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英語学習、あらためて基本的な話から

この前、2年生のとあるクラスでお話しした内容

英語の話 君たちへのヒントとして

というタイトルで、生徒向けに少し話をしてみました。
以下は生徒に配布したプリントをこの記事用にリライトしたものです。

お久しぶりです。佐藤です。頑張ってますか?→自分として頑張ってる?目標に対して頑張ってる?頑張ってる、の尺度の話

英語の話
そもそも論
悲しいことに大学受験とか定期試験とか資格検定は、「俺って勉強したぜ」を好き勝手披露する場ではなく、出題者の意図を読み取り、出題者の意図に沿った解答を提供することが大事
仕事の発注(出題者)があるにも関わらず、受注側(下請け、解答者)が好き勝手なことをしたら、とんでもないことになるじゃん。
学校から僕は英語の授業を発注されている。にも拘わらず僕が宇宙論とか語り出したら、たとえおもしろい時間を提供できたとしても、その授業は0点じゃん。なんとなく伝わる?

単語・表現
・LEAPを1冊仕上げよう。→仕上げるってなに?
 レベル0→全ての単語を読む→発音とアクセント
 レベル1→全ての単語の訳語を覚える
 レベル2→全ての単語の使える
・LEAPはレンジが広いので、LEAPをマスターしたらあとはパス単の準1級など
・熟語→自動詞+前置詞/他動詞+副詞→前置詞と副詞の用法・イメージの整理
 600~800くらいの表現を例文と共にチェック→暗記?はしんどい

文法
・読む文法>聞く文法>話す文法>書く文法
 4択問題を解く文法力、というのは存在しない
・濃度と頻度を意識して学習していく
 →マーフィーの英文法は分厚いけれども…使用頻度の高い項目のドリルなので、マスターする価値は高い

・4技能を意識して学習した結果、4択問題などが解けるようになっていく
 4択問題などは定着しているかどうかの確認として行うのであって、問題集で理解と定着は困難。
 Vintage/NextStage系統は扱いが難しい→全範囲終了後にヌケがないかのチェック用

× Tom is taller than I.
〇 Tom is taller than me.→ただしカジュアル
〇 Tome is taller than I am.

Tom said that he was angry at Jeff. →heが指すものは?
This is the book which I want. →whichが指すものは?
This is the house ( ) I lived in in my youth.→( )に入るのは?
I checked in early, which was great.→whichが指すのは?
Yesterday, my electro dictionary suddenly stopped working. I changed the batteries, but that didn’t help. →thatが指すものは?


読解
文法ベースに精読をする→SVOCや( )や< >や[ ]
文法ベースに正確に読む→1文ごとに内容を抽出する
段落を意識してざっくり読む→パラメモを作る
段落間を意識して長文を読む→パラメモをつなぐ→要約問題の下準備

パラメモを意識して設問を解く
 →(原則)長文を読み切って設問解答にあたる→最低でも段落を読み切るまで設問解答をしない

設問解法のテクニックめいたものは読めるようになってから手を付ける。

リスニング
<鉄則>リスニングは演習より、復習で伸ばす
・単語単品でのリスニング →音と意味を結び付けて単語を覚える
・1文のリスニング →音の変化に注意してリスニングする
・長文のリスニング →聞こえないのか、読めないのか自覚する
 スクリプトを読解問題として扱って、満点が取れないようなら読解力不足
 長いパッセージを聞きとおす集中力があるか、ないか

リスニングの学習
1 演習する
2 何度も聴いてベストな解答を作る(このとき2の解答を消さない)
3 答え合わせ、解法、解答プロセス、解説の確認
4 スクリプトを読み込む
5 リスニングする→聞き取れないところを確認
6 1文単位でリスニングし聞き取れない箇所を潰す→リスニングしそっくりその文を自分の声でコピーする
7 音読トレーニング
   1音読
   2追いかけ音読
   3シャドーイング
   4音読
 最終的に本文を完コピする
→完コピは理想形なので、全ての英文に対して1~7を行い、そのうちの一部を完コピす、というのが
リーズナブル


作文
短文英作文(和文英訳) 
・文法ベースでターゲットとなる英文法と表現を意識し解答、添削する
・ターゲットとなる英文法と表現以外の別解は意識しない→ここでは英文の型のストックを増やすことを意識する
・解く→添削→写す→音読筆写→もう一度解く、の手順でストックを増やす
掛け算九九のイメージ、9の段まで覚えている人と20の段まで覚えている人だったら、どっちが暗算速い?みたいなやつ

長文英作文(和文英訳)
・短文英作文で得た英文法と表現のストックを組み合わせて突破口を見出す。
 使用する英文法は出来る限り平易で、ミスが少ないものを選ぶ
 →「この表現であってますか?」と質問するようなら、安全策をとって使用しない。
 曖昧性は出来る限り排除する。接続詞や関係詞の多用は避ける。格好悪いけど。
 →格好いい英語論文の書き方はまともな大学なら必要なタイミングでゼミで教授が教えてくれる

自由英作文
基本方針は長文作文(和文英訳)と同じ。

・英検
 英検に関しては型があることを意識する
 手が付けられない、と思ったら、解答例の英文を筆写し、英文の流れの型を習得する
 特に準1級以上であれば、最初に問題集1冊分は解答を筆写しても良い

・エッセイライティング
 自分がエッセイライティングする際の型を決めておく→ほぼ毎回使用できる型を意識する
 問題集の解答例は英語屋さんの全力作品なので、定着や応用がしづらい。
 応用しづらい例
 ・理由を2つもしくは3つ挙げる→たいてい最初の理由以外弱かったり無理やりになる
 ・結論文を書く→主張を示す文と同じ英文になってしまったらその文は採点対象外になる可能性

型の例(わりとリーズナブルで書きやすいと思う)
・主張→理由1つ→エピソード ※無理やりな結論文は書かない

High school students should study more.(主張)
In high school days they can spend much time studying. This is because they cannot more freely work or make a journey than adults can.(理由)
I want to travel abroad, and work abroad in the future. I understand now I cannot do so. I live like a high school students as they are. I don’t have time to work part time. I am busy going to my club activity or studying for my future dream. I know I cannot earn more money in a part-time job than in full-time job, so I study harder now.(エピソード)


スピーキング

発音・アクセントは単語レベル→フレーズレベル→本文レベルで練習
英文法と表現については自分がコントロールできるものを使用
英検に関しては準1級以上などのスピーキングであれば、筆記試験のライティングの答案の音読は効果的
“スピーキング解答“という観点でいえば、エッセイライティングを意識した構成で話す
基本的なスピーキングの向上という点でいうと、リスニングや長文読解の復習など英語の復習全般に模範の音と自分の音との一致を目指す
DMM英会話のデイリーニュースやフリートークを利用して、場数を踏むのは重要
アウトプットできる実力をインプット量に近似させるにはアウトプット“量”を増やすのが重要

さて、
紙面が余ったので、佐藤の最近のトレーニング内容の紹介
あくまで、英語が趣味で仕事でモヤっとする内容はある程度調べて白黒つけたい、英語ぐらいしかやることないオッサンだ、ということを念頭に置くこと。
君たちには英語以外にも数学や国語や理科や社会があるはずだ。

①LEAPを200語くらい音読
②金のフレーズ(TOEIC用単語帳)を100語くらい音読
③キク英文法の英短文を30分くらいor章の区切り目が良いくらい読む
④キクタンリーディングの文章をランダムに3つくらい音読トレーニング(本当は完コピしたい)
⑤英文法の核(文法解説書)をコーヒー一杯を飲み切るまで読む

合間にスマホでゲームしてて、いつの間にかゲームで30分くらいたってたり、例文で気になる話題を検索してたら、全然関係ないこと調べてたりするし、皿洗ったり、最近は別のゲームで地元茅ヶ崎市を発展させたりしてたりするので、本当に集中力がないけど、この程度やらんと英語忘れるんだよね。なんとなくわかるでしょ、試験休み明けの部活で調子でない、みたいなやつ。

ただ、休むこと、というか熟成させることは重要なので、一晩おいて次の日に改めて考えるとか、先生に質問してみるとかも重要。

基本的に学校でやっていることを適切にこなしてみよう。
どの学年、とか関係なしに授業の予習と復習をこなし続けた先輩が成功している。もちろん今年も。

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