【エッセイ】食べる、話す、空間
小さい頃から少しだけ周囲よりも恵まれていたように思うことがある。
私には特別な、大切な時間が多かった。
両親にはそれぞれ長い付き合いの友人がいた。
特に父の友人は定期的に私の家に来ては食事を楽しみ色んな会話をしていった。今思うと、会話というよりちょっとした討論、議論をするサロンのようだった。
私にとってその時間はパーフェクトな時間だった。
大袈裟でなく、本当にステキなかけがえのない、貴重な時間だったのだ。
小さい私が1人座り、色んなトピックを語り合う大人達の中に混ざる。
「