【エッセイ】Passion~スタートする情熱~
「情熱」をスタートさせる。
それは自分の想いを内から外へと出すこと。
五感の全てを文字で表現し外の世界へ出すことなのだ。
スタートさせようと思うまでには、ずいぶん時間がかかったような気がする。
「情熱」とは何か?
その答えにたどり着くまでには、たくさんの試行錯誤とチャレンジの間をグルグルと行ったり来たりした。
部活の創設、バンド活動、陶芸、絵画どれもみんな好きだったし、それなりにできた。
でも、何かムズムズとフィットしない。
パッションが足りないのか?
そうやって色々と考えているうちに気づいたことがある。
毎日いつも何かしら書いているということ。
暇さえあれば、真っ白い紙に文字を書き綴っていることに。
今の気持ち、感じたこと、悲しみ、嬉しさ、一日の出来事。私の全てを文字に託していた。
「書くこと」それは「情熱」そのものだった。
成功体験は強烈に人に残ると聞いたことがあるが、私にも経験がある。
小学校時代のありとあらゆる名目の「感想文」。
周りはみんな頭を抱え、疲労困ぱい。
そんな中、私は次々に文字を書き続けた。
書いては作文用紙を取りに行き、また書く。
時間が足りないくらい、あっという間に過ぎてしまう。
そこに「苦」という文字はどこにもなかった。
ただ思うがままに書けばよかったからだ。
とめどなくあふれる言葉たち。
その言葉たちは「充足感」、誰かに認められる「嬉しさ」を教えてくれた。
多分今思えば、あの体験が「情熱」への一歩だったのだろう。
そして再びその「情熱」を呼び起こし、スタート…いやリスタートさせようと動き出したのだ。
この不確かな未来の中で一つだけはっきりしているもの。
それは、多分この先も「何かを書き綴っていくという情熱」を持ち続けるだろうということだ。
言葉と私と紙があれば。
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