⑤絵本と新世界【タロジロと私。ときどきお父ちゃん】
愛息子タロジロへのラブレターです。
プペルを目にするたび、お母ちゃんを思い出してくれるとうれしいな。
子どもに会えない親や親に会えない子どもは、愛していると伝え続けてほしい。
自分を信じ続ければ、仲間と一緒に星を探せるはず!
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11歳タロウと8歳ジロウは、映画「えんとつ町のプペル」の大きなポスターを大切に抱えてお母ちゃんと店舗巡り。
お母ちゃんと過ごす貴重な時間に、下校後のタロジロはポスター貼りを選択する。
プペルに救われたのはお母ちゃんだけではない。
タロジロもプペルから勇気をもらっているんだ。
お母ちゃんとの暮らしを信じて3年が過ぎた。
タロジロは変わらず上を向き続ける。
でも時折、お母ちゃんは心折れかけるようだ。
タロジロはその心を見透かしているのかな。
タロウはお母ちゃんに寄りかかり顔を埋め、ジロウはお母ちゃんに抱きついて頬に何度もキスをする。
私はタロジロと間違いなく今を生きている。
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ポカポカしたタロジロを両脇に、フカフカのベッドで私は毎夜絵本を読んだ。
3人にとって、絵本の物語は新世界。
見たことも聞いたこともない景色が心に広がり、まさに夢見心地で眠りにつく。
タロウが0歳から8年間、途中からはジロウも一緒に、毎日欠かさずめくった絵本は何冊に及ぶのだろう。
気がつくと、200冊近くの絵本が並んでいた。
本棚を占めていく絵本の面積は、タロジロの世界の広さと比例する。
空想して遊ぶタロジロの姿に、たびたび見え隠れする絵本の物語。
私の与える世界によって、幼いタロジロの世界の見え方が違ってくる。
うれしくもあり恐怖も感じた。
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タロウ0歳から始めた就寝前の読み聞かせは、私にとって癒しの時間だった。
日々変化するタロウの反応に、成長をかみしめては心が弾んだ。
ジロウが産まれると、ベッドでの絵本は2冊になる。
一冊はタロウが読み、もう一冊は私が読む。
ジロウが3歳に近づくと、もう一冊はときどきジロウにバトンタッチ。
たどたどしくヒラガナやカタカナを読み上げるタロジロの声は、私にとっては天使のささやきそのものだった。
雲のような寝床にやってくる絵本は、そのうち繰り返される物語が増えた。
飽き性の私は作曲して歌いながら読み聞かせ。
妙な曲物語を繰り返し口ずさむと、2・3度目からはタロジロも愛くるしく歌いだす。
子守歌にのせた心の新世界を覗いているようで、へたくそな曲でも私とタロジロには心地よかった。
何度もめくった「ゆうちゃんのみきさーしゃ」の歌をタロジロは覚えているのかな。
2017年12月8日、タロウ8歳、ジロウ4歳。
絵本をめくる私の日常は突然途絶えた。
タロジロはあれからどうやって、眠りについているんだろう。
フカフカのベッドで眠りにつくタロジロを、もっと包み込むように抱きしめておけばよかった。
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2019年10月、お母ちゃんは「えんとつ町のプペル」に出逢う。
もういちど星を信じた。
あきらめずに「生きる」勇気を得たんだ。
タロジロもほぼ同時期に「えんとつ町のプペル」と出逢う。
お母ちゃんが絵本を読み聞かせしたからだ。
読み始めてまもなく号泣するお母ちゃん。
苦笑いしてページめくりを代行する10歳タロウ。
お母ちゃんの背中をそっとさする7歳ジロウ。
社会がどう判断しようと私はタロジロの母親だ。
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ーーーー⑥につづくー
⑤絵本と新世界・FB記事(2020.12.10記)
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④≪≪①≫≫⑥
☆子どもたちに優しい世界をみせてあげたい!
▼信じる勇気で奇跡を起こせ!!
▼【親権】の民法改正・賛同活動中☆
▼映画「えんとつ町のプペル」を子どもたちに届けるプロジェクト
撮影+編集・前川 智洋「Soraカラ|Photo Po」
https://sorakara.storeinfo.jp
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