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和紙の可能性

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和紙のこと、染めや工芸など和紙加工のこと、つづっていきたいと思います。
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#手仕事

和紙の折敷を作ろう 後編

和紙の折敷を作ろう 後編



今回は裏を貼ります。
両面使えるようにしようと思うので 裏は際(きわ)まで貼ります。
和紙に限らず 紙は水をつけると伸びるので 今回貼る紙は全体的に一分(いちぶ、約3ミリ)小さく切ります。

水洗いできるようにするため 万が一にも剥がれちゃいけないので 糊は濃い目で、正麩のりを使います。
壁紙を貼る時くらいの濃さ。どろっとしてます。
ちなみに掛け軸を作るときの裏打ち糊の濃さは お米を洗ったとき

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二人展 開催します。

二人展 開催します。



今月15日から 岡山県南 ちょっと東寄りにある和気町の 栂(とが)さんというギャラリーで 二人展 開催します。
相方は アクセサリーの作家 ちぃちゃんこと 楚々(SOSO)さん。

展覧会に向け 鋭意制作中。

私は 壁掛けや 箱 洗える和紙のお皿 などを

楚々さんは ミニツケルモノ を中心に・・・

楚々さんの 髪飾りは 美人画の作家さんで 売れっ子の 宮崎優(呉榮子)さんの作品の絵にも 

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箱張りのレシピ2 上張り。

箱張りのレシピ2 上張り。

箱の上張りの様子をレポートします。

まず 上張りの紙の裏から 糊を付ける。
糊は 正麩糊(小麦粉を炊いた糊)。

とりあえず 箱の上の部分貼ります。

次に 側面。
内側に曲げるのりしろ部分(今回は 5分【ごぶ】=約1.5mm)測って余分な部分を喰い裂き(水切り)で 切ります。

四方とも余分な部分を切ったら 側面を貼ります。
写真のように折り曲げ部分を残して喰い裂き(水切り)にして

正麩糊で

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箱張りのレシピ最終章 内張り

箱張りのレシピ最終章 内張り



箱の内側を貼る。
まずは 四隅から 貼ります。
箱は角が 一番痛みやすいと思いますのでその補強の意味もあります。

紙の大きさは幅約1.8cm(6分・ろくぶ)高さは箱の内側の内寸より
0.5mmほど大きくします。

今回使った紙は 横野和紙黒弁柄染め この紙に墨で黒色の染めを加えました。ベンガラも 墨も 長年色褪せがほとんどないからです。
お客様のご要望が内側は 黒色の紙で…ということでしたの

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それぞれの 手(しごと)

それぞれの 手(しごと)



今朝 書道家兼表具師 篆刻もするし、ナチュラリストの松下さんが
仕事場に 和紙染の体験に 来てくれました。
一枚目の写真は 柿渋に 紫墨 ベンガラ 松煙を混ぜて色の見本のために染めたもの。
模様は ドウサ液で あらかじめつけておきました。

こちらは 松下さんが ドウサ液で 模様を描いているところ。
これは乾かして自宅に持って帰って どんなふうに染め上がるのか後日が楽しみです。

とても楽しそ

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仕事は 遊び☆彡

仕事は 遊び☆彡

仕事は クオリティの高い遊びだ と 思ってます。
っていうか そういう風に思わないとやってらんないな…という感じかな。
人生で 眠っている時間を除くと ほとんどの時間が仕事に費やされることを考えたら 仕事が 苦役ってとてもやりきれないなと思います。

何かの本で(ドラッカーだったかな)、セカンドライフ 第二の仕事、第二の人生を 若いうちから考えてボランティア活動にしろ、仕事にしろ 若いうちから取り

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手仕事のこと

手仕事のこと

トップ画像は 20年くらいお店で使っている 和紙のお皿 キャッシュトレーです。
私が厚紙に和紙を貼り 柿渋で染めて手仕事で作りました。
年月を重ねて 端のほうが擦れたり ちょっとはげたりして 味が出てきました。

志村ふくみ、志村洋子さん共著の「夢もまた青し」の中で
「時間(とき)を重ねることによって、美しさが磨かれていく。それは手工芸の何にも代えがたい特質といえるでしょう」 
と表現されてます。

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