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留学先はアメリカに決めた理由 #4

可愛いではなくカッコイイヘアースタイルを作ってそれを生業にするには海外に行かなきゃだめだと思ったわけですが、で、どこへ?


という事で今回はなぜNYにしたのかって話です。

僕は別にアメリカが大好きだからアメリカを選んだらわけではない。自分がやりたい事を最も高確率でやらせてくれそうな国、街ならまーどこでもよかったが雑誌の撮影のチャンスやショーに参加するチャンス、アシスタントをして学ぶにしてもまずファッション先進国へ行かなければ、という訳で選択肢は4つ、NY、London、Paris、Milan 。

ですがこの4つ、全部行ったことが無かったのです、、、

髪の勉強意外はとにかく勉強が嫌いな僕が0からフランス語とイタリア語を学ぶ気にはならなかったのでParis とMilanは速攻で却下

中学レベルでも英語圏の方がまだ可能性があるだろうと思ったのでLondonとNYは知り合いが留学してるってのもありとりあえず下見に行くことにしました。

まず重要なことは20代後半で仕事を辞めて留学するわけなのでただ行って帰って来るだけではダメでこの留学で絶対に何かを成し遂げ無ければいけないと言う気持ちがあった。なのである程度の安心要素が欲しっかった。

それはその街で生きて行くために稼げそうか、夢は叶いそうか、肌に合いそうか、この3つが重要なポイントでした。


まずはLondonへ。 

Londonと言えばヴィダルサスーン、パンクロック、雑誌はi-DやDazedなどとにかくアーティスティックでとんがってるイメージがあったので1番興味があり楽しみでした。


初日にまずcafeでピザとコーヒーを飲んでその後留学中の友達とあい散歩していたら突然お腹が痛くなってBarのトイレへ。

よくお腹を壊すのでいつもの事かと思ってましたが少し歩くと今度は吐き気がして路上で○○、その後それらを一日中交互にぶっ続け5日間。

まさかの食中毒でした。旅先で保険なし。地獄。

で、最終日だけガリガリの身体で少し観光をしてそのまま帰国。

もうショックを通り越してLondonにWe don’t want youと言われた気がして嫌いになった。

前にオーストラリアに行った時も足を骨折したのでとにかく旅行運がないのです。


次の年、今度は保険に入り気を引き締めてNYへ。

美容師の知り合いがいたので彼の家に泊めてもらえてさらにNYのトップサロンを見学させてもらえるということでワクワクでした。


ついて2日目、衝撃的な物を見た。

朝起きると部屋に沢山の衣装がありライティングがセットされていて身長180cmはあるだろうパツ金のモデルがポーズをとり撮影をしていた。
え!?家で撮影!? しかもプロのモデルと!? もちろん英語で!んでカッコイイし!

NYにはArtist loftと言うアパートがあり一言で言うとめっちゃ広いワンルーム。

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写真は実際に泊めてもらった部屋でありませんがこんな感じ。


内装は自分達で好きに改造してよくて勝手に4ベッドルームにしてルームメイトを入れ月35万ぐらいの家賃をシェアする。

スペースが必要だけどお金がない若いアーティスト達はこのLoftでそれぞれ写真を撮ったり、絵を描いたり、家具を作ったりして作品をためていくんです。


よくよく話を聞くとその知り合いは週2日はサロンで働き生活に必要なお金を稼ぎながら残りの5日はアシスタントに行き勉強をしたり語学学校にいったりモデルを呼んで作品撮りをしていました。

しかもルームメイトはカメラマンとグラフィックデザイナー。撮った写真をグラフィックデザイナーが編集してサイトに載せる。

お金を稼ぎながら学びたい事を学び仲間と作品を作りさらに自由

今でこそ日本でもフリーランスの美容師が増えスケジュールは自由になりましたが約12年前の僕にはそんな理想的な美容師ライフがあるのか!?と衝撃を受けたのでした。


後に働かせてもらう事になるサロンを見学させてもらった高級サロンのトップスタイリストはカット料金3万円、優雅に5人カットして自分のお客様が終わったら社長がカット中でも何時でも帰宅ok。

なんなんだこの街は、と思いつつ、でもNYならカットができれば何とかやっていける、そう思いました。


空港に向かうタクシーで流れるHIPHOPにLondonと違いwelcome to NY bro! とラッパーに言われた気分だった。

帰りの飛行機ではワクワクが止まらず退社してからNYに留学までのプランを立てていました。


渡米に必要なVISAやライセンス、お金、語学の事はそのうち。

Tsuki



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