼氏君の耳の事は自分で話しなさい」
遥「えっ…」
遥母「当たり前でしょ?あなたの事なんだから」
遥「けど…」
母「お父さんにも心の準備くらいさせてあげて?」
遥「反対…されないかな?
君の手がくれた「おと」は…7
遥母「あなた達、1年間同棲してみなさい」
この一言で私と○○は同棲する事になった
父親が○○の事で反対してるからだけではなさそう
遥母「部屋は私が探します。だから準備できるまで待ってて?」
全て任せるべきでなかったと少し後悔もした
そんな母親の奮闘記です。
遥香と○○君の付き合いを反対する夫にイライラした私は完全に2人の為に動く
私一人ではちょっと不安な為、助っ人を頼み込む為にある場
君の手がくれた「おと」は…8
両親に○○を合わせたものの、父親が大反対をした
母親がとんでもない発言をしてから1週間後、メッセージが届いた
母「部屋決めたよ〜」
遥(本当に決めたんだ…)
まぁわかりきった事ではあるものの一抹の不安がよぎる
遥「それで?私はどうすれば?」
母「○○君連れて駅まで来て?」
遥「いいけどいつ?」
母「明日!」
遥「はぁ?いくらなんでも急すぎるよ」
母「鍵渡したいの!そうすればいつ
君の手がくれた「おと」は…9
真「ねぇねぇかっきー?」
遥「どうしたのまゆたん?」
真「さくちゃんから聞いたよ?○○君と同棲するって」
遥「あー…」
真「ん?」
遥「パパが反対でね…ママが…」
真「やっぱり…」
遥「私は○○と居れればそれでいいから…」
真「頑張ってね?なんかあれば協力するよ」
遥「ありがとうまゆたん」
そして迎えた週末の休みに私と○○はショッピングモールへ…
○(人多いとこ苦手なんだけど
君の手がくれた「おと」は…10
私はズルい女かもしれない
母のあの一言…
母「既成事実を…」
という言葉の誘惑に負けたからだ…
それが発覚した時には私の気持ちは固まっていたが…
○○と暮らし始めて3ヶ月、璃果ちゃんのアドバイスで何事もなく2人の時間を過ごしていた
仕事も上手くいっていた矢先の事だった
真「同棲生活はどうなの?」
早「上手くいってるに決まってるやんな?なんか幸せオーラ出まくってんで?」
遥「そんな
君の手がくれた「おと」は...11
遥香と同棲して数ヶ月...
遥香のお腹の中に僕の子供が宿った
どうやら、遥香のお母さんの思惑通りとなったらしい
僕の両親、姉のさくらも喜んでくれたのだが、1番手強い人がいる
遥香のお父さんだ...
前に挨拶した時は大反対された事もあり、苦手意識はある
遥香のお母さんは大丈夫だと言っていたが不安は拭えない
迎えた週末は両親とさくらも一緒に来ていた。
○母(大丈夫。あなたは堂々としてな
君の手がくれた「おと」は12
父親を説得後、私達がやる事は…
遥(結婚式でしょ?出産でしょ?バタバタだぁ〜)
○(その頃には遥香のお腹も大きくなってるからな〜)
遥(両家は早く結婚式しなさいって…)
○(とりあえず予算内で収まる式場探す?)
遥(それはもうしてるんだけど…)
○(仕事辞めたくないんでしょ?)
遥(え?辞めるよ?寿退社もしてみたいじゃん?)
○(予算どれくらい超えるの?)
遥(50くらいかな?シ
君の手がくれた「おと」は…13
結婚当日...
遥(○○?準備出来た?)
○(出来たよ?)
遥(ならもう行こう?)
○(早くない?)
遥(こういうのは早めに行くの。花嫁さんの準備は大変なんだからね?)
○(そっか。じゃあ行こうか?)
お腹の大きい遥香を気遣いながら式場へと向かった
矢「おはようございます。遥香ちゃんはこっちで準備ね?」
遥「美緒ちゃん...」
矢「大丈夫。○○君専用のスタッフつけるから」
遥