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市制100周年を迎える街で2024年のスナップ撮り始め。

2024年が始まって4日目。
1日:令和6年能登半島地震
2日:羽田空港衝突事故
3日:北九州小倉大火災、秋葉原駅刺傷事件
すでに様々なことが日本でも起こっていて、こんな年明けを誰が想像しただろう。

新年早々、市制100周年を迎える街で、スナップを撮影してきた。
開いているお店も少なく、普段よりも人通りの少ない街並みが新年らしい趣を感じさせる。
駅周辺に目をやればキャリーバッグを転がす人も多く、誰かにとって帰るべき家や戻りたい場所があるのだと思う。

この町での地震の被害も今となっては風化しつつある、ということだろうか。

路地裏に入ると、こんなところにこんなお店が、という発見もよくある。入り組んだ構造もまたこの街を構成している要素の一つなのかもしれない。
カラスはお気に入りの場所で散歩をしている。

路地裏のカラス。

猥雑な街並みの中、それはこの街の歴史や文化が色濃く反映されているものであるが、それをスナップとして映し撮る面白さを改めて感じる。
見慣れた街並みも、初めて見る街並みも、写真を撮るからこそ出会える瞬間があると思う。
ベンヤミン的に考えると、あくまで撮影時点にその場で見えているものであって、後で見返した写真からまた見えてくるものがある興味深さ。隅々まで見よ。

もう役目を終えたであろうバイクの上に乗せられている通販の段ボール、というのもまた一つの皮肉。

写真を撮ることは視ることと考えることで、それを行為として実践して身体化していく。
脱目的的な撮影を良しとする態度を持つこともまた自分にとっても重要ではある。

「市制100周年」という言葉から、行政単位が何を規定し、文化にどのような影響を与えてきて、土着的な観点から遡って何が考えられるのか。
物理的な蓄積がそのまま比例的に時間の蓄積であることもあるが、翻って自分はこれまでに時間分の、時間以上の蓄積をできているだろうか。

2024年、自分にとってはどんな1年になるだろう。
近代化された人生に案内人もロールモデルもいない。

視線の先にネコはいた。

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