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君の手がくれた「おと」は…7

遥母「あなた達、1年間同棲してみなさい」

この一言で私と○○は同棲する事になった

父親が○○の事で反対してるからだけではなさそう

遥母「部屋は私が探します。だから準備できるまで待ってて?」

全て任せるべきでなかったと少し後悔もした

そんな母親の奮闘記です。



遥香と○○君の付き合いを反対する夫にイライラした私は完全に2人の為に動く

私一人ではちょっと不安な為、助っ人を頼み込む為にある場所へ連絡をして呼び出した

?「おばさん?」

遥母「さくらちゃん、ごめんね〜呼び出して」

さ「大丈夫ですけど、どうしました?」

遥母「遥香と○○君を同棲させるでしょ?」

さ「えぇ…」

遥母「それで、どういう感じの部屋がいいのか悩んじゃって…」

さ「1年だけですよね?とりあえず…」

遥母「何言ってんのよ〜そのままそこに住ませるに決まってるでしょ?」

さ「えー!」

遥母「うちのわからず屋を懲らしめようとしただけなんだけどね?
でも、○○君の涙見たら…」

さ「おばさん…」

遥母「2人のあの幸せそうな顔を見たら引き離せないでしょ?
だからさくらちゃんに協力してもらいたいの」

さ「わかりました。」

遥母「じゃあ、作戦を練らないとね?」

さ「作戦…ですか?」

遥母「そうよ?それに今後の事も考えて…」

さ「おばさん、あまりやり過ぎるのも…」

遥母「いいのいいの!」

さ「わかりました…」

こうして、2人でいろいろと話し合い、不動産屋へ

不「いらっしゃいませ。」

遥母「部屋を探してまして…」

不「それでは条件等を申し上げて頂けますか?」

遥母「条件は……」

不動産屋の人に話をしていく

時折、さくらちゃんの意見も取り入れてもらうと…

不「それではですね?条件に合う物件ですとこちらの3件になりました。」

プリントアウトされた物件の情報を2人で見た

私がさくらちゃんの顔を見合わせた時に同じ意見だと確信した

遥母「内覧出来ますか?」

不「出来ますよ。何時に…」

さ「これからってお願い出来ますか?」

不「かしこまりました。それでは準備致しますので少々お待ちください」

不動産屋さんが一旦席を離れると…

さ「あの〜思ったんですけど、私達で決めちゃっていいんですか?」

遥母「私が用意すると言ったんだから大丈夫よ?」

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そして1軒目の内覧

さ「思ってるよりも狭くないですか?」

さくらちゃんが間取り図を見ながら部屋を探索し始めやる

遥母「そうね…ちょっと思ってるよりは…」

さ「それに水圧も弱いし…駅からどれくらいでした?」

不「歩いて20分くらいですかね?」

さ「う〜ん…」

遥母「次の物件いいですか?」

不「かしこまりました。」

さくらちゃんの悩みはお兄さんの○○君の事だろう

耳が聴こえないと移動中のリスクが高い

車で20分くらいの場所に2軒目はあった

不「それではどうぞ」

扉が開き中へ入る

さ「部屋は広め…水圧もいい感じ…」

遥母「さくらちゃん?」

さ「…はい?」

遥母「さくらちゃんから見てどう?」

さ「そうですね…申し分ないと思います。」

遥母「駅からここまでは…」

不「駅から徒歩10分、途中商店街もありますから住みやすいと思います。」

遥母「実家からもそう遠くないから良さげね?」

さ「収納も良さげでしたよ?」

遥母「そうね?不動産屋さん?」

不「はい」

遥母「ここをキープ出来ますか?」

不「それはできなくて…」

さ「じゃあ次の見て決めましょう。急ぎでお願い出来ますか?」

不「か、かしこまりました」

遥母「さくらちゃん凄いわね…」

さ「おばさん程でもないですけど、もう一軒あるならそれ見とかないとですよ」

遥母「そうね?」

そして3軒目を見るが2軒目の方がよくてすぐに契約をした。

遥母「契約できて良かったわ。来月から住めるのも良かったし」

さ「そうですね。あそこなら私も住みたいくらいでしたから」

遥母「さくらちゃんがそこまで言うなら間違いなしね?」

さ「おばさん?」

遥母「何かしら?」

さ「もしかして既成事実…」

遥母「それはあの2人次第かな?私は1年間同棲しなさいとは言ったけど、条件はつけてないからね?」

さ「おじさんは…」

遥母「あの人は遥香を大切にしてる。わかるけど遥香の人生はあの子の物だから見守って欲しいってわかってもらいたいの」

さ「かっきーは幸せですね?」

遥母「さくらちゃんも早くいい人捕まえないとね?」

さ「そうですね…」

少し寂しそうな顔をしたさくらちゃんに私は気付く事が出来なかった

後日、遥香と○○君を呼んで部屋を決めたことや鍵、住所を渡して私の役目は終わった

2人の幸せを願って…

……To be continued

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