君の手がくれた「おと」は…9
真「ねぇねぇかっきー?」
遥「どうしたのまゆたん?」
真「さくちゃんから聞いたよ?○○君と同棲するって」
遥「あー…」
真「ん?」
遥「パパが反対でね…ママが…」
真「やっぱり…」
遥「私は○○と居れればそれでいいから…」
真「頑張ってね?なんかあれば協力するよ」
遥「ありがとうまゆたん」
そして迎えた週末の休みに私と○○はショッピングモールへ…
○(人多いとこ苦手なんだけど…)
遥(しょうがないでしょ?必要な物買わなきゃなんだから)
○(じゃあ…はい!)
遥(うん)
手を繋ぎ、お店を練り歩く
○(一気に買ってもいいけど手話出来なくなるよ?)
遥(それはだめ…あっ!配送してもらえばいいんだよ)
○(遥香がそれでいいなら…)
遥(ありがとう○○)
私は○○とちゃんとしたデートを楽しんだ
一緒に住み始めてまだ1週間なのに幸せでいっぱい
だけど、改めてわかった事があった
誰か来ても対応が○○には出来ないこと
宅配便が来てもインターホンに気づかない事
普通なら『音』でわかる事も○○には困難…
遥(○○は宅配便とか来た時どうしてるの?)
○(家に誰かしらいるから…)
遥(そっか…なんか対策考えなきゃだね?)
○(ごめん…お義父さんの言ってる事はやっぱり…)
遥(そんな事ないよ?1人暮らししてる人だっているじゃん…
ねぇ?璃果ちゃんて1人暮らし?)
○(それは知らないけど…)
遥(聞いて見ようか?なんか対策できるかも…)
○(そうだね。聞いてみよう)
私はLINEで璃果ちゃんに連絡をした
すると、家に来るという事で住所を教えた
璃(お邪魔します。)
璃果ちゃんは部屋を見渡す
璃(いい部屋だね?)
遥(ありがとう。さっき説明…)
璃(不動産屋さんと話し合いになると思うんだけどね?
インターホンなると点滅する機械を設置するといいよ?
私も友達と住んでるけど、それあればなんとかなるよ?)
遥(壁に取り付けは厳しいよね?)
璃(置くタイプのがあるから大丈夫だけど、ちょっといい値段するから…)
○(でも、あるとないとじゃ違うよね?)
璃(全然違うよ。○○はちゃんと遥香ちゃんと協力しないとダメだよ?
同棲でお互いの嫌なところも見えるからね?)
○(そんなに?)
璃(うん。ちゃんとルールとか決めないとどっちかに負担もかかるから)
遥(なんかいろいろありがとう…)
璃(全然大丈夫だけど、遥香ちゃんが○○甘やかすのはダメだよ?
夫婦になったらもっと大変らしいから)
遥(夫婦…か…)
璃(どうしたの?)
私は事の経緯を話した
璃(なるほどね…遥香ちゃんのお母さんは頭の回転がいいと思うよ?まぁそれだけじゃないと思うけど…)
遥(どういうこと?)
璃(反対してるのはお父さんだけでしょ?
多分…既成事実を狙ってるかもね?)
○(まさか…)
璃(そう。赤ちゃんだよ)
遥(へっ?はぁぁぁ!)
璃(孫さえ出来てしまえば強引に賛成せざるを得ない状況を作る
それに両家の家の真ん中の位置…)
遥(お母さん…)
○(いや、姉貴も絡んでるから…)
璃(遥香ちゃんは○○に大事にされてるね?)
遥(なんで?)
璃(だって…してないんだよね?)
私は璃果ちゃんの一言に全身が熱くなる
遥(な、何を…)
璃(その反応で確信した。○○!)
○(ん?)
璃(遥香ちゃんと…)
○(僕は…遥香がいい…なら…)
璃(照れてる〜。だってよ?遥香ちゃん)
遥(えっ…と…わかった…)
璃(じゃあ、私は帰ろうかな?)
○(送って…)
璃(友達が待ってるから大丈夫。また仕事の時ね?)
璃果ちゃんはにこにこしながら帰っていった
○(璃果のやつ…)
遥(で、でもさ?解決策はできたし…その…)
○(いいの?璃果に…)
遥(ずっと一緒にいたいもん…)
○(僕も同じだよ?)
私達は身も心も1つとなり愛を確かめ合った…
数ヶ月後に起こる事件と大騒動を予測することもなく、歯車だけは未来へと動き続ける
……To be continued
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