Tsuki

ヘアースタイリスト。1982年埼玉県生まれ。表参道にあるサロンで8年経験を積み2011…

Tsuki

ヘアースタイリスト。1982年埼玉県生まれ。表参道にあるサロンで8年経験を積み2011年渡米、NY在住。パリコレ、ミラノコレ、NYコレを5シーズンに渡り経験。2019年からアーティストエージェンシーStreetersに所属。雑誌、広告、ファッションショーの現場で活動中。

マガジン

  • ヘアースタイリストの仕事

    ヘアースタイリストの仕事について

  • 留学

    留学する理由や方法について

  • アメリカ生活で思う事

    日本人としてアメリカで生活していて日々思う事。

最近の記事

クリエーションの老化 #15

僕は今年で38歳になり十分オッサンと呼べる年齢になったわけですがイタイことに自分はまだ若いと思ってます。 僕が働くファッション業界では20代前半で輝きを放つヘアメイクさんはほとんどいない。 なぜならそれなりのレベルに達するまで10年以上かかってしまうので30歳でも若造扱いです。 先日58歳のメイクさんと仕事をしましたが20歳からメイクを始めたと言っていた。 僕が生まれた時にはすでにメイクをしていたという事になり彼からすると僕は赤ちゃんのようなもんです。 そんな人達と一

    • 物作りの論理と感覚 #14

      あなたは「とりあえずやってみる派」ですか?それとも「しっかり計画してから慎重に進める派」ですか? 毎日違う人達と一緒に仕事をしたりいろんな人のアシスタントをしてきて感じるんですがヘアーに限らず素晴らしい物を作る人はこの論理と感覚を上手く使い分けていると思います。 ヘアーを例に説明してみます。 論理タイプの人は作る前に頭の中で想像した設計図のような物と完成像がありそれに沿って最短で確実なプロセス1〜10を決めその通りに進めていく。 途中で多少の微調整をしなからほぼ想像通

      • 君ならできる #13

        「お前には無理だ」 人にそう言われた事ありませんか? 僕は何度もある。そう言われたのは仕方が無いかもしれない、だって特に突出した才能があったわけでも無く怠け者、負けず嫌いと忍耐力だけがとりえの僕だったので。 多くの人は僕と同じノーマルタイプの人間だと思う。けどそんなノーマルタイプの人間にも夢を追う資格はある。 ノーマルタイプが夢を語る時に必ずお前には無理だと否定する人がいる。 その人達は100%その夢を叶えて無い人達です。 29歳の時NYに行ってファッションショーや

        • ファッションウィークと僕達 #12

          キラキラしたファッションショーの裏側でドロドロしてる僕達の仕事について。 ファッションウィークとはNY , London , Milan , Parisの順に各都市一週間ずつで行われ何百ものブランドが新作を発表するファッション界の大イベントです。Men's , Women’s それぞれ春夏、秋冬の年2回行われます。 今回は僕達がどのようにファッションウィークをサバイブしているのか、また今起きている問題のついて軽く話たいと思います。 チームまずそれぞれのブランドは世界中で

        クリエーションの老化 #15

        マガジン

        • ヘアースタイリストの仕事
          5本
        • 留学
          5本
        • アメリカ生活で思う事
          2本

        記事

          センスの戦い #11

          多くの人がオシャレでセンスが良い人を羨ましく思った事があると思います、ではそのハイセンスの持ち主は元からセンスが良いのか? 僕は違うと思う。 ズバ抜けたハイセンスがあるわけでもないのにセンスについて語るなどおこがましいが自分の考えを整理する意味で僕の職業であるヘアースタイリングを例にこの正解と形のないセンスについて書いてみようと思います。 先天性か後天性か ハイセンスの持ち主は生まれつきセンスが良いのか、先程も言ったがそれは無い、生まれた瞬間は誰だって0からのスタート

          センスの戦い #11

          働き方の違い #10

          東京で9年NYで10年働き、さらに出会った人から聞いた日本とアメリカの働き方の違いとそれぞれの良いとこ悪いとこの話。 時間自由の国アメリカって言うぐらいだからめっちゃ自由なんだろな、楽そうだなとイメージするかもしれませんが結構自由です。 日本だと定時出勤して定時まで働き多くの人が残業をしなければいけない空気があると思います、そして上司からの飲みの誘いは断りづらく行きたくもない2次会のカラオケまで付き合うなんて事も多いと思います。 有給も取りづらいでしょう。 美容界では僕

          働き方の違い #10

          横目に見ながら走らせてくれ #9

          僕はなまけ者でして、野球の自主練とか嫌いでした。 テスト勉強も嫌いでとにかく1人で何かに向かって努力し続ける事ができないのです。  でも運動会とかで横1列に並んでヨーイドン!で走るとなると燃えるのです。同じところからスタートするなら言い訳はできない、だったら負けるよりは勝ちたい!って思う。 わかるーって人多いんじゃないでしょうか? 人生においてこのヨーイドン!のタイミングが皆さんにも何度かあると思います。 僕は3回ありました。  ホントは生まれた瞬間が1回目なんですが

          横目に見ながら走らせてくれ #9

          日本に恋する日本人 #8

          今回は恋について語りま、   すん。 今日アメリカ国旗の柄のTシャツを着ている人がいました。 まーNYでは結構いるので珍しくも無く、家の玄関先や愛車に自国の国旗を掲げてる人も多いです。 そう言えば日本で国旗を掲げている家ってほとんど見ないですよね。 地方の方だと掲げてる家はチラホラあるらしいが僕が育った街や東京ではほとんど見かけ無かった気がする。 調べてみると昭和40年ぐらいまでは祝日に国旗を掲げる家も多かったそう。 たけど右翼が活動の際に軍歌と共に国旗を掲げている

          日本に恋する日本人 #8

          クリエーションの裏側 #7

          日々依頼主の要望に応え彼等にもそして自分自身も満足させるヘアースタイルを生み出す事に奮闘しているわけですが、今回は依頼を受けてから撮影をして写真が出来上がるまでの裏側を紹介したいと思います。 Referenceの共有アメリカでは撮影前に事前に会って打ち合わせをしません、数日前にメールで内容を共有して撮影本番に挑みます。 実際にアートディレクターから送られてきた概要を紹介します。 「This project is Asian traditional style × Mod

          クリエーションの裏側 #7

          ヘアースタイリストという職業 #6

          僕は他人の職業に興味があり特に珍しい仕事をしている方に会うとどんな仕事をしてどんな1日を過ごしやりがいや経緯についてつい質問してしまいます。だってもしかしたら自分がその職業を選んでたかもと思うとワクワクしませんか? 僕だけ? ではないはず。 なので今回は僕の仕事ヘアースタイリストという職業を紹介して行きます。 幅広いジャンル働き方はさまざまで美容師と違うのはカットやカラーやパーマなどは基本しません、クライアントは1人のお客様ではなく企業やブランドで現場は毎回違う場所です。

          ヘアースタイリストという職業 #6

          日本人が英語を喋れるようになるまで #5

          今回は外国語を喋れるようになりたい人必見よく留学とかしてみたいけど私全然喋れないから無理と言う人がいます。 アメリカに来て約10年になり当然ペラペラでしょ、と誰もが思うでしょうがハッキリ言って全然ですw   勉強嫌いですから。 と言うかNYで多くの日本人に会って来ましたがネイティブレベルに喋れる人なんかほとんど会った事ありません。 ネイティブレベルの人は10代から住みアメリカの高校、大学を卒業した人とかです。 もちろん僕は日常生活もメールも仕事中の会話も携帯の設定も全

          日本人が英語を喋れるようになるまで #5

          留学先はアメリカに決めた理由 #4

          可愛いではなくカッコイイヘアースタイルを作ってそれを生業にするには海外に行かなきゃだめだと思ったわけですが、で、どこへ? という事で今回はなぜNYにしたのかって話です。 僕は別にアメリカが大好きだからアメリカを選んだらわけではない。自分がやりたい事を最も高確率でやらせてくれそうな国、街ならまーどこでもよかったが雑誌の撮影のチャンスやショーに参加するチャンス、アシスタントをして学ぶにしてもまずファッション先進国へ行かなければ、という訳で選択肢は4つ、NY、London、Pa

          留学先はアメリカに決めた理由 #4

          アメリカに住む日本人が人種差別抗議デモで思う事 #3

          アメリカは今荒れに荒れまくっています。 白人警官が黒人男性を取り押さえる際、膝で首を上から締め付け窒息死させた。今まで何度も黒人は白人警官に理不尽に殺されてきた過去があり今回のことで今各地でデモ活動が勃発しています。 僕が住む地域でも何百人もが集まりパトカーに火をつけたり大声で暴れまくっている。そのついでにお店も襲撃し沢山の人々が警官と向き合い中指を立てながら罵声を浴びせている。 コロナで外出禁止を続けてきたストレスもあり不満が大爆破しています 近所でおきたデモの実際

          アメリカに住む日本人が人種差別抗議デモで思う事 #3

          モヤモヤ美容師が海外に挑戦した3つの理由 #2

          プロフィールにあるように表参道のサロンで8年働き2011年からNYに住んでます。 日本の美容師は地域やサロンによりますがざっくり言うと20歳で入社し3〜5年アシスタントとして技術を学び25歳ぐらいでデビューし30歳ぐらいで可愛い子と結婚し35歳ぐらいで独立し40歳ぐらいでハゲを隠し始めるという感じです。多くの苦労をだいぶざっくり言いましたが諦めずに頑張り続けるとこんな感じです。 でも僕は29歳で退社し海外に出ました、なぜなら 心の奥にずっと引っかかるモヤモヤした感情

          モヤモヤ美容師が海外に挑戦した3つの理由 #2

          初note #1

          noteをはじめてみました。 最初の投稿なので自己紹介です。 2002年から表参道のサロンで美容師をしていましたが2011年から現在NYに住んでヘアースタイリストとして活動しています。 美容師とヘアースタイリストって何が違うの?って感じだと思いますがサロンワークを生業にしているのが美容師で撮影やファションショーの現場を生業にしているのがヘアースタイリストです。ですので基本的にカットやカラー、サロンワークはしていません。クライアントから依頼を受け雑誌や広告の撮影のためのモ

          初note #1