東京農工大学 先生大図鑑

「農工大の先生のことをわかりやすく伝える」をモットーに、学生が先生の研究内容からこれま…

東京農工大学 先生大図鑑

「農工大の先生のことをわかりやすく伝える」をモットーに、学生が先生の研究内容からこれまでの人生のことまで、幅広く深い内容をインタビューしました。 農工大の真髄は個性的な先生たちにあり!?学生が深堀りした『生の声』をお届けします。

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「先生大図鑑」について

「先生大図鑑」とは 「高校生に、農工大の先生のことをわかりやすく伝える」をモットーに、東京都にある国立大学である「東京農工大学」の学生たちが自らインタビューした記事を掲載するwebサイトです。 このnoteは、そんな「先生大図鑑」のインタビュー記事をまとめたものとなっています。 「先生大図鑑」の使い方 「先生大図鑑」には、ふたつのコンテンツがあります。 「先生大図鑑」:農工大の先生の研究からはじまり、歩んできたこれまでの人生についてお話を伺うメインコンテンツです。

    • 国際協力の経験から、学生の留学を後押し。“とにかく、いってらっしゃい!”

      https://tuatdaizukan.net/ 今回は国際交流関係のお仕事をされているグローバル教育院の横森先生にインタビューしました。 <プロフィール> お名前:横森佳世先生 所属学科:グローバル教育院(府中キャンパス) 趣味:御朱印集め、登山、ピアノ 国際協力の道へ―横森先生のこれまでについて教えてください。 これまで 色んな立場からアジア、アフリカ、南米等で国際協力に携わってきました。例えば、NGOでは現地の方々と一緒の視点からの草の根活動、JICAや外務省

      • 研究者の「おもしろい!」が繋げてきた昆虫研究

        今回は生物生産学科の天竺桂弘子(たぶのき ひろこ)先生にインタビューしました! ぜひ最後までご覧ください。 <プロフィール> お名前:天竺桂弘子先生 所属学科:農学部 生物生産学科 研究室:動物生化学(昆虫系)研究室 始まりは飼育から!長い時間をかけて取り組む昆虫研究―早速ですが、研究室で行われている研究について、お聞きしてもいいですか? では実際に見てみますか?これは、キンウワバトビコバチといって、蛾の卵に寄生する寄生蜂(きせいほう)なんです。 ―この画面に映ってい

        • 数学で世界をステップアップ!~音の計測・処理から応用へ~

          今回は知能情報システム工学科の矢田部浩平先生にインタビューしました。 今ではweb会議で当たり前に使われているzoomアプリなどは音響の研究があってこそ不自由なく利用することができています。本記事では音響とその研究に使われている数学についてお話を伺いました。 物理現象からデジタルデータへ─矢田部先生はどのようなことを研究されていますか? 音をはじめとする様々な物理現象をデジタルデータに変換して、解析・処理をするための信号処理について研究しています。 まず物理的な現象として

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        「先生大図鑑」について

          木の細胞の死の原因を探る

          今回は環境資源科学科の半智史先生にインタビューしました。 「自然と調和した社会」と「研究」─先生が森林について学ぼうと思ったきっかけを教えてください。 元々大型の野生動物に興味があって、それらを守るような仕事をやってみたいと思って、そういった勉強ができそうな大学の農学部を志望して入学して、当時は根拠もなく動物行動学が大事そうだと思ってたんですけど、実際にそれを扱っている研究室を調べてみると、ダニとか社会性昆虫についてやってる所で、なんだかイメージと違うぞってなったんですよ

          木の細胞の死の原因を探る

          医療に役立つ抗体をデザインする。

          今回は生命工学科の浅野竜太郎先生にインタビューしました。ぜひご覧ください! 抗体とは何か―抗体について簡単に教えていただけますか? まず免疫についてなのですが、免疫とは自分以外のものを全部排除する仕組みのことです。何か変なものが体の中に入ってくると排除されるということです。 逆に自分にもともとあったものは受け入れるんですが、この免疫という現象において大きな役割を担っているのが抗体分子です。抗体分子が入ってきたものを排除しようとするのです。 ―ここの研究室はPIの先生が

          医療に役立つ抗体をデザインする。

          [こんな実験・実習あります]~ガソリンエンジンの分解・組立~

          今回の「先生大図鑑」は特別編! 「こんな実験・実習あります」と銘打ち、農工大の実験や実習に密着します。 今回は工学部機械システム工学科の2年生が受講する「機械システム工学実験Ⅰ ~ガソリンエンジンの分解・組立~」の様子をお届けします。 学生が実際のガソリンエンジンに触れる様子をご覧ください! 取材日:2022年7月13日 動画制作:タカ、ほき、すざんぬ、みかん

          [こんな実験・実習あります]~ガソリンエンジンの分解・組立~

          物理的な力を用いた医療技術~患者さんの症状に合わせて~

          今回は生体医用システム工学科の吉野先生にインタビューしました。 吉野先生の研究─吉野先生の研究について教えてください。 1つ目は未来の医療技術を作るということで特に循環器系の病気、例えば血管が詰まってしまうとか高血圧とか、そういう病気に対して原因を探る研究から、新しい治療器具を作っています。2つ目は、いろんな物理的な力を使って分子の構造をちょっと変えるというようなことをしています。薬はある特定の分子からできていますが、その分子一つ一つが立体的な構造をもっていて、その構造

          物理的な力を用いた医療技術~患者さんの症状に合わせて~

          レーザーで生体のミクロな世界を観察する!?~レーザーの研究を医療に繋げる~

          今回は生体医用システム工学科の三沢先生にインタビューしました。 レーザーを使った3つの研究─先生はどんな研究をされているのでしょうか 医療の中でも、診断とか予防の技術の開発をしています。 実は自身の学生時代の専門とすごく密接に関係しているんです。 当時は基礎物理学をやっていたんですね。それで研究対象が基礎物理学、応用物理学、化学、生物学、医学というように移っていきました。 でもその経緯の中でレーザーを道具として使っていくというのは変えていないんです。レーザーの光の性

          レーザーで生体のミクロな世界を観察する!?~レーザーの研究を医療に繋げる~

          物との対話で世界を広げる

          今回は特任助教の上田裕尋先生にお話を伺いました。恐竜を研究する楽しさや博物館で実物を見て学ぶことの重要性を教えて頂きました。ぜひご覧ください! 恐竜の研究―恐竜を研究しようと思ったきっかけを教えて下さい。 私が恐竜を研究している理由は、恐竜がとても好きだからです。記憶にないくらい小さい頃から恐竜が好きで、研究者になりたいと思っていました。研究者になれば、恐竜を一生追い続けることができるし、荒野や砂漠に行って化石を発掘することもできると思っていたからです。しかし大学に入って

          物との対話で世界を広げる

          微生物が支えるリサイクルを目指して~こだわりと縁を大切にして進む~

          今回は工学部化学物理工学科の寺田昭彦先生にインタビューしました。微生物の持つ力が環境問題にどのように貢献していくのか、研究内容からその魅力、将来像に悩みがあるときに取るとよい行動まで幅広く語っていただきました。ぜひご覧ください! 微生物が築く無限な循環とつながりの研究─先生はどのような研究をやっておられるのですか。 まず私の研究分野は、環境バイオエンジニアリング(注1)という学問領域です。生物の能力を理解して環境分野に応用する学問で、私たちは微生物に焦点を置き、微生物が持

          微生物が支えるリサイクルを目指して~こだわりと縁を大切にして進む~

          挫折を乗り越えて、想像できない未来を探る

          今回は応用生物科学科の福原敏行先生にインタビューしました。高校時代に挫折を経験した福原先生。研究の道でなら世界のトップレベルの人と対等に話せることを知り、研究者の道を志すようになったとのこと。動物には不可能なこともできてしまう植物の可能性や、特に楽しかった研究の内容についても教えてもらいました。 「こりゃいいな。」挫折の経験から、学問の面白さに気付く―研究者になったきっかけを教えてください。 学生時代は生命の起源に関する研究をしていたのですが、博士課程の 1 年生の時に研

          挫折を乗り越えて、想像できない未来を探る

          思い通りじゃないって楽しい!? ーものづくりから医療に貢献ー

          今回は工学部機械システム工学科の倉科先生にインタビューしました。倉科先生の研究室は 2022 年発足の新設にして、学科の中でも人気の、医療工学の研究室です。医療も工学も分かるけど、医療工学ってどんなもの? 生体医用工学とは違うの? そんなあなたは是非ご一読を。 トータルで設計したい!→医療の道へ─医療工学って、工学部内でも目立っている感じがあります。はじめから医療工学を志望なさっていたんですか? 元々はガンダムを作りたいっていう気持ちで機械系学科に入りました。機械系のみ

          思い通りじゃないって楽しい!? ーものづくりから医療に貢献ー

          研究の実用化を通じて、社会に希望を!

          今回はグローバルイノベーション研究院の松村圭祐先生にインタビューしました。 先生の、「研究を通して社会を明るくしたい!」という思いが伝わってきました。 蓄電池と植物電池の開発―松村先生は普段どのような研究をしているんですか?  蓄電池、電池って言っても充電して使うようなバッテリーの研究をしています。 充電式のリチウムイオン電池、これがまずひとつのメインなんですけれども。 これを、ものすごく早く充電して、一気に吐き出せるようにすることを目指しています。従来の電池だと、電

          研究の実用化を通じて、社会に希望を!

          人と人工物の相互適応でより良い社会に

          今回は知能情報システム工学科の近藤先生にインタビューしました。近藤先生の原点である人工生命の話から、人と人工物の関わりの将来像まで盛りだくさんな内容になっています。ぜひ最後までご覧ください! 人と人工物とのつながり―先生が研究テーマを決めたきっかけについて教えてください。 僕の原点は人工生命です。 ―あまり聞き馴染みのないワードですね。 コンピュータで生命らしさは表現できるかという話です。コンピュータのように決まった通りにしか動かないものでも、生きているように見えるこ

          人と人工物の相互適応でより良い社会に

          分野を超えた繋がり~研究は人のためにあり、人が行うのが研究だ~

          今回は、生物生産学科の大津先生にインタビューしました。学生時代の進路選択や、子育てと研究の両立についても伺いました。 植物の硫黄代謝の研究で世界レベルに―先生の研究について教えてください。 ざっくり言うと、植物の代謝の研究と微生物の研究をしています。 植物の代謝については、大学時代から硫黄の代謝回路を解明する研究を続けています。 植物は硫黄を吸収すると、硫黄を含むグルタチオンという物質を生成します。グルタチオンの状態で硫黄を貯蔵して、硫黄が必要な時にグルタチオン

          分野を超えた繋がり~研究は人のためにあり、人が行うのが研究だ~